プレイレポート
「ダイの大冒険 -魂の絆-」CBT版をプレイ。キャラガチャなしで,好きな仲間とガッツリ冒険できるアクションRPG
本作は,ドラゴンクエストシリーズを題材とした漫画,ならびに現在放送中のTVアニメ「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」(以下,ダイの大冒険)を原作とするスマホゲームで,2020年5月に発表された“ダイの大冒険 ゲームプロジェクト”のうちの1作品となる。
プロジェクト作品に関してはこのほか,現在稼働中のアーケードゲーム「ドラゴンクエスト ダイの大冒険 クロスブレイド」,2021年リリース予定の家庭用ゲーム機向けアクションRPG「インフィニティ ストラッシュ ドラゴンクエスト ダイの大冒険」があり,本作についても3月から事前登録が受付開始,公式Twitterアカウントも開設されるなど,いよいよ本格始動となりそうだ。
それにあわせて今月,本作のCBTが行われることに伴い,先んじてプレイをする機会を得られた。本稿では実際に遊んで分かったゲーム内容を紹介するとともに,そのプレイフィールをお届けしていく。
「ドラゴンクエスト ダイの大冒険 -魂の絆-」公式サイト
キャラクターの獲得にガチャは不要!
育成の自由度が高い“ボード”システムに注目
まずは原作,ダイの大冒険を軽くおさらいしておこう。
物語の主人公・ダイは,勇者に憧れる少年だ。
ダイは人里離れた絶海の孤島でモンスターとともに暮らしていたが,ある日に海を越えてやってきた“勇者の家庭教師”を名乗る男・アバンと出会い,彼の指導を受けることで勇者への道を歩みはじめる。
しかし,その修行の最中,魔王・ハドラーが復活した。
かつて自身を倒した勇者アバンへの復讐を誓うハドラーは,彼の存在を弟子もろとも消すために島に乗り込んできた。
ハドラーは6つの軍団を操る“魔軍司令”を名乗り,己よりも強大な大魔王・バーンの存在をダイたちに告げた。ダイたちは戦闘で窮地に立たされたが,アバンが自らの命を犠牲にし,ハドラーを撃退した。
そうしてダイは勇者アバンの意志を受け継ぐ“アバンの使徒”として,大魔王バーン率いる魔王軍との戦いに身を投じる――。
というのが原作のあらすじである。
そしてゲームの舞台となるのは,原作世界とは表裏の関係にあり,また“コインの裏側”にあたる世界「ミラドシア」だ。
プレイヤーはミラドシアを救う“絆の勇者”として,世界を混沌の渦に巻き込もうとしている異空神・ゼバロと戦う宿命を背負っている。
しかし,物語がはじまった直後のプレイヤーは生まれたばかりの存在で,その力はゼバロには遠く及ばない。
そこでプレイヤーは,時空を越えて表の世界におもむいて絆を紡ぎ,ダイをはじめとする協力者を募ることになるのだ。
ゲームの基本的な流れは,アクション性の高いストーリー(クエスト)を進めつつ,そこで集めた素材や武器でキャラクターを強化していくという,スマホゲームとしてはオーソドックスな形式だ。
ストーリーには,原作の物語を追体験していく「竜の軌跡」と,ミラドシアを舞台とするプレイヤー主人公のオリジナルストーリー「絆の旅路」があり,原作展開を追いつつ,本作ならではの熱さも楽しめる。
上記ストーリーは進行状況に応じて相互に影響があり(誰々が登場したら進展,誰々の状況の一幕など),2軸の物語を進めていくことで大きなストーリーが動いていく。
本作で特徴的なのはキャラクターの獲得方法だ。
ゲーム内では竜の軌跡で(ダイの)パーティに加わった仲間は,そのまま絆の旅路にも登場する。つまり“キャラはストーリーを進めて仲間にするもの”であり,そこに運や確率は介在しない。
加えて,キャラクターにはレアリティの概念は存在せず,いわゆるガチャも“装備品・スキルの獲得”が目的となるため,キャラごとの個性の違いはあっても大きな性能差というのは存在しない。
クエスト指定がない限り,戦闘に参加するメンバーも自分で選べるので,愛着のあるキャラで物語を進める,原作展開で脇役に徹していたキャラで攻略するなど,ファン的な遊びがしやすい仕様と言える。
なお,CBTで遊べた竜の軌跡 第3章まででは「ダイ」「ポップ」「マァム」「クロコダイン」が仲間にでき,物語上でもヒュンケルの姿を確認することができた。
キャラクターの強化要素は大きく分けて,経験値で上げる「レベル」,素材消費で強化する「装備品・スキル」,ステータスを底上げする「ボード」などがあげられる。なかでも特筆すべきは,キャラクター性能を意図的に偏らせることもできるボードシステムの存在である。
こちらは同社ゲームではよく見られる,小さなパネルの集合体である成長ボードだ(いわゆる「ドラゴンクエストXI」のスキルパネル)。種類はプレイヤー主人公の「職業ボード」,ダイたち仲間キャラクターの「仲間ボード」とあり,それぞれ個別に用意されている。
各ボード,パネルの成長指針によって強化の方向性も変わるのだ。
今回はCBTとあり,原作中盤以降を想起させるような職業・スタイルに触れることはできなかったが,ギガブレイクを2回受け止められる防御特化型のクロコダインや,物語後半でも通用しそうな火力を備えた攻撃特化型のマァムを育成できると思うと,今からワクワクする。
タイミングを合わせて特技や奥義を叩き込め!
疾走感あふれるお手軽なセミオートバトル
ストーリー中で発生する戦闘は,Wave制でセミオート型のアクションバトルとなる。パーティメンバーのうち3人は“3本の進行レーンに沿って自動で前進”し,敵に近づくと自動で攻撃してくれる。
ただし“同じレーンもしくは武器の攻撃範囲内のレーンにいなければ敵に攻撃が当たらない”ため,プレイヤーはレーン状況を見て,左右フリックでキャラクターをレーン移動させていく。
敵によっては攻撃の予兆範囲が表示されるので,下フリックのバックステップで距離を取ったり,画面ホールドの防御でダメージを軽減したりもする。攻撃が自動,移動が手動とも言える仕組みだ。
なお,プレイヤーが操作するのはメインキャラクターの「リーダー」か,控えキャラクターの「相棒」に設定した2人のいずれかで,残った2キャラクターは「操作モード」で自動操作の程度を変更する。
メインキャラと控えキャラはプレイ中にいつでも切り替えられるので,実質的には“1キャラ操作に集中”できるスタイルだ。
攻防中に敵がスキを見せたら,画面下のスキルアイコンをタップして「特技」を叩き込もう。特技は高威力なだけでなく,奥側の敵を攻撃したり,左右レーンの敵も巻き込んだりと,それぞれ攻撃範囲が異なる。
特技は使用後にクールタイムがはさまるが,控えキャラクターのクールタイムも裏でカウントされるので,「特技を使いきったら操作キャラを切り替える」などすると,攻撃の手を緩めずに戦えるわけだ。
特定の状況下で敵に特技をヒットさせると,強力な追加効果「スキルフィニッシュ」や「カウンターアタック」が発動する。
スキルフィニッシュは特技で敵を撃破すると発生するもので,発動時は近くにいる敵が青枠でターゲットされ,フリックで追加操作をすると敵前まで“スーパーダッシュ”で一気に移動できる。敵集団を撃破したあと,次の集団まで一気に移動したいときなどに活用しよう。
というのも本作,クエストごとのリザルト評価が「クリアタイム」となるため,いかに的確にすばやく敵を処理していくか,画面構造にあわせたランゲーム的な趣向も取り入れられているのだ。
ボスなどの強敵と戦うときは,敵の大技動作に特技を叩き込むことで発生するカウンターアタックを狙っていこう。
カウンターを受けた敵は後方へと大きく吹っ飛び,その際にステージ内の壁にぶつかると,無防備なブレイク状態になる。
ブレイク中の敵はこちらが一方的に攻撃できるので,単純な数字のやり取りだけでなく,ガンガン押し込むことで戦況が有利になるのだ。
特技とスーパーダッシュ,カウンターアタックでブレイクを繰り返してステージを爆進していくのは,本作ならではの爽快感である。
そして,戦闘中にダメージのやり取りをしているとゲージがたまり,ゲージがMAXになるとキャラクター固有の「奥義」を発動できる。
奥義は威力・範囲などが高性能な必殺技で,大量の敵が出現する場面や,ボス戦でのダメージソースとして非常に有用だ。
また特技と同様,スキルフィニッシュやカウンターアタックにも対応しているので,特技のクールタイム中の代替用途にも最適である。
高難度クエストをクリアすると,新たな特技・奥義を習得できる「専用スキルの書」や,習得済みの特技・奥義を強化できる「スキルの書」を獲得できる。1キャラクターが持ち込める特技は2種,奥義は1種なので,ゲームが進めばクエストに応じて使い分ける場面も出てくるだろう。
以上がCBTのプレイレポートとなる。
実際に触れてみて,スキルフィニッシュやカウンターアタックで一気に戦況が傾くスピード感のあるバトルと,原作愛あふれる多種多様な演出には驚かされた。そのうえで操作性もシンプルにまとまっているので,アクションが苦手な人でもRPGらしく楽しめる内容であった。
またキャラクター開放がシナリオにひも付いている点や,新たな特技・奥義をクエストで獲得できる仕組みなどは1人用RPGに近いプレイフィールであったが,本作では“最大3人までマルチプレイ可能”だ。
CBTをはじめ,正式リリース後は友人知人とワイワイしながら,スピーディなバトルを楽しむなどもできそうである。
好きなキャラクターを活躍させたい原作ゲームとしてはもちろん,1本の骨太なRPGとしてのポテンシャルも秘めた本作。CBTは4月5日12:00まで参加応募が可能なので,実際に遊んでみたくなった人は,下記公式サイトなどをチェックし,ダイと自分の大冒険を体験してみてほしい。
「ドラゴンクエスト ダイの大冒険 -魂の絆-」公式サイト
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(C)三条陸、稲田浩司/集英社・ダイの大冒険製作委員会・テレビ東京
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※画面はすべて開発中のものです。