プレイレポート
アラビアンの香りが匂い立つ「蛇香のライラ 〜Allure of MUSK〜」第3巻をレポート! スパイの仮面を持つ踊り子が愛するのは――
アイディアファクトリーの女性向けブランド「オトメイト」とフロンティアワークスが贈るプロジェクト「triAngle PROJECT」は,三角関係にポイントを置いたPCゲームシリーズ。その第3弾にあたる「蛇香のライラ 〜Allure of MUSK〜」は,“アラビアン×官能×三角関係”をテーマにしており,「第一夜 ヨーロピアン・ナイト」「第二夜 アジアン・ナイト」が発売中です。しかし,踊り子は表の顔。さまざまな依頼をこなす密偵(スパイ)としての裏の顔を持つ主人公は,親代わりでもある店主様(CV:勝 杏里)を通じて,さまざまな事情を抱えたクライアントの依頼を受けていきます。
今回は本日(2019年2月21日)発売になった最終巻「第三夜 アラビアン・ナイト」をレポート。第三夜はシャナーサ王国の若き国王ライザール・シャナーサ(CV:森川智之)と,弟のような存在でもあるプロの暗殺者ジェミル(CV:村瀬歩)の2人が攻略できます。主人公とジェミルは互いに異なる依頼からライザールをターゲットにするのですが,その依頼にはさまざまな思惑があるようです。
共通ルートでは駆け落ちカップルの依頼を叶えるためにライザールのもとへ
序盤の舞台は,若い女性が誘拐される事件やイケメンと噂される有名盗賊など,踊り子達が最近ホットな話題に花を咲かせる昼のショーサロン。無邪気な彼女達とは違い,裏の顔を持っている主人公はひっそりと自室に戻るのですが,そこにいたのは弟的存在のジェミルでした。
ジェミルは数年前に店主様が連れてきた男の子で,主人公とは姉弟のような間柄です。ただし,店主様いわくジェミルはただいま絶賛反抗期中! 近頃は声をかけても舌打ちばかりで,あまり会話らしい会話もできていません。しかし,主人公にとっては自分と似た境遇でショーサロンにやってきて,密偵仲間でもあるジェミルは,かけがえのない存在です。
この日もジェミルとはあまり交流ができないまま,ショーサロンの本番である夜へ。そこで主人公に依頼をしたいと言う,とあるカップルが訪ねてきます。
主人公たちが住むシャナーサ王国の王,ライザールの婚約者だと言う女性「レイラ」は,「王との結婚が嫌なので,自分たちが逃げるまでの時間を稼いでほしい」と願い出ます。ライザールは名君として有名な王ですが,強引すぎる手腕から一部の貴族からの反発も大きく,それを防ぐために貴族の娘との結婚が急務となっています。
もともと勝気なタイプだったレイラは,この完全な政略結婚に猛反発し,すぐさま行動を起こします。確かに事前に会いにも来ない相手との結婚は嫌だろうなと同情しつつ,やや短絡思考である彼女の今後が心配にもなる展開です……。
婚約の発表は翌日に始まる“世界次世代指導者会議”で行われるため,その間,主人公はレイラと入れ替わって過ごすことに。気を付けなければいけないことはたくさんありますが,レイラと王に面識はなく,侍女の協力も得られているため,意外とスムーズに依頼をこなせそうな印象です。
主人公が明日の準備のために下がると,次は店主様とジェミルの密談に。なんとなくギスギスした雰囲気のジェミルに,店主様はライザールの暗殺を依頼するのでした。
翌日,無事にレイラに入れ替わった主人公が出会ったライザールは,笑顔の底に野望を秘めた男性でした。油断ならない相手に気を引き締めて,主人公は婚約者として彼に接します。
目立った失敗もなく,婚約者としての役目を果たした主人公でしたが,主人公にはもうひとつの仕事が。それは店主様の病気を治すために,興奮した男性の血液を採取すること。ライザールからも血液をもらうため,その晩さっそく催淫効果のあるタトゥーを見せて彼に迫ります。ところが,普通の男性ならすぐに効果が出るはずが,ライザールは強靭な精神力でその効果に抗います。
逆に本物のレイラなのかと疑いの目で見られた主人公はお風呂場に連れて行かれ,ライザールの手によって丹念にタトゥーを消されてしまいます! これまでさまざまな男性達を翻弄してきた主人公ですが,ライザールがこれまでの男性達とはまったく異なる,隙のない相手であることを痛感します。
主人公が今回の依頼の難しさを感じている頃,暗殺の依頼を受け,ライザールの命を狙っていたジェミルもふたりの様子を観察していました。もともと主人公を姉とは思わず,ひとりの女性として見ているジェミルにとって,ライザールと主人公が触れ合っているのは非常につらい状況です……。
そんな思いがジェミルを急かさせたのか,次の日の夜。主人公とライザールのもとへジェミルが女装姿で襲撃! しかし,武にも長けているライザールには敵わず,撤退を余儀なくされます。ジェミルが暗殺しに来るなど思ってもいなかった主人公は混乱しつつも,ジェミルを逃がすためにライザールに泣きつく演技をするのでした。
暗殺されかけ,婚約者である主人公からも怪しさを感じたライザールは警戒心をさらに高めます!
一方,主人公もなぜジェミルがライザールを狙うのか分からず,頭を悩ませることに。そして,ジェミルとの語らいで,ライザールが踊り子仲間たちの間で噂になっていた誘拐事件の犯人であることを聞かされるのです。
ライザールが犯人であることに違和感を持ちつつも,否定はしきれない主人公。また仮にライザールが犯人だとしても,大事な弟であるジェミルに人殺しをさせたくないと考え,いざというときは自分の手で殺めることを決意します。
しかし,ジェミルにとってはむしろ主人公が人を殺すことのほうが耐えられない。お互いに相手を守りたいとケンカするなかで,とうとうジェミルは自分の思いを暴露! 姉弟ケンカの延長のような伝え方にジェミルの不器用さを感じます。しかし,主人公も鈍い……。
ジェミルからの告白を受けたあと,ストーリーはついに共通ルートのクライマックスへ。王子や貴族たちの晩餐会に貧民街の少年がライザールに陳情するために乗り込んできます。
少年の貧しい身なりを嫌がる貴族を叱咤し,王として民に真摯に向き合うライザールはとても素敵! 彼が目指す王,そして国の在り方を知った主人公は,かつての不遇な時期に自分が求めていた英雄像とライザールが一致することを感じます。主人公にとって理想の王とも言えるライザールが本当に誘拐の犯人なのか……。今まで以上に真相を確かめたくなった主人公は,ライザールの部屋に手がかりを探しに行くことに。
しかし,その最中にライザールが部屋に戻り,主人公への疑いがますます濃くなってしまいます。それでも嘘をつきとおすに主人公に,ライザールはもっと先だった結婚の日取りを「明日にする」と言い出して……。
個別ルートは共通ルートに出てくる選択肢による好感度で変化
ライザールの個別ルートでは,宣言通り次の日に結婚式を行うことに。式前に店主様と会った主人公は,店主様から「暗殺を取りやめる」という話を聞かされます。事件の真相,暗殺への疑問,さまざまな問題を抱えながら,主人公はまだまだ心の距離が遠いライザールとの結婚を迎えます。
ジェミルの個別ルートでは結婚式を言い渡したライザールが去ったあと,ひとりジェミルのことを思う主人公。そこへライザールの暗殺にきたジェミルが部屋に現れます。結婚することでライザールに近付けると思った主人公は,改めて自分がジェミルの代わりに暗殺を請け負おうとするのですが,そんなに主人公にジェミルの怒りが爆発! 無理やり唇を奪われてしまい……。
警戒心が強すぎるライザールに,不器用すぎるジェミル。そのため,第3巻では心の距離の縮め方になかなか苦労するかもしれません。本作の最大の特徴でもあるドキドキする愛し方もまったく異なっており,余裕の態度で愛を注ぐライザールと,必死に主人公を求めるジェミルにはどちらも違った魅力があります。
また,彼らのストーリーにスパイスをかけているのが店主様の存在。第1巻,第2巻を経て,謎多き店主様が気になっている方にもぜひチェックしてほしいです。
そして第1巻,第2巻のレポートでも紹介した「Gallery」。かわいらしいミニキャラが集まっている「Gallery」では放置していると,さまざまなセリフが表示されます。今回のセリフで面白いのが他国の王子たちから「レイラ」と呼ばれていること。レイラは本来の婚約者の名前なのですが,このセリフで改めて彼らにとって主人公は偽物の存在で,本当の主人公に触れることができるのはライザールとジェミルの2人だけなのだと気づかされます。にくい演出ですね!
普段のオトメイト作品と比べると,ビックリしてしまうほど過激な「蛇香のライラ 〜Allure of MUSK〜」。第3巻にはこれまでの攻略キャラクターたちも多く出てきますので,まだプレイをしていない人はまとめて遊ぶのもおすすめです。
「蛇香のライラ 〜Allure of MUSK〜」公式サイト
(C)2017 IDEA FACTORY / Frontier Works
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