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印刷2022/09/20 16:21

プレイレポート

[TGS2022]「Evil Dead: The Game」(死霊のはらわた)プレイレポート。生存者vs死霊で,4対1の非対称型スプラッタ対戦

 東京ゲームショウ2022のハピネットブースで,H2 INTERACTIVEが2022年12月15日に発売する,PS5 / PS4日本語版「Evil Dead: The Game」(死霊のはらわた:ザ・ゲーム)の試遊が出展されていた。

※海外版のPC / Xbox Series X / Xbox One / Switch版は,別パブリッシャのSaber Interactiveが2022年5月13日に発売

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 本作はその名のとおり,名作ホラー映画「死霊のはらわた」を題材とする,非対称型のオンライン対戦ゲームだ。
 プレイヤーは生存者(最大4名)と死霊(1名)にわかれ,生存者側は対戦エリアで「死者の書(ネクロノミコン)」を封印するための4つのミッションの完遂を目指し,死霊側はトラップの設置,物体や人間への憑依,死霊の召喚などで生存者たちを追い詰め,全滅を目指す。

 今年のTGS会場ではこのうち,PS5日本語版を用いて,生存者3名と死霊側1名の計4プレイヤーによる対戦プレイを楽しめた。

注:「Evil Dead: The Game」はCERO:Z(18歳以上のみ対象)タイトルです。本稿にも一部グロテスクな画像がありますのでご注意ください

今年のハピネットは,パブリッシャとして(他社製品含む)30タイトル以上もの新作ゲームを出展。なお,「Evil Dead: The Game」はCERO:Z対象のため,外部からはゲーム画面が見えないようにしたクローズドスペースでの提供となった
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 筆者が体験したのは,生存者側でのプレイであった。まずはゲーム開始早々のキャラクター選択画面が印象に残っている。

 生存者のプレイヤーキャラクターには「リーダー」「ウォリアー」「ハンター」「サポート」の4クラスが存在するのだが。
 そのうちの3種に,映画「死霊のはらわた」シリーズで主人公を複数回も務めた“アッシュ・ウィリアムズ”が採用されている。

 どういうことかというと,アイテム所持数の多いサポートのアッシュは初代「死霊のはらわた」のときの彼で,HPや近接攻撃に優れたウォリアーのアッシュは「死霊のはらわたII」のときの彼で……といった感じで,同名人物なものの性能の差別化が図られているわけだ。
 これは映画シリーズの魅力を幅広くフォローしつつ,作品ごとの登場人物の特徴や演出を加味した計らいかと思われる。

 映画は昔に1作見たかどうか,シリーズの流れも概要ぐらいしか知らない浅識であったが,顔が同じなのに微妙に性能が違うアッシュたちが一緒に行動をともにしている姿を見て,思わずニヤけてしまった。

同クラスの同名キャラクターは同時参加できないが,アッシュ・ウィリアムズはウォリアー,ハンター,サポートにそれぞれ存在するため,アッシュ同士がかぶっても安心だ(?)
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死霊側が召喚できる「クリーチャー」もバラエティ豊か。なかには「死霊のはらわたIII / キャプテン・スーパーマーケット」で登場したような,中世時代風のスケルトンも使役できる
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 対戦部分は,非対称型対戦ゲームとしては後発なだけあってか,市場に切り込むためであろう独自の固有システムも多い。生存者側であれば,勝利するためのミッションが多種多様なのも特徴的だった。

 本作にはHPやスタミナといった肉体的パラメータのほか,「恐怖値」という精神的パラメータも存在する。
 この恐怖値が下がってしまうと死霊側に憑依される確率が高まり,憑依が完了してしまうと,該当プレイヤーは操作不能となって,近くにいる味方に襲いかかる厄介な存在へと変貌してしまう。

 また恐怖値を管理しつつ,特定のミッションをこなしていくのはなかなか困難で,初回プレイでは最初のミッション「(ステージ内に毎回ランダムで配置される)3枚の地図をそろえろ」が達成できずにあえなく敗北。無念の死霊側の勝利という結果で終えてしまった。

プレイヤーキャラクターの“弱り方”にも独自性あり。死霊に襲われてHPゼロになると,まずは出血状態となり,一定時間が経過すると肉体を失い,魂だけの存在となってしまう。いずれも復活時間が求められるが,仲間に助けてもらえれば戦線に復帰できる
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 それでも,探索中に起こった死霊との戦いは十分楽しめた。

 本作はどうやら(恐怖値が下がっていない状態の)生存者側の戦闘力がかなり高いらしく,銃器や鈍器,チェーンソーといった凶器を持っていれば,死霊側が召喚したクリーチャー相手でも1対3ぐらいなら余裕で勝利でき,仮に素手でも1対1ならなんとか倒せるレベルだ。
 ずいぶんとたくましい人材がそろっているようである。

 そのため,最初はミッションでつまずいたものの「ステージ構成を覚えればイケるな……」と謎の自信を持ってブースをあとにできた。

ミッションを進めていくと“ガーディアン”との直接対決が待ち構えているなど,生存者側から戦いを仕掛けるシチュエーションが随所で用意されているのも特徴。逃げるだけが死霊のはらわたではない!
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 海外ではすでに複数のプラットフォームで販売されており,多くのプレイヤーが生存者と死霊側にわかれて戦いをくり広げている。

 今回のPS5 / PS4日本語版はそれらと比較すると後発になるが,本作はクロスプラットフォームに対応しているため,遅れて発売されたところで「けっこうなヒット作としてプレイヤー人口が確保されている」ことを分かったうえで参戦できるため,デメリットばかりでもない。

 原作映画のファンはもちろん,やりこみがいのある非対称型対戦ゲームに興味がある人は,かなり長く楽しめそうなタイトルである。

プレイを重ねてレベルアップすると「スキル」が開放され,生存者側は80種以上,死霊側も30種類以上のなかから,自分なりの戦い方の幅を構築することができる
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