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[TGS 2018]業界関係者が溢れるシェンムー愛を披露。シェンムーリスペクトチャンピオンが決定した「シェンムーI&II」ステージをレポート
本作は,ドリームキャスト用ソフトとして発売された「シェンムー 一章 横須賀」と「シェンムーII」をリファインして収録したアクションアドベンチャーゲーム。今回のステージイベントでは,そんな「シェンムー」を愛する業界関係者が一堂に集い,トークを披露。“シェンムーリスペクトチャンピオン”が決定された。
ステージに登壇したのは,堅田ヒカル氏(週刊ファミ通編集部),西浦俊也氏(電撃ゲームメディア編集部),クラベ・エスラ氏(IGN Japan編集部),そして「4Gamer」1日編集部員の村田晴郎氏の4人。
それぞれ自己紹介をしつつの登壇となったが,堅田氏の「中学時代にシェンムー 一章 横須賀の英語音声版となる『US Shenmue』で英語を学んだ」というエピソードや,クラベ氏の「シェンムーはそれぞれ20回以上クリアしていて,シェンムーが無ければ日本に来ることもなかった」というコメントなど,本作に対する熱い想いが語られ,ステージイベントは開幕した。
ステージには続いて,シェンムーI&IIのローカライズプロデューサーの笠原英伍氏,ローカライズディレクターの野口博司氏,そして主人公「芭月 涼」役の声優を担当した松風雅也さんが登壇した。
出演者が全員揃ったところで,シェンムー I&IIのプロモーション映像があらためて披露された。なお,映像の上映中にも熱いシェンムートークが繰り広げられ,思わずネタバレをしてしまうクラベ氏に注意が入るシーンも。また,プロモーション映像の最後に紹介されるサウンドコレクションは,国内ではほぼ売り切れ状態とのこと。ちなみにクラベ氏は5本ほど同作をすでに予約していると語っていた。
映像の上映後は,「これが言いたい! シェンムー I&II」が実施された。お題に合わせて,シェンムーへの愛を語ってもらうトークコーナーで,終了時に笠原氏,野口氏,松風さんによって“シェンムーリスペクトチャンピオン”が決定されるというものだ。
最初のお題は「画期的な要素」。最速で手を挙げたクラベ氏は,シェンムーはオープンワールドの元祖とも言われるが,ほかのオープンワールド作品とは少し違うと語る。というのも本作はライフシミュレーターでもあり,舞台である横須賀の住人は唯一無二のNPCで,それぞれの人生をゲーム内で過ごしている。プレイヤー自身も実際に横須賀に住んでいる感覚を味わえるゲームなのだと持論を語っていた。
なお,西浦氏も横須賀に住むNPCには思い出があり,当時セガゲームスからデータをもらえなかったということで,ライター総動員で,全NPCをストーキングして,データベースを作ったという。また,登場するNPCはすべてキャラクターが濃く,これも当時としては画期的な要素であったと語っていた。
2つめのお題は「好きなキャラと好きな場面」。このお題に対して,堅田氏は主人公の芭月 涼とその父,巌が好きだと語る。好きな場面については,オープニングのイベントも当然好きだが,幼い涼がニンジンを嫌って食べないことに,巌が農家の苦労を語りながら叱るシーンを挙げていた。怒り方に愛があり,さらに藤岡 弘、さんの演技も相まって好きなシーンのひとつとなっているようだ。
村田氏は好きなキャラにフォークリフトの運転手,マークを挙げる。アルバイトをしにいったらいきなりアフロのおっさんが現れて,フォークリフトの運転を教えてくれるという,なんともインパクトの強い出会いに衝撃を受けたという。どこからマークは来たのか,ふだんは何をしているのかなど,マークのことが気になり過ぎてしまい,しばらくストーキングをしてしまったとも語っていた。
西浦氏はスロットを打っているお客さんの1人が好きだという。話しかけても邪険にされてしまうこともあり,彼が打っているスロットをどうしても打ちたくなって,朝一に並んで打ってみたが,そんなにメダルは出なかったというエピソードを紹介していた。
クラベ氏は,涼のことを子ども時代のあだ名である「いがぐり涼坊」と呼ぶ駄菓子屋のおばあさんがお気に入りのキャラクターとのこと。おばあさんには悲しい過去があり,戦争で生き別れた夫がいつ帰ってきてもいいように毎日,2人分の食事を用意しているといった裏設定を紹介し,1人ひとりのNPCの設定がここまで用意されているのはシェンムーだけ! と熱い想いを語っていた。
最後のお題は「芭月 涼のここが愛おしい」。堅田氏は涼が,ふつうでは考えられないほどクールな言動をする部分が堪らないという。いろいろな情報を教えてもらったにもかかわらず最後は「そうですか……」と返答することも多く,そのクールさがお気に入りとのことだ。
ただこれにはシェンムーにおける会話のプログラムが関係しているようで,松風さん曰く,涼の会話は3つのカテゴリーに分けられており,さらにここから4パターンほど収録したものを,コンピュータが自動でランダムに組み合わせて会話をするという。そのため,クールな返答が多かったのは偶然かもと語っていた。なお,「そうですか……」のように汎用性の高いセリフが多いのは,さまざまな状況に対応するためとなっているようだ。
また,クラベ氏は自分の目的のためにはなんでもするサムライのような性格に惹かれるという。ただ,作中で登場する魅力的な女性にまったく興味を示さないことについては,もったいないなぁと感じることも多いと語っていた。
登壇者の熱いトークのためか,あっとういう間にトークコーナーは終わり,笠原氏,野口氏,松風さんによる審査の結果,満場一致でクラベ氏が“シェンムーリスペクトチャンピオン”の称号を獲得した。
その後はクラベ氏によるPS4版「シェンムー」のフォークリフトレースチャレンジが行われた。優勝する気が満々だったのか,前日の深夜までフォークリフトレースを練習していたというクラベ氏は,すばらしい走りを披露。見事レースでも1位となり,フォークリフトがデザインされたオリジナルTシャツと当時の激レアテレホンカードが贈られ,イベントは幕を閉じた。
「シェンムー I&II」公式サイト
4Gamerの「東京ゲームショウ2018」特設サイト
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