プレイレポート
「ウインドボーイズ!」で奏でられる,26人の男子高校生による青春のハーモニー。吹奏楽×青春をテーマにしたDMM GAMESの最新作を先行体験
2018年にプロジェクトが発表され,クオリティアップのための開発リスタートを経たのち,2021年春に“再始動”。そして,いよいよあと3日で待望のローンチを迎える。そんな本作をリリース前にプレイしてきたので,魅力溢れるストーリーやゲームシステムを紹介しよう。
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これぞ青春! 吹奏楽に青春をかける生徒たちの姿に胸が熱くなるストーリー
まずは,本作の重要な要素であるストーリーから。物語は,とある演奏会のステージ袖で出番を待つ吹奏楽部員と,彼らを送り出す顧問(主人公)とのやり取りが描かれるプロローグののち,金沢市にある石川県立 威吹(いぶき)高校に,主人公が教師として赴任するところから始まる。
進学校として知られる同校は部活動も盛んで,なかでも吹奏楽部は全国大会の常連として名を馳せていた。しかし,1年前に起きたとある事件により活動を停止。現在は実質廃部の状態となっている。
そこに現れたのが,今年度の新入生たちだ。かつての吹奏楽部の演奏に憧れを持つ1年F組の飯塚ミナトと同じクラスの兼古宗州,清嶋桜晴,E組の見戸 響が,部の再建を目指して活動を開始。1年F組の担任で吹奏楽経験者の主人公は,部活動の指導実績はないものの,ミナトの“入学式でのある行動”をきっかけに,顧問として彼らの活動を支えることになる。
新入生4人が最初にぶち当たった壁は,部員集め。教頭先生から課された条件の1つ「最低でも部員10名」をクリアしなければ,部として認められないのだ。彼らなりに勧誘に励むものの,案の定なかなか参加希望者は現れない。
そこへ手を差し伸べてくれたのが,元吹奏楽部の3年生・花城芹弥。芹弥は新生・吹奏楽部を「ウインボ」と呼び,彼らのプロデューサーを自称していろいろ世話を焼いてくれる。そんな芹弥の尽力もあり,ウインボたちは新入生ながら新歓ステージで演奏する機会を得ることに。
こうして1年生たちがひたむきに練習し,演奏を披露していくことで,その影響力は学年を超え,少しずつ部員も増えていく。彼らが演奏する姿がほかの誰かの心を打ち,吹奏楽への1歩を踏み出すきっかけを与えるという展開は「まさに青春だ!」と,グッとくるものがある。なかには「モテたい!」といったような思惑で部活に入る生徒もおり,このあたりも「あの年頃の“リアル”であり,そして“青春”だな」と,愛らしさを感じられるだろう。
なお,本作では主人公の性別を選択できる。といっても後述するコンサートのシーンのSDキャラ(指揮者の後ろ姿)が変わるくらいで,性別によって口調や相手の反応が変わることはない。ゲームの途中からでも変更できるので,ゲーム開始時に決めた性別のまま進めるのはもちろん,気分で変えることも可能だ。
主人公の口調はどちらの性別でも通じる丁寧な口調で,先生としての適切な距離を保ちながら部員に寄り添う感じがあってとても好印象だ。基本的に部員たちの会話で進むため主人公が話すシーンは少ないが,こちらも注目してほしい。
総勢26人となる新生・吹奏楽部は,個性的で魅力あふれる生徒ばかり。この人数を聞くと「誰が誰だか分からなくなりそう……」となるかもしれないが,メインストーリーを読み進めるにつれて徐々に加入していくので,混乱することなく覚えられるはずだ。
また,ゲーム開始時に「これは嬉しい!」と感じられたのが,チュートリアルとなるシナリオを先に読み進めるか,シナリオの前にチュートリアルガチャを引くかを選べるところ。すでに“推し”が決まっていればガチャを先に,ある程度ストーリーを追ってから決めたければシナリオから……という風にプレイヤー自身が選択できるというのは,なかなかありがたい親切仕様だと感じた。
部活動で部員を育成! ストレスフリーの顧問ライフ
章仕立てで進行するメインストーリーは,キャラクターを育成する「部活動」を繰り返し,進行度を高めることで新しいシナリオが開放され,章の締めくくりとなる「コンサート」をクリアすると新たな章へ進むことができる。
部活動での育成はとてもシンプルで,学校の音楽室や屋上といった練習スポットを選び,最大5枚のカードで練習メンバーを編成して「練習開始」を選択するだけ。練習はオートで進むので,のんびりとSDキャラたちの動きを眺めながら楽しめる。
SDキャラの動きは,部員たちの性格やしぐさが表現されたものとなっているのでこちらも見逃せないだろう。また,練習場所で異なる背景はもちろんのこと,ステージによって楽曲やメニューが変化するため,章が変わるとまた違う彼らの練習する姿が見られるのも嬉しいポイントだ。
ビジュアルだけではなく,“耳”も楽しませてくれるのが,吹奏楽をテーマとした本作の大きな特徴だ。この部活動でも,編成したメンバーの担当楽器によって,BGM(練習している楽曲)に合わせて鳴らされる楽器の音が異なるという,こだわりの一面がある。
メンバーの組み合わせによって異なる楽しさがあるのはもちろん,「ホルンってこういう音なんだ」「ここでパーカッションが鳴る感じがいいなあ」といったように,吹奏楽初心者のプレイヤーが楽器や演奏の魅力を知るきっかけにもなるのではないだろうか。
練習を続けてシナリオを開放し,進行度が一定数になると,その章の目標であるコンサートに進めるようになる。こちらも部活動と同じく,メンバーは最大5枚のカードで編成し,進行はオートとなっているので,彼らの練習の成果や成長を,演奏を聴きながらじっくり見届けることが可能だ。スキル発動で表示されるカットイン演出もカッコよく,気持ちを高めてくれる。
評価B以上を獲得すればコンサートは成功となり,次の章がアンロックされる。こうして,新たな章でも練習を重ねながら物語を進めていこう。
練習やコンサートといったステージは,その結果が高いほど育成アイテムなどの報酬がたくさんもらえるため,効率よくゲームを進めるにはカードのレベルや属性などを考慮した編成がポイントとなる。自動で適した属性のカードを選んでくれる「おまかせ編成」があるため,こういったゲームに不慣れな人でも遊びながら少しずつ覚えられるはずだ。
「高評価が得られず,なかなか次に進めない……」となったときは,練習やコンサートで入手した育成アイテムを使ってカードを強化しよう。
編成の底上げには,ガチャでカードをお迎えするのも有効だ。ガチャに必要なアイテム「ノーツ」はゲーム中のさまざまな場面で入手する機会があるため,けっこう集まりやすい印象だ。すでに所持しているカードが出た場合は「楽才開花」となり,最大4枚重ねでレベルの上限やパラメータが開放されてより強く育成できる。1枚目の楽才開花で変化するイラストにも注目だ。
心はいま,金沢にあります……地元愛に満ちたロケーション
能楽の鼓をイメージした鼓門(つづみもん)が印象的な金沢駅に,土塀や石畳の路地が金沢の歴史を感じさせる長町武家屋敷跡。城下町のシンボルとして現代によみがえった金沢城など,舞台となっている金沢を中心に,石川県の実際のスポットが登場するのも本作の魅力だ。それらの背景イラストは写実的で,ちょっとした旅行気分が味わえるほど。
金沢を感じられるのは背景イラストだけではない。なんと,シナリオのなかで部員が金沢弁で話すシーンもあるのだ。
部員たちの会話は基本的に標準語だが,家族や年配の人と話すときに金沢弁が出ることがある。このあたりは,県外の人はもちろん地元のプレイヤーにもグッとくるものがあるのではないだろうか。フルボイスのメインストーリーで,キャストが金沢弁に挑戦しているところも注目だ。
これは,曇りが多いという金沢の“らしさ”を表現するための設定で,つまり,そんなマイページを見て「ああ,金沢は今日も曇りなんだな……」と彼らの日常に思いを馳せることができるというわけだ。もちろん,プレイヤー自身が住んでいる地域にするのもいいが,彼らが実際にいるような感覚が味わえる石川県の設定をオススメしたい。
楽しい思い出を形に! “推しへの愛を込め放題”なモードにも注目
シナリオで公開されたスチルが,メニューにある「アルバム」でいつでも見られるのも嬉しい。しかもそのアルバムが,実際に写真を貼って手書きのコメントを添えたような,部員たちの手作り風でまとまっているため,より彼らを近くに感じられ,なんだかほんわかした気持ちにもなれる。
さらに,入手したカードのイラストなどをプレイヤー自身が自由に飾り付けできる「マイボード」というモードもある。コルクボードに写真を飾る感覚で,ちびキャラ,ピンバッジ,ステッカーなどが配置でき,さらに写真の大きさや角度の調整も可能と,自分好みに部員たちや推しを飾り付けられるところが楽しい。
フレンドとの交流などで手に入るメダルを使えば,ゲーム内にある「装飾ショップ」でボードのフレームや手前に配置する置物なども入手できる。SNSでの公開もできるので,完成したものをプレイヤー仲間に共有してみるのもいいだろう。
本作をプレイしてなにより驚いたのは,ストーリーへの力の入れ方だ。
メインストーリーは123話に及ぶ大長編になっており,さらに,絆レベルを上げることで開放される部員たち個別の「部員ストーリー」や,カードのレベルアップで楽しめる「カードストーリー」,練習時にちょっとした会話やコンサートの結果によって開放されるミニストーリーなどもある。そのボリュームはもちろん,読ませ方もしっかり考えられている印象だ。
最初に覚えることはけっこうあるが,それらはゲームを進めながら覚えられる仕組みになっている。また,ゲームは基本的にオートで進行するため,スムーズに進められるところも特徴だ。
このように,あらゆる方面でプレイヤーに優しいスタイルとなっているのは,本作がストーリーを重視した作品であり,それに集中して楽しめるように考えられているからであろう。ずっと画面に張り付いていられないときでも,彼らの奏でる音色を聴きながら素材集めなどの周回プレイができるのは嬉しい。ふと画面に目を移したとき,練習している部員たちの姿に和まされる……なんてこともありそうだ。
部の再建や,部員それぞれの事情が描かれる物語は“王道”と言える青春ストーリーで,導入も分かりやすく物語の世界に入りやすい。そこで描かれる出来事は,大人のプレイヤーなら,小さな悩みに揺れていた学生のころの感覚や,「こんな青春もいいなあ」という思いが浮かぶような展開が待っているのでこちらも注目だ。
なんと,メインストーリーはリリース時にすべて実装されるということで,プレイヤー次第でどんどん読み進められる。ぜひ本作で,青春ど真ん中の物語を体験してみてほしい。
「ウインドボーイズ!」公式サイト
(C)2018 EXNOA LCC
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