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ついに開幕,「ロマンシング サガ THE STAGE 〜ロアーヌが燃える日〜」ゲネプロレポート
本稿では,東京公演(池袋・サンシャイン劇場)の初演の前に行われたゲネプロ(通し稽古)をレポートする。キャストと制作陣への囲み取材の模様と合わせて,舞台ならではの熱をお伝えしたい。
※レギュレーションにより,佐藤アツヒロさん(シャール役)の写真は掲載していません。
30-DELUX SQUAREENIX Special Theater
ロマンシング サガ THE STAGE 〜ロアーヌが燃える日〜
出演:清水順二(ハリード)、緒月遠麻(カタリナ)、中村誠治郎(ミカエル)、馬場良馬(トーマス)、村瀬文宣(ユリアン)、長谷川かすみ(エレン)、山本ひかる(モニカ)、新垣里沙(サラ)、和合真一(ルートヴィッヒ)、田中精(詩人)、森大(マクシムス)、平山佳延(ブラック)、小笠原祐太(ロビン)、我善導(ロビン(太))、谷口敏也(ゆきだるま)、梅本静香(ミューズ)、香音有希(少年)、片山萌美(ビューネイ)、笠松はる(ファティーマ)、佐藤アツヒロ(シャール)ほか
世界観監修・脚本原案:河津秋敏
音楽監修:伊藤賢治
脚本:とちぼり木
演出:米山和仁
音楽:和田俊輔
<東京公演>4月15日(土)〜4月23日(日)サンシャイン劇場(0570-550-799)
<大阪公演>4月28日(金)〜4月30日(日)サンケイホールブリーゼ(0570-200-888)
<愛知公演>5月3日(水・祝)〜5月4日(木・祝)愛知県芸術劇場大ホール(052-972-7466)
<福岡公演>5月6日(土)〜5月7日(日)久留米シティプラザザ・グランドホール(050-3539-8330)
「ロマンシング サガ THE STAGE 〜ロアーヌが燃える日〜」公式サイト
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「ロマサガ3」と言えば,濃密で独特な世界設定や壮大なストーリーが光るRPGである。今回の舞台では,「死食」「四魔貴族」「天空の支配者 ビューネイ」といったキーワードを,原作をプレイしていなくても分かるように詩人が噛み砕いて解説してくれる。ふだん,ゲームをプレイしない人も楽しめるように工夫されていたのが印象的だ。
そして,30-DELUXはアクションに強いこだわりを持つ劇団として知られており,「ロマンシング サガ THE STAGE」でもその個性がいかんなく発揮されていた。アクションの一つ一つに込められているリアリティや説得力の質が高く,目が離せなくなること請け合いだ。かけ声のタイミング,間合いの取り方,武器を振り下ろしたときの距離感といった要素のすべてが緻密にデザインされている。
物語はシリアス一辺倒ではなく,ところどころに30-DELUXの持ち味であるユーモアが散りばめられ,よいアクセントとして機能している。
もちろん,「ロマサガ3」ファンなら思わずニヤリとしてしまうポイントも見逃せない。キャストが「エアスラッシュ!」「十文字斬り!」と叫ぶと,スクリーンにド派手なエフェクトが光り輝く。当時の記憶が思い出されるファンも多いだろう。
「ロマサガ3」のゲーム画面をスクリーンに映し出す演出も見どころだ。三次元にゲーム画面を重ねると,どうしても浮いてしまうものだが,今回の舞台ではその違和感がない。ステージが「ロマサガ3」の世界そのものへと変貌を遂げている。
「ロマサガ3」の主人公8人がどのように描かれているのか。この点が気になっている人も多いと思う。今回の舞台ではハリードを中心に据えつつも,ユリアン,エレン,トーマス,サラ,モニカ,ミカエル,カタリナの物語も描かれる。それぞれが「主人公」であり,その人物像に焦点が当たっているのだ。
キャスト陣も各々が演じるキャラクターをルックスだけでなく,その内面も含めて相当に研究してきたのだろう。台詞回しや細かい所作からそれが伝わってきた。
伊藤賢治氏による楽曲も効果的に挿入されており,ストーリーを盛り上げることに一役も二役も買っている。「ロマサガ3」ファンの心に残っている定番の楽曲はほとんど使われているので,ゲーマーであれば胸が高鳴ることだろう。
冒頭で紹介しているとおり,「ロマンシング サガ THE STAGE」は東京を皮切りに大阪公演(4月28日〜30日),愛知公演(5月3日〜4日),福岡公演(5月6日〜7日)が予定されている。公演日時や席種によってはチケット販売が終了している場合があるので,早めにチェックしてほしい。
ゲネプロ終了後の囲み取材
ゲネプロの終了後,30-DELUX主宰であり,ハリードを演じる清水順二さん,シャール役の佐藤アツヒロさん,サラ役の新垣里沙さん,世界観監修・脚本原案の河津秋敏氏,脚本のとちぼり木氏,サガシリーズプロデューサーの市川雅統氏への囲み取材が行われた。
――開発陣の皆さんにお聞きします。ゲネプロをご覧になった感想を教えてください。
河津秋敏氏:
実際に役者が演じることによって,「ここまで迫力のあるものになるのか」と思いましたね。ゲームとは違う魅力がいっぱいで,すごく楽しめました。
とちぼり木氏:
ゲームの世界が三次元になったら,本当にこうなるんだろうなと感じました。常にドキドキしながら観ていました。
市川雅統氏:
サガシリーズは熱いファンが多いのですが,キャストからも熱い気持ちがヒシヒシと伝わってきて嬉しかったです。
――ゲネプロを終えたばかりですが,キャストの皆さんはいかがでしょうか。
清水順二さん:
今回はゲストの方々に,すごく助けていただいたんですよ。スクウェア・エニックスや舞台スタッフの皆さんも一丸となってくれました。皆が気持ちを一つにして,「いいものを作ろう」と真剣に頑張ってくれる。そのおかげもあり,新しいジャンルのエンターテイメントが作れる気がしています。
まだまだ公演は続きますし,舞台は生物なのでどんどん進化していきますよ。
新垣里沙さん:
初めて映像と合わせてお稽古したとき,みんなのテンションが一気に上がったんですよ。ゲームをあまりしない方にも分かりやすい物語になっているので,皆さんに楽しんでもらえると思います。今から本番が楽しみです。
――新垣さんは歌唱シーンもありますね。
新垣里沙さん:
今回,素敵な曲と歌詞をいただきましたので,「宿命の子」サラとして,歌というよりは語りかけるようにお芝居をしていきたいです。皆さんにしっかりと届くように頑張ります。
――佐藤さんはこれまでにもさまざまな舞台に参加されていますが,今回はゲームを舞台化した作品です。
佐藤アツヒロさん:
ゲームの舞台化に参加したのは初めてのことですが,清水さんも言われたように,みんなで一丸となって作り上げましたし,自信を持って頑張りました。技を叫ぶシーンはテンションが上がって楽しいですね(笑)。
――今回は激しいアクションが必須です。体力作りも大変だったのでは?
佐藤アツヒロさん:
稽古自体が体力作りになっているんですよ。なので,自然に体力がついていきました。
清水順二さん:
午前中に殺陣やダンスの基礎訓練,午後から台本の稽古に入っていくので,体力が知らないうちにつくんです。
佐藤アツヒロさん:
合宿みたいな感じですね(笑)。アクションはもちろん激しいですけど,演技では「激しさを魅せること」を意識しています。
――舞台の演出も皆さんでアイデアを出し合ったんですか。
清水順二さん:
毎日が熱い激論でしたね。とくに「バトルをどうするか」という議論には力が入りました。今回,佐藤さんと新垣さんが参加してくれたことで,僕自身,すごく勉強になることが多かったですね。
――「ロマサガ3」に限らず,スクウェア・エニックスのゲームを舞台化したいという気持ちはありますか。
清水順二さん:
スクウェア・エニックスさんさえ気に入っていただければ,どんな作品でもやってみたいです。「30-DELUX SQUARE ENIX SPECIAL THEATER」というサイトも作ったので,今回の舞台のみにしたくないという思いはあります。
――それでは最後に“サガの生みの親”である河津さんより,ファンへメッセージをお願いします。
河津秋敏氏:
楽しい舞台になっているので,ぜひ劇場まで足を運んでほしいですね。よろしくお願いいたします。
Produced By ”Romancing SaGa THE STAGE” Production Committee
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(C)SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. Planned & Developed by ArtePiazza ILLUSTRATION:TOMOMI KOBAYASHI
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