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落ち物パズルに物理アクションのエッセンスが加わると何が起こる? 「TopplePOP: Bungee Blockbusters」プレイレポート
本作は物理演算を使用した,落ち物パズル風の作品。同じ色のブロックを4つつなげて消す楽しさや,ブロックを消したことによって発生する連鎖の快感を味わえるのが醍醐味だが,そこに物理演算がからんでくることで,少々趣きが異なるプレイ感が生まれている。
例えるなら,“壺おじさん”こと「Getting Over It with Bennett Foddy」や,フレンドと皆でホッピングする高難度ゲーム「Pogostuck: Rage With Your Friends」のような,物理演算による挙動との戦い……もとい操作の正確性を追求しつつ,不測の事態に対応し続けるストイックさが,親しみやすい落ち物パズルに加わったような感じだ。
プレイヤーが操作するキャラクターは,ロープにぶら下がっている動物達。タイトルにあるような,ゴムが伸び縮みするバンジージャンプ的な反動はあまりなく,操作の自由はかなり効く。ただ,振り子のような反動が発生したり,上下の操作にロープを伸ばしたり巻いたりといった,ワンテンポ遅れる感覚がある。
そんな少しもどかしい操作感のキャラクターを操って,任意の位置にブロックを置いては消し,ブロックの中に捕まっている仲間達を救出していくのだが……。落ち物パズルとしてはかなり自由というか,「ありえなかった」操作がいろいろとできてしまうことも本作の特徴だ。
「テトリス」のTスピンのように隙間にブロックを強引にはめ込むだけでなく,ブロックの山を押し崩すことも自由にできるわけで(もちろん物理演算の影響で無理な場合もあるが),「パズルとして成立するの?」「簡単すぎない?」などと疑問に感じた人もいるかもしれない。だが,そこは操作にクセのある物理演算ゲームなので,チュートリアル的な序盤が終わると,すぐに一筋縄ではいかない高難度ゲームへと変貌する。
普通にブロックを落とせば同色ブロック4つがくっつくはずの状況から,ちょっとした操作ミスのために落とす位置がズレてしまい,それがきっかけで雪崩が発生。連鎖を意識して置いていたブロックが致命的なまでにグチャグチャになったり,その逆にとんでもない大連鎖が発生したりと,物理演算エンジンを使用したゲームならではの「悩ましさ」「ラッキーさ」がしっかりと味わえる。
また,ガムのように粘着するブロックや,くっついたブロックが固定されるトゲ付きのブロックなど,特殊なブロックもあるため,それらが予期せぬ悲喜劇を演出することもある。
ただ,そうした突発的な出来事は,プレイを見ているギャラリーにとってはかなり楽しいハプニングだったりもする。本作には,リプレイを自動的に録画する機能や,「Discord」(ゲーマー向けの無料ボイスチャットアプリ)でリプレイをシェアする機能など,「プレイを見せて楽しむ」ための機能がいくつも用意されている。どうやら本作は,ゲームプレイのライブ配信などをかなり強く意識した作品でもあるようだ。
もちろん,一人でストイックにプレイするのも1つの遊び方ではある。だが,それでも思いもよらないスーパープレイが生まれたときなどは,YouTubeやSNSなどでシェアしたくなるのが人情。そんなときは録画ファイルの出番というわけだ。
ちなみに本作は,最大4人での対戦や協力プレイ,2対2のチーム対戦なども可能。むしろ,周囲の人やフレンドなどを誘って一緒に盛り上がるのが,本作の正しい遊び方なのかもしれない。カラフルで可愛らしいビジュアルも相まって,普段はあまりゲームを遊ばない人や,小さなお子さんなどにも喜ばれそうだ。Steamのストアページでは本作のデモ版が配信されているので,興味を持った人はぜひどうぞ。
「BitSummit Gaiden」公式サイト
「TopplePOP: Bungee Blockbusters」公式サイト
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TopplePOP: Bungee Blockbusters
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