プレイレポート
“メカ×美少女+ドリル”! 昭和の男の子にはたまらない要素を集めたカジュアルRTS「弩龍戦機(ドリルセンキ)」プレイレポート
念のために書いておくと,本作はDMMがお得意のブラウザゲームではなく,Windows用のクライアント型ゲームである。インストールが必要になる分,本格的な操作が可能なタイトルとなっている。
弩龍戦機の舞台は,文明が滅び,一面の廃墟が広がる世界だ。人々は地中から掘り出される鉱石や資源,そして旧文明の遺産「ロストテクノロジー」で暮らしを立てていたが,やがてロストテクノロジーを巡る争いが起こり,世界は混沌の渦に巻き込まれていく。
そんな中,主人公はロストテクノロジーの一つである超兵器「戦王(いさおう)」と,これを操る特別な少女「パンドール」を率い,鋼鉄相打つ戦いに身を投じていくのだ。
弩龍戦機を一言で表すなら,“レトロフューチャーなメカが戦うカジュアルRTS”となる。ドリルが攻略のキーとなるユニークな作品だ。とくにメカデザインに惹かれる人も多いだろう。プレイヤーの主力兵器となる戦王は,いずれも無骨なデザイン揃いで,まるで昭和の学年誌を彩った重厚なイラストのようなテイストである。
そんな戦王が,荒涼たる大地を舞台に,現用兵器を思わせる敵と殴り合う。戦王の中には巨大なドリルを装備しているものもあり,掘削や発掘などで重要な役割を果たしていくのだから,昭和の時代の学習誌で育った男の子としてはたまらないものがある。
ここに彩りを添えるのが,戦王を操るパンドールである。30人以上の絵師によって描かれるパンドール達は,いずれも美少女揃いだ。それぞれに個性的な能力を持っており,戦王との相性次第で強大な力を発揮する。パンドールも地面から掘り出されるわけだが,普通の女の子のようだ。カプセルに入って眠っていたのだろうか。
プレイヤーはそんな戦王とパンドール達を率いるリーダーとなり,リアルタイムに展開する戦いを制していくのだ。
バトルにフォーカスし,マウスのみで気軽に遊べるRTS
RTSといえば,マウスとキーボードショートカットをフル活用してプレイする複雑な操作のゲーム……という印象を持つ人もいるかもしれないが,本作は基本的にマウスと左クリックのみでプレイできるシンプル仕様となっている。
戦王をクリックすれば「移動」「攻撃」「防衛」といった行動アイコンが表示されるので,取りたい行動を選択したあとに目標をクリックすればOKだ。もちろん,アイコンを使わない,一般的RTSのような操作も可能で,ユニットを選択して敵をクリックすれば攻撃,地面をクリックすれば移動となる。防衛というのは,移動せずに戦闘するモードのことだ。ユニットは複数選択も可能で,なかなか遊びやすいという印象だ。
1ステージのプレイにかかる時間は10分前後である。“ワーカーで資源を集め,施設を建ててユニットを生産”といった内政要素が存在せず,バトルのみにフォーカスされているため,ちょっとした空き時間でも手軽に遊べそうだ。
美少女をドリル戦車に乗せ,敵の兵器をぶっつぶす!
最大4輌の戦王にパンドールを乗せて小隊を編成しておく。戦場は,「敵の撃破」「拠点の防衛」など,ステージごとに定められたさまざまな条件を満たすとクリアになる。マップには,戦王やパンドールが入った「ポッド」が埋まっており,これを発掘して戦力を増強することも重要となっていく。
ホバー型は足が速いが装甲は薄く,一撃離脱の戦いが得意。無限軌道型は重装甲と高火力を誇るが,移動速度は遅い。
装輪型は両者の中間で,着弾地点の周囲を巻き込むミサイルランチャーを装備。ドリル型は発掘やトンネルを掘っての戦いに役立つ……といずれも個性的だ。
敵メカは比較的近代的な戦車や車両のような姿をしているのだが,これをレトロフューチャーな戦王が打ち破っていく様はなかなかインパクトのある光景だ。戦王はちょっとした瓦礫や障害物なら踏みつぶして進むことができるのも頼もしくてよい。
複数の戦王に同時に指示を出すことも可能で,一気に突撃するときなどは心が躍ってしまう。とはいえ,戦王はそれぞれ移動速度が異なっているため,単に同時に指示を出したのでは足が速いホバー型が先行し,鈍重な無限軌道型は取り残されてしまう。移動速度の差を考え,足並みを揃えて敵に当たれるよう,しっかり指示を出さなければならないあたり,RTSとしての面白みはしっかりと取り入れられていると感じられた。
プレイを奥深くしているのがドリル型の存在だ。その名のとおり,巨大なドリルを装備しており,隣接した敵を貫通するだけでなく,岩壁や地面を掘ってトンネルを作ることができる。
マップはドリル型が活躍できるような構造になっており,岩壁などの障害物を掘ればショートカットが可能となっていた。
また,地中のトンネルを通っているときは敵から攻撃されないため,地面に穴を掘って敵の後方へ回り込み,奇襲を掛けるといった戦法も採れる。工夫次第で戦術の幅が広がるというわけで,研究のしがいがありそうだ。ただし,トンネルは一定時間が過ぎると崩落してふさがってしまう。戦王が中にいた場合は破壊されるため,奇襲にかまけて,全員が埋まってしまうことのないように気をつけたい。
もう一つドリル型を使っていて印象深かったのがポッドの探索と発掘だ。地中に埋まったポッドを発見し,これを採掘できるのはドリル型のみ。ポッドは「いかにも」な空き地やちょっとしたスペースなど様々な場所に埋まっているようで,戦いの最中に探索するのがよいアクセントとなっていた。
ポッドの中には戦王やパンドール,そしてゲーム内通貨のような働きをする「鉱石」が入っているため,多くのポッドが手に入った時などはステージをクリアして中身を確かめるのがとても楽しみに感じられた。なお,本作には戦王やパンドールが直接手に入るガチャの類はなく,自軍を強化するにはあくまでポッドを発掘しなければならない。高性能の戦王ほどポッドの発見率が高い上,パンドールの中にもポッド探しを得意としている者がいるため,ドリル型を探索特化とするのも一つの手だろう。
戦王はパンドールなどと同じく発掘することで入手が可能だ。同じく発掘できるアイテムには,各戦王専用の武装アイテムがあり,武装を換装していくことでカスタムできるようになる。ステータスはもちろん,換装することで見た目も変化し,すでに入手している武装アイテムがドロップした際には強化に使うこともできるので,気に入った戦王があれば積極的に強化するのもよいだろう。
戦いを有利に進めるには,パンドールと戦王の組み合わせも重要になってくるようである。パンドールは戦王を操縦する美少女達だ。「得意距離」「性格」「必殺技」といった個性を持っており,戦王との相性次第では強大な力を発揮する。
得意距離はパンドールがどのレンジでの戦いを得手としているかを示し,戦王の攻撃タイプと一致すると攻撃力が上がる。
性格は戦場での振る舞いを決める要素だ。「HOT」なら敵にガンガン突っ込むため,攻めるのには最適だがその分損害も増える。「COOL」なら少しのダメージでも逃げるため安全ではあるが,戦いに時間がかかってしまう……といった具合だ。
戦いを派手にしてくれるのが必殺技である。戦闘中に増えるゲージを消費し,強力な攻撃やパラメータアップといった効果が得られる。性格と得意距離,必殺技のどれを重視するか,さまざまな組み合わせができそうだ。
パンドールには成長要素が存在し,それぞれの属性に合わせた色の鉱石と強化アイテムを与えると経験値になり,これが一定値に達するとレベルが上がって強くなるのだ。また,戦王が破壊されても,パンドールは「大破」となってあられもない姿をさらすだけで,ロストすることはないので,安心して育てていきたい。
ゲーム全体で見ると,戦闘の爽快感が手軽に味わえるライト向けのRTSといった印象だ。必要動作環境もOSがWindows 7以降,CPUはCore i3以上,メモリが2GB以上とかなり“軽い”ので,ノートPCやタブレットなど,さまざまなスタイルで楽しめそうである。美少女とメカ,ドリルといったキーワードが心に刺さったなら,実際のゲームをチェックしてみよう。
「弩龍戦機(ドリルセンキ)」公式サイト
- 関連タイトル:
弩龍戦機(ドリルセンキ)
- この記事のURL:
(C)DMM.com POWERCHORD STUDIO