プレイレポート
[gamescom]Zoink Gamesが手がける「Fe」は,森の自然と心を通わせながら友達を増やしていくハートフルなアクションアドベンチャー
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Feは森の中で目を覚ました小さな妖精(Feと呼ばれている)を操作して,神秘的な世界を探索していくアクションアドベンチャーゲームだ。プレイヤーは“鳴き声”を使って自然界のあらゆる動植物と意思疎通を図り,彼らの助けを借りながらステージのギミックを突破していくことになる。
自身の鳴き声は周波数をコントロールでき,意思の疎通を図りたい対象の鳴き声(花ならば歌)と同調すれば,友達になれるといった仕組みだ。森の中でたくさん友達を作れば,それまでは進めなかった場所にも足を運べるようになる。
本作の大きな特徴は,テキストがまったく登場しないという点だ。森の神秘的なグラフィックスと音のみで構成されており,プレイヤーは自力で答えを探して先に進まなければならない。友達になれそうな動植物を見つけても,それがどういった能力を持っているのかは,心を通わせるまで分からない。
相手が友好的に見えるからといって,迂闊に近づけば警戒されるし,最悪の場合,敵だと思われて攻撃されるかもしれない。今回のデモプレイでは,最初にシカが登場したのだが,離れた場所で鳴き声を出して自分の存在をアピールして,シカが返してくる鳴き声に少しずつ同調させながら距離を詰め,鳴き声が完全に同調した瞬間に友達になれた。
なかには,まったく相手にしてくれない動物もいる。しかし,「Fe」ではほとんどの動物と友達になれるとのこと。気性の荒いクマのような動物でも,心を通わせる方法さえ見つければ,プレイヤーに力を貸してくれる心強い仲間になってくれるだろう。
森には,動物を捕まえようとする謎の生き物も存在する。Feにおいて,明確に“敵”として描かれる唯一の動物のようだ。「彼らとは友達になれないのか?」と聞いてみると,Lyngeled氏は「現実の世界と同じで,本当の意味での悪人は存在しない」と意味深な回答をくれた。もしかすると友達になれるのかもしれない。
今回のデモプレイは,山のように巨大なシカと心を通わせて,シカの言葉を教えてもらったシーンで終了。このように,いろいろな言葉(鳴き声)を覚えていくことも重要なポイントになりそうだ。
「森,音,友達」という明確なテーマを持つ本作は,Lyngeled氏が子供の頃に体験したことがモチーフになっている。スウェーデン人であるLyngeled氏にとって,子供の頃の遊び場と言えば森。たくさんの時間を森の中で過ごし,最初は怖かったものの,森で聞こえる奇妙な音に親しみを覚えるようになったという。
やがて,Lyngeled氏は自分の心が自然の一部になったように感じ,森は家とも言える大切な場所になったという。そういった体験を小さな妖精を通じて,プレイヤーに味わってほしいという思いが,Feには込められているそうだ。
ゲームに癒やしを求める人にとって,見どころの多い作品になると思う。興味を持った人は,今後の動向に注目しておこう。
「Fe」公式サイト
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(C)2017 Electronic Arts Inc.
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