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平成最後の「WCCF」全国大会を制したのは長野の雄,ラズ監督。「WCCF CUP WINNER’S CUP The 13th」全国決勝大会レポート
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印刷2019/03/11 16:04

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平成最後の「WCCF」全国大会を制したのは長野の雄,ラズ監督。「WCCF CUP WINNER’S CUP The 13th」全国決勝大会レポート

 2019年3月9日,東京・大崎ブライトコアホールにて,「WORLD CLUB Champion Football」(以下,WCCF)の全国大会,「WCCF CUP WINNER’S CUP The 13th」が行われた。3月14日に稼働を控える「WCCF FOOTISTA 2019」への移行により,現行のゲームシステム&筐体では最後の全国大会となった本イベントの模様をお届けしたい。

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 2002年にアーケードカードゲームのパイオニアとして稼働を開始して以来,定期的にバージョンアップ,そして全国大会が開催されてきたWCCF。13回目の開催となった今回も,全国のゲームセンターで実施された予選大会,そしてエリア決勝を勝ち抜いた30+2(前大会優勝者+当日予選突破者)名の猛者が集結し,WCCF“全一”の座をかけて戦った。

今年も例年と同様,多くの観戦者と,特別応援席から出場選手に檄を飛ばす“チームメイト”たちが会場に駆けつけていた
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「WCCF CUP WINNER’S CUP The 13th」公式サイト



CR7と“13年前から来た男”が大会を席捲


 大会は4人1組のリーグ戦を8グループで行い,各グループの上位2名が決勝トーナメントに進出する形式で進行した。バージョンアップするたびに新たなトレンドが生まれるWCCFだが,今大会では約13年前,「WCCF 2005-2006」でカード化されたパトリック・ビエラが躍動。大会に参加した監督の大半がこのフランス人MFをチームに組み込み,シリーズを通して使用率の高いサッカー界のスーパースター,C・ロナウドとともに多くのゴールを挙げていた。

本大会を席捲していたビエラ。バージョンアップでゲームバランスが変わることがきっかけで,過去のカードが再評価されるのもWCCFシリーズの特徴と言える
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 戦術面(チームスタイル)では,前線のFW(C・ロナウド以外ではベイルやシェフチェンコ,スターリッジの活躍が目立った)やビエラに多くボールが回り,決定的なシュートチャンスを何度も作れるダイレクトプレイ重視やロングパス重視,ビエラを前線に飛び出させられるアトミックセンター(ビエラのレアチームスタイル)が人気。一方,守備面ではこれらの攻撃を防げる目算が高いレアチームスタイルのフィジカルモンスターや上空の騎士,クリーンファイトなどを採用している監督が多いように見受けられた。

 また,特定状況下のプレイを煮詰めている監督も多く,ロングスローを投げられる選手(イバノビッチなど)をサイドバックに採用し,敵陣からのスローインを確実に得点チャンスに結びつけるといった,現実さながらの細かいディテールが勝負を分ける試合もグループリーグから決勝トーナメントへと大会が進んでいく中で増加。その影響もあってか,1点差やPK戦で決着する接戦も多くなっていった。

グループリーグを勝ち上がってきた16名の監督
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決勝トーナメントからは1試合ずつ進行。試合前には各監督のグループリーグでのプレイ内容にもとづいたデータが表示されていた
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試合中はゲーム画面に加えて両監督のカードの動き,チームスタイルの変更などが映し出されていた
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試合後には現実のサッカー中継で表示されるようなスタッツやゴールシーンリプレイによって,勝負の分かれ目を解説陣が分析した
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 決勝戦に進出したのは,決勝トーナメントにおいて,PK続きの接戦を制してきたまっちゃん監督と,グループリーグでの対まっちゃん監督戦以外の試合はすべて完封,巧みなチームスタイルの切り替えで得点を重ねてきたラズ監督の2人。同グループを勝ち抜いた2人の監督による決勝戦となった。

ラズ監督(写真左)とまっちゃん監督(写真右)
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 試合は早い時間から前線に続けてパスを通したまっちゃん監督優位で進行……すると思いきや,前半10分ごろに前線でフリーになりかけたまっちゃん監督のC・ロナウドに猛スピードで詰めたラズ監督のディアキテがボールを奪取。このボールを敵陣深くまで運ぶと,右サイドに流れたC・ロナウドがクロスを上げ,スターリッジがヘディングで押し込み,貴重な1点をものにする。ラズ監督が数少ないチャンスをものにして前半を折り返す。

 後半戦では先制はされたものの,その後もチャンスを作り続けていたまっちゃん監督の攻めが報われる。後半10分ごろにフリーキックのチャンスを得ると,ゴールポストに跳ね返ったボールを押し込み同点に。しかし,試合が振り出しに戻った矢先の後半20分すぎ,今度はまっちゃん監督側の選手がファウルを犯し,ラズ監督がフリーキックからの攻撃のチャンスを得る。

 このフリーキックは直接狙える距離ではなかったが,シャビ・アロンソのロングパスを前線に走りこんでいたビエラが受け,さらにサイドに流れてクロスを上げると,最後はスターリッジがフィニッシュ。鮮やかな展開でラズ監督に勝ち越しの2点目をもたらす。反撃を試みるまっちゃん監督だったが,リスタート後はシュートレンジまでボールを運ぶことができずに試合終了のホイッスル。この瞬間,ラズ監督がWCCF CUP WINNER’S CUP第13代の王者に輝いた。

すばやい攻守の切り替えから2点を奪ったラズ選手。優勝賞品としてトロフィー,モドリッチのサイン入りユニフォーム,特別称号“神の子”が柏田プロデューサーから贈られた
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「WCCF CUP WINNER’S CUP The 13th」優勝者 ラズ監督囲みインタビュー


――優勝おめでとうございます。まずは優勝した率直な感想をお願いします。

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ラズ監督:
 大会に向けてチーム作りをすごくがんばってきました。今日はさらに仲間の応援もあったので,優勝という結果が残せたのかなと思います。本当にうれしいです。

――エリア大会から「自信がない」と何度もコメントしていたと聞きました。

ラズ監督:
 はい。チームはうまく動いてたんですけど,キープレイヤーを切り替えるタイミングや,戻し忘れといったミスが少し多くて……。エリア大会はチームの動きのおかげで抜けられたという印象でした。今日はエリア大会よりミスを少なく動かせたのと,対戦相手の監督の攻め方を確認して,それに対応してフォーメーションを修正できたのがよかったです。

――決勝大会は独特な雰囲気があると思いますが,緊張はしていましたか。

ラズ監督:
 エリア決勝からずっと緊張しっぱなしなんですけど,その緊張のおかげで守備をしっかりやらなきゃという意識を保てたので,いい方向に働いたと思います。

――優勝できたポイントはどこにありますか。

ラズ監督:
 0-0のPK戦で決着した準々決勝ですね。少し早いと思いつつもPK戦用のゴールキーパーと交代しておき,それでPKをものにできたのが大きかったですね(笑)。

――決勝のまっちゃん監督とは1日で2度目の対決になりました。グループリーグでの試合の経験は決勝で生かされたのでしょうか。

ラズ監督:
 グループリーグはこっちが点を取ったらキックオフ後に点を取られるという展開を2回やられたので,決勝では中央の守りに集中して戦いました。

――チームの中から今日のMVPを挙げるとしたらどの選手になりますか。

ラズ監督:
 ゴールキーパーのウルライヒですね。使い始めたきっかけはほかの監督さんが使ってるのを見てなんですけど,育成している最中に守護神++の追加能力がついて,そこからはかなりシュートを防いでくれるようになりました。試合中はウルライヒに任せて,PK戦になりそうな場合は,PK戦特化のゴールキーパーと交代する流れですね。

――ウルライヒ以外にもシャビ・アロンソ,ジェンティーレ,スターリッジといったそこまで使用率の高くない選手を採用しています。これはなにか理由があるのでしょうか。

ラズ監督:
 スターリッジのチームスタイル,ハイタワーのためですね。スターリッジはいいヘディングやボレーが打てるので,最大限に生かせるようロングパスやクロスを蹴れる選手を採用しています。

――フォーメーションは大会を通して4-3-1-2でしたが,この布陣で挑んだ理由はありますか。

ラズ監督:
 スタートがあの形というだけで,押し込まれたら4-4-1-1にして守りを固める……といったように状況に応じてフォーメーションを変更するのですが,今日はどの試合もスタートの形がハマってチーム全体の動きがよかったですね。ほとんど修正することなく,そのままいけました。

――今回で現行の仕様におけるWCCFの大会は最後になりました。WCCFはあなたにとってどういった存在でしたか。

ラズ監督:
 WCCFで新しい友達ができ,そこから交流が広がって楽しくゲームを続けられました。みんなで遊べるコミュニケーションツールだと思っています。

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「WORLD CLUB Champion Football 2017-2018」公式サイト

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