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[TGS2022]「SYNCED -シンクド-」映像出展の現状を聞くと……日本展開がもう間もなく本格始動する直前であった
本作の舞台は,技術革新で破滅した未来世界。「ブラック・サージ」と呼ばれる現象で立ち入り禁止区域となった「メリディアン」の地で,プレイヤーは最大3人のチームを組み,生き残るために戦う。
……といった内容の“はずだったが”?
本作はNExT Studiosが開発し,Level Infiniteが配信するとされてきたが,さかのぼること3年前のgamescom 2019で発表されて以来,2021年にトレイラーやゲーム内情報をポツポツと小出しにするなどしていたものの,あまり具体的な動向は伝わってこなかったという経緯がある。
なにより,発表時の名称は「SYNCED Off-Planet」だったが,今回出展されたのは「SYNCED -シンクド-」。いつの間にやら公式サイトやSteamページも「SYNCED」だけの表記となり,文字どおりプラネット部分はオフになったか。いくぶんかスリムな印象に変わっている。
といったところから,なんらかの心機一転があったのでは?
と考えて,ブースの担当者に直接話を聞いてみたところ……。
本作は日本では動向を聞かなかったものの,どうやら北米を中心に「ランナー」(ゲーム内のプレイヤーの通称)対象のクローズドβテストを計2回行うなどし,タイトル展開自体は進んでいた。
その反面,日本で体制が整ったのは最近になってからのことで,TGSにこそ間に合わなかったが,近いうちに本格始動するらしい。
名称変更に関しても「当初はPlanet(こんな星)からOff(おさらば)する」の意で,惑星脱出のようなストーリーラインであったが,よりシンプルに変えたとか。とはいえ,そういった描写がまだ生かされていて,大一番のシーンで出てきてしまったらアレなので,今は忘れよう。
ゲーム内容に関しては3人チームでミッションを攻略するTPSだが,公式が掲げるのはローグライト系の醍醐味で,アイテムを掘って集めるハック&スラッシュのような楽しみを提供するという。
またランナーが相対する敵は,ナノテクノロジーが発達しすぎて人類に逆襲してきた「ナノ」であり,結晶体というべきか,金属類チックな外観の生命体を相手取るらしい。とはいえ,ビジュアル的には「え,こっちが主人公側じゃなかったの?」と思うくらいカッコいいため,ブースに展示されていたイラストには大いに騙された。
以前発表されていたように,ランナーは肩に装着する特殊な機材で,合成生命体「ナノ」の力を吸収し,コンパニオンにできる。
対象の敵は“地域(?)ごとのリーダー格”とのことで,小型のザコ敵や大型ボスなどは対象外だが,いわば「倒した敵を吸収に仲間にする」といったイメージの楽しさがあるようだ。
吸収したナノは戦闘中にサポート役として召喚できるといい,また破壊力の「Crusher」,遠隔攻撃の「Seer」,盾役の「Guardian」,ロケットランチャー的な「Suppressor」など複数の形態が存在する。
これらを使い分けて攻略するのが重要なのだろう。
最後に大事なことを一つ。名称の“シンクド(SYNCED)”という語感についてだ。当初は海外の言葉か,不思議な造語かと思っていたが,ここに込められているのは「ナノとシンク(ロ)する」というもの。イントネーションは「シン(↓)クド」ではなく「シン(↑)クド」である。
こういった名称の意味合いをつかんでおけば,記事冒頭では若干遠くに感じていた距離感もグンと近くなった……気がしてきたのでは?
TGS 2022ではあくまで顔見せにとどまったが,本作はそれこそ,TGS以降の動向にこそ注目しておくべきタイトルである。
4Gamer「東京ゲームショウ2022」記事一覧
「SYNCED Off-Planet」公式サイト
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