プレイレポート
[プレイレポ]マウスを使った直感的操作の弾幕STG。「∀stralbringer -蓋影のアーカリウム-」は強大な力のぶつかり合いが気持ちいい
主にマウスで主人公を操作し,超絶的な力と力をぶつけ合う,個性的な本作のインプレッションをお届けする。
自機の移動はマウス。移動とクリックを組み合わせて攻撃を繰り出す
「∀stralbringer -蓋影のアーカリウム-」は,コマンド必殺技が使える2D弾幕シューティングの「∀kashicverse -Malicious Wake-」や,パズル風対戦アクション「∀kashicforce」といった“激しい”ゲームで知られるデベロッパ,エンドレスシラフが開発するPC用2Dシューティングだ。
ゲームのジャンルは,2Dの縦スクロールシューティングだが,マウス及びキーボードを使った独特な操作が特徴。画面内を縦横無尽に移動しつつ,周囲への遠距離攻撃や近距離攻撃,防御,カウンターといった様々な「メソッド」(攻撃手段)を使い分けて,敵を倒していく。
自機であり主人公の「アイ」は,マウスを使って移動させる。マウスカーソルを動かすような感じで細かく位置を調整でき,弾幕の隙間も直感的に抜けられる。
また攻撃は,クリックとマウスの移動の組み合わせで行う。左クリックを押しながらマウスを動かせば,動かした方向に高速連射の「マルチショット」を発射。マウスを円を描くように動かせば,アイの周囲360度にマルチショットが放たれるといった感じだ。
マルチショットは強力な範囲攻撃なので,押し寄せてきた敵を一瞬で消滅させられる。かなり爽快感だが,発動中はアイの動きが止まってしまうので,多用していると敵弾を受けてしまう危険性もある。
2Dシューティングといえば,ショットを撃ちながら敵を回避できるのが当たり前だが,本作では移動と攻撃が明確に分かれている。そのため,全方向から襲いかかり大量の弾を放ってくる敵に対し,つねに「敵や弾を避ける」か「攻撃する」かの判断を強いられるわけだ。
プレイ感は独特だが,敵の攻撃パターンをしっかり覚えることも大切なあたり,2Dシューティングの基本を押さえていると言えるだろう。
敵の攻撃は非常に激しいが,アイには対抗手段が用意されている。[Z]キーを押せば,バリアを張って無敵になる「インビンシブル」が発動。[X]キーは,レーザーを吸収するフィールド「フェノムトラップ」を展開する。
また敵のレーザーが放たれる直前に,タイミング良く[V]でレーザーを撃ち込むと,敵弾を消すカウンター攻撃に。これらの技を適切に使い分ければ,敵の猛攻にも負けはしないだろう。
右クリックでは,強力な「ブレード」で敵を薙ぎ払える。敵に近づくのは危険だが,インビンシブルと併用すれば安全に活用できる。
とにかく,敵の猛攻にこちらのハイスペックな攻撃をぶつける立ち回りが大事で,このあたりがエンドレスシラフのシューティングらしい。
ちなみに,なぜわざわざ使用キーを書いているかというと,[Z][X][V]といったキーを使うところが昔のパソコンゲームっぽくて,テンションも上がったからだ。当時を知る人であれば,この感覚を理解してもらえるのではなかろうか。
アイが持つこれらのシステムは高性能だが,エネルギーが尽きると使えない。回復させるには,敵弾をギリギリで避けてアイの身体にかすらせなければならないので,ここでマウスによる精密な操作が重要になってくる。
とはいえ,避けているだけでは大量の敵に押し潰されてしまうため,どこかで攻勢に転じなければならず,そのためには冷静にエネルギーゲージも見なければならない……良い意味で忙しくて楽しい。
シューティングゲームの基本操作を大きく変えることで,独特の戦術性と新しいプレイ感を提唱している感がある「∀stralbringer -蓋影のアーカリウム-」。難度はとんでもなく高いが,システムを理解すればより楽しくなりそうという印象だ。
インディーゲームらしい尖った作品なので,興味のある人はBitSummitの現地に行くか,Steamのデモ版をダウンロードしてみよう。
エンドレスシラフブースでは,「∀stralbringer -蓋影のアーカリウム-」の団扇も配布されていた |
「∀stralbringer -蓋影のアーカリウム-」Steamストアページ
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∀stralbringer -蓋影のアーカリウム-
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