イベント
「ポケモンユナイト甲子園」準決勝・決勝戦レポート。初代チャンピオンの栄光を手にした高校生チームはどこに!?
ⒸNTV |
大会の進行は,お笑いトリオ・ロバートの山本 博氏(大会スペシャルMC)と,ゲームキャスターの岸 大河氏(大会MC),日本テレビアナウンサーの佐藤梨那氏(大会アシスタント)が担当した。また実況は,日本テレビアナウンサーの篠原 光氏が,解説はポケモンユナイトの名プレーヤーであるザクレイ氏が務めていた。
なお,本大会の応援リーダーである藤田ニコル氏は,自宅から配信を見守り,熱いコメントでスタジオを盛り上げた。
ⒸNTV |
「ポケモンユナイト」は,ポケモンシリーズ初のチーム戦略バトルだ。通常は5対5,クイックバトルなら4対4や3対3のチームに分かれ,各々のプレイヤーが選んだ,能力値やわざの違うポケモンを使って試合に臨む。
ゲームマップには,敵チームだけでなく野生のポケモンも出現するので,それらを倒して自身のポケモンを成長させたり,“エオスエナジー”を溜めたりしていく。
エオスエナジーは,相手のゴールに入れることで得点が加算される。試合終了までにより多く点を獲得したチームが勝ちというルールだ。
基本ルールはシンプルでありながら,マップに点在するゴールポイントでの攻防,一定時間で出現し,倒せば味方に有利な効果をもたらす野生ポケモンの活用,各ポケモンの持つわざや特性の組み合わせなど,さまざまな要素が絡み合い生まれる戦略やバトル展開が大きな魅力となっている。
ゲームタイトルにもある“ユナイト(団結)”という言葉の通り,チームプレイが勝利のカギとなっているのだ。
ⒸNTV |
「Pokémon UNITE」公式サイト
「ポケモンユナイト甲子園」は,同じ高校の生徒5人のチームであれば,誰でも参加できる大会となる。「北海道・東北・北陸・甲信越地区」「関東地区」「東海・関西地区」「中国・四国・九州・沖縄地区」の4エリアで行われた地区予選には,計233チーム,総勢1200名以上のエントリーがあり,そこで勝ち上がってきた4チームが,準決勝と決勝戦のためにスタジオへと集まった。
【全国大会出場チーム・選手一覧】(敬称略)
北海道・東北・北陸・甲信越地区代表「親ガンク全一」
(長野県松本深志高等学校)
・tatutage
・Requin
・Havic
・comCom
・CocaCota
ⒸNTV |
関東地区代表「Ichigaku Skupas」
(市川学院市川高等学校)
・実はピクソル
・あじたまー
・だいまん本物
・鋼使いsts
・ニビル
・焼きはんぺん
ⒸNTV |
東海・関西地区代表「カカオビーンズ」
(神戸大学付属中等教育学校)
・Shiesta13
・うぇk
・Blackchoko
・Poroachoko
・りかたんたん(準決勝から参加)
・Mɨlkchoko(欠場)
・シロデスガナ(欠場)
ⒸNTV |
中国・四国・九州・沖縄地区代表「ここあちゃんず」
(角川学園N高等学校)
・ccachan's
・HCXCH
・前茶.
・モグラ
・おいやん
・しのちゃま
ⒸNTV |
【大会ルール】
・1試合あたり最大3ゲーム
・2ゲームを先取したチームが勝利
・決勝戦のみ,3ゲームを先取したチームが勝利
・敗者復活戦のないトーナメント形式
「ポケモンユナイト甲子園」
準決勝 第1試合
準決勝の第1試合は,長野県松本深志高等学校「親ガンク全一」と,市川学院市川高等学校「Ichigaku Skupas」の戦いに。
「親ガンク全一」は,幼稚園や保育園時代からの幼馴染たち5人で結成された高校2年生のチームだ。戦略担当の“tatutage”選手(プレイヤーネームは“竜田揚げ”,好物は“唐揚げ”)を中心に,試合中も絶えず声を掛け合い,信頼を感じさせるプレイが印象的であった。
対する「Ichigaku Skupas」は,大会に出るためにゲームができる人を集めた即席のチームだという。リーダーの“実はピクソル”選手は,「ポケモンユナイト」世界大会代表決定戦に出場した実力のあるプレイヤーで,メンバーから厚い信頼を寄せられている。
「この場を楽しみながら勝利を目指したい」と語る親ガンク全一と,「地区予選と変わらず頑張ります」と意気込むIchigaku Skupas,いわば真逆の雰囲気を持つチーム同士の1戦目だが,序盤は,両者ともそつのないプレイを繰り広げる。
親ガンク全一がロトムやカジリガメを手堅く倒していくものの,Ichigaku Skupasの体制は大きく崩れない。しかし,終盤に現れるサンダーを下した親ガンク全一が,次々と得点を決め勝利。“tatutage”選手のカイリューが戦いのキーとなった感じだ。
2戦目も,両者ともに手堅いプレイを行っていく。その中でも,“あじたまー”選手のアマージョと,“実はピクソル”選手のウッウという強力なふたりの活躍が目立った。ほか選手の厚いサポートでサンダーを下し,勢いをつけたIchigaku Skupasが2試合目を制す。
3戦目は,親ガンク全一の“Havic”選手が,カビゴンで鉄壁の守りを見せるなど健闘したものの流れは変わらず,得点に大差をつけIchigaku Skupasが決勝戦への招待状を手に入れた。
ⒸNTV |
ⒸNTV |
「ポケモンユナイト甲子園」
準決勝 第2試合
準決勝2戦目は,神戸大学付属中等教育学校「カカオビーンズ」と,角川学園N高等学校「ここあちゃんず」の試合が行われた。
約15000試合,2500時間以上という圧倒的な練習量からくる総合力の高さを自負しているというカカオビーンズは,積み上げた練習と深めた絆で勝利を目指す強い意志を見せる。ただ,多くのメンバーが朝に弱く,当日起きられるかが心配だったという可愛らしい(?)一面も持っていた。
“Blackchoko”選手が,メインで使っているポケモンのエースバーンのぬいぐるみを抱えて現れるなど,少しくだけたムードを持つチームで,欠場となってしまった2選手の代わりに,“りかたんたん”選手が参戦している。
対戦相手のここあちゃんずは,ネットコースに通い,校内での代表選抜試合を勝ちぬいたメンバーで構成されている。居住地域が異なっていることもあり,直接会ったことのない仲間が多いそうだが,“ccachan's”(大分県在住)選手を中心に,ボイスチャットで練習の反省会をするなど,密なコミュニケーションで実力を底上げしてきたそうだ。
第2試合1戦目は,後半戦に強いアマージョや,上下ルートを繋げるわざ“いじげんホール”を持つフーパが両陣営にいることでどう展開するか,注目が集まった。
前半は,ここあちゃんずが個々の技量の高さを見せつけ,やや優勢に。カジリガメに両チームのフーパが張り付く面白い展開も見られつつ後半へともつれ込んだ。エースバーンの効果的な動きが目立つカカオビーンズが,見事な連携でサンダー戦を制し逆転勝利する。
余裕のできたカカオビーンズだが,2戦目は,あえてエースバーンを含まない構成で勝負を仕掛ける。両チームからはアマージョが消え,代わりにルカリオが登場し,序盤から熱いチームバトルが展開される。
サンダー戦では,“Shiesta13”選手のワタシラガが次々と敵を沈め,制圧に貢献していく。位置取りのうまさが光る見ごたえたっぷりの試合で,カカオビーンズが決勝に勝ち進んだ。
ⒸNTV |
ⒸNTV |
3位決定戦は親ガンク全一が逆転勝利
次に行われたのは,親ガンク全一とここあちゃんずによる3位決定戦だ。
両陣営の使用ポケモンは,準決勝とは少々傾向が変わっていた。親ガンク全一の“Requin”選手はガブリアス,ここあちゃんずの“ccachan's”選手は,ゲンガーという,クセの強いポケモンを投入している。
“煎茶.”選手のマリルリも,大会で使用されるポケモンとしては珍しい。トリッキーな構成にも見える相手チームへの対策のためか,試合の折り返し地点までは慎重な試合運びに。得意点数にも大きな差がつかず,終盤に差し掛かっても試合の行方は読めない。
しかし,親ガンク全一がサンダー戦を制して流れを奪い取り,1戦目は大差で勝利した。
続く2戦目は,両チームともにポケモンの編成を変えていく。親ガンク全一は,マンムーとギルガルド,ゲンガー,ピカチュウ,ヤドランに。ここあちゃんずは,フーパ,ルカリオ,ウッウ,グレイシア,ハピナスという個性的な組み合わせで勝利を狙う。
試合は最後まで拮抗していたが,マンムーの優れたゴール阻止力で,親ガンク全一が一歩リードする。しかし,最後の最後で,ここあちゃんずが得点し,僅差での逆転勝ちとなった。
勝敗が決する3戦目だが,ここでも両チームは編成を大きく変えてくる。親ガンク全一は,ルカリオ,フシギバナ,ハピナス,カイリュー,ワタシラガに,ここあちゃんずは,ウッウ,フシギバナ,エースバーン,ハピナス,ワタシラガといった組み合わせだ。
双方が,ハピナスとフシギバナ,ワタシラガの3匹を使った作戦で,前線を押し上げるため奮闘する。中盤まではここあちゃんずが優勢であったが,残り2分を切った頃に,親ガンク全一がサンダーを討ち取る。
しかし,ここあちゃんずの守りも固く,ただちに得点には繋がらない。残り30秒となったとき,マップ右下のゴールポイントでの乱戦を切り抜けた親ガンク全一が得点を得て,ギリギリで逆転勝利した。
初代高校生チームチャンピオンの誕生
ポケモンユナイト甲子園 決勝戦
高校生最強のチームが決まる決勝戦は,3勝を先取したチームが勝ちというルールだ。先の準決勝を勝ち抜いた,Ichigaku Skupasとカカオビーンズが対決するなか,世界大会代表決定戦に出場したこともある,“実はピクソル”選手と“Blackchoko”選手の両名が相まみえることになった。
1戦目の編成は,Ichigaku Skupasが,ハピナス,アマージョ,アローラキュウコン,ウッウ,フーパ。カカオビーンズが,ギルガルド,オーロット,グレイシア,カイリュー,フーパという組み合わせに。
Ichigaku Skupasは,準決勝でも見せたウッウとアマージョのコンビネーションを押し出していくスタイルなのだが,ウッウが序盤でかなりレベルを上げたことにより,カジリガメ戦で大活躍を見せる。得点も,Ichigaku Skupasがリードし,攻守ともに盤石の状態となる。
2回目のカジリガメ戦は,カカオビーンズの“うぇk”選手がカイリューで止めを刺しレベル差を縮める。続くサンダー戦でもいいポジションをとるのだが,Ichigaku Skupasの猛攻がサンダーを下し,戦いにも勝利した。
2戦目は,Ichigaku Skupasのポケモン編成に変わりはなし。対するカカオビーンズは,アマージョ,ギルガルド,ハピナス,エースバーン,フーパに変更していた。
試合中盤までは,Ichigaku Skupasのアマージョとウッウ,脇を固めるメンバーの連携がしっかりと決まり,大差でリードしていた。しかし後半に差し掛かり,下ルートのカジリガメ戦で,カカオビーンズ“Blackchoko”選手のエースバーンが,絶妙な位置取りで連続KOをキメる大活躍をする。
サンダー戦でも,全員が獅子奮迅の働きを見せ,カカオビーンズが勝利をもぎ取った。
互いに1勝をとった状態で迎えた3戦目は,両チームともポケモンの変更はなし。序盤はなかなか目に見える形でゲームが動かないものの,着実かつスピーディにレベルを15にしたカカオビーンズのエースバーンが,Ichigaku Skupasの脅威となる。
しかし,サンダー出現後の乱戦でエースバーンを落としたIchigaku Skupasが,2勝目を勝ち取った。
続く4戦目も,ポケモン編成の変更は行われなかった。途中で端末のトラブルに見舞われ,試合が中断する場面もあったが,両チームともに冷静に戦線復帰し戦いを続ける。サンダー戦の前,残り3分を切る頃までは,ほぼ互角だったが,激しい乱戦のなかサンダーを撃破し,勝利したのはIchigaku Skupasだった。
○優勝チーム「Ichigaku Skupas」インタビュー
ⒸNTV |
4Gamer:
優勝おめでとうございます。今回,出場を決めた理由を教えてください。
実はピクソル選手:
同じ高校の生徒と出場できるという点に大きな魅力を感じ,出場を決めました。前にチームを組んだことのある2人を含めた5人と一緒に参加できてよかったです。
4Gamer:
皆さんが「ポケモンユナイト」のプレイを始めたきっかけはどのようなものですか。
ニビル選手:
ガブリアスを使いたくてプレイを始めました。規定により大会では使えなかったのが残念です。
鋼使いsts選手:
友人と一緒にプレイできるかなと思い始めました。
実はピクソル選手:
SNSなどで「ポケモンユナイト」の情報を見かけ,ずっと興味がありました。尊敬している実況者さんなどがプレイしていたこともきっかけのひとつです。
あじたまー選手:
スマートフォン版がリリースされたとき,ピクソル選手に誘われてプレイを始めました。
だいまん本物選手:
ピクソル選手に誘われたことでプレイを始めました。元々そこまで興味があるほうではなかったのですが,ピクソル選手のプレイに惹かれ,やる気になりました。
焼きはんぺん選手:
そもそも,校内でポケモンにハマっていたグループに僕とニビルがいました。そこに,鋼使いsts選手が参戦し,ピクソル選手らともチームを組んで始めたという経緯があります。
4Gamer:
メンバーは寄せ集めだったと聞いていましたが,実はポケモンを愛する友人ありきで,校内の人脈から生まれたチームなのですね。では最後に,最高峰の選手から見た,「ポケモンユナイト」の魅力を教えてください。
実はピクソル選手:
ひとりでも欠けたら勝てない「チームゲーム」だということですね。5人が互いに支え合って勝利に進んでいく,というゲーム性が面白いです。
4Gamer:
ありがとうございました。
○準優勝チーム「カカオビーンズ」インタビュー
ⒸNTV |
4Gamer:
準優勝おめでとうございます。大会に参加したきっかけを教えてください。
Shiesta13選手:
大会は,告知当日にTwitterで知りました。メンバーのみんなが受験を控えている中でしたが,これを区切りにしようということで出場を決めました。
4Gamer:
大会を終えて,今のお気持ちをお聞かせください。
うぇk選手:
本当に悔しいのですが,相手のうまさに完敗した,という清々しい気持ちでもあります。
Poroachoko選手:
悔しいですが,今まで一緒にやってきたメンバーで決勝戦まで来ることができたので,満足です。
Shiesta13選手:
悔しいけれど,ここまで来ることが出来たのは凄いことだと思っています。ちょっと疲れたので,今日は早めに寝たいです。
りかたんたん選手:
僕は準決勝から参加したので,皆との協力プレイを練習する時間は短かったのですが,全力を尽くして楽しめました。
Blackchoko選手:
いろんな構成,いろんなキャラで勝てたし,(手元にあるエースバーンのぬいぐるみを見つつ)大好きなエースバーンで活躍もできたので,楽しかったです。
4Gamer:
ありがとうございました。
熱狂のなか幕を閉じた「ポケモンユナイト甲子園」だが,様々なスーパープレイやドラマティックな展開が見られ,メディアだけでなく,大会スタッフや撮影スタッフからも熱い視線が注がれていた。
大会の様子はライブ配信されたが,「ポケモンユナイト公式チャンネル」ではアーカイブの視聴もできる。見逃した人は,ぜひチェックしてほしい。
「ポケモンユナイト」の最新情報も発表
大会の合間には,「ポケモンユナイト」の1周年を記念して実装されるポケモンや,イベントなどの発表が行われた。
開催中のゲーム内イベントでは,グレイシアのユナイトライセンスを入手できるが(イベント終了後もエオスコインで購入可能),8月4日からはマッシブーン,8月16日からはバンギラスも登場する。
新参戦の第1弾はこの3匹だが,9月からは第2弾としてさらに3匹のポケモンが参戦予定だそうだ。
また,新イベントの「挑戦!!ボスラッシュ」と,新要素「ポケモンサポートメダル」,バトルパスシーズン9の開始,アニバーサリーケーキチャレンジの開催もアナウンスされた。
1周年記念スペシャルプレゼントの実施なども告知されたが,既にゲーム内で開催や実装されているものなので,詳細については公式サイトで確認してほしい。
「Pokémon UNITE」公式サイト
「Pokémon UNITE」ダウンロードページ
「Pokémon UNITE」ダウンロードページ
- 関連タイトル:
Pokémon UNITE
- 関連タイトル:
Pokémon UNITE
- 関連タイトル:
Pokémon UNITE
- この記事のURL:
キーワード
(C)2021 Pokémon. (C)1995-2021 Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.(C)2021 Tencent.ポケットモンスター・ポケモン・Pokémonは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です。
(C)2021 Pokémon. (C)1995-2021 Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.(C)2021 Tencent.ポケットモンスター・ポケモン・Pokémonは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です。
(C)2021 Pokémon. (C)1995-2021 Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.(C)2021 Tencent.ポケットモンスター・ポケモン・Pokémonは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です。