［インタビュー］「Tower of Fantasy（幻塔）」の運営陣に最新アップデートの注目ポイントと，1.5周年を迎えるにあたっての振り返りを聞いた

　Tencent Gamesのグローバルブランド，Level Infiniteがサービス中のオープンワールドRPG「Tower of Fantasy（幻塔）」（PC / iOS / Android）が，2024年2月に正式サービス開始から1.5周年を迎える。そして，これを記念した最新アップデートVer.3.6「九舟遠望」が1月30日に実装される予定だ（関連記事）。

「Tower of Fantasy（幻塔）」公式サイト

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　今回4Gamerでは，Level Infiniteで本作のグローバルパブリッシングプロデューサーを務めるSiyu Luo氏と，Tencent Gamesのグローバル部門で数多くのオープンワールドRPGの運営に携わり，現在は本作のグローバル版運営担当者であるPaden Du氏に，1.5周年の振り返りとVer.3.6の注目ポイント，そして今後の展望についてメールインタビューを行った。

Siyu Luo氏（左）とPaden Du氏（右）

「九舟遠望」でストーリーは「九域編」の最終決戦へ

「エヴァンゲリオン」コラボは2024年上半期に実施

4Gamer：
　本作はまもなく1.5周年を迎えますが，これまでを振り返っていただけますか。アップデートほか運営施策で，とくにプレイヤーから好評だったトピックなどがあれば教えてください。

Siyu Luo氏：
　この1年半という運営期間は，私達がプレイヤーの皆さんと共に成長してきた1年半でもあります。プレイヤーの成長とは，ご自身の操作テクニックの向上や，キャラクターが強くなることを意味します。私達運営チームの成長は，プレイヤーのニーズをより理解することができるようになり，さらに質の高いコンテンツを提供できるようになってきました。そして，運営過程で同じ過ちを繰り返さないよう，さまざまな教訓を得ることができました。
　最近，プレイヤーの皆さんから好評をいただいたのは捕獣システムです。フィールドにいるモンスターを捕獲→養殖→決闘……という遊びは，どこか懐かしさを感じてもらえるようなシステムで，多くのプレイヤーに楽しんでいただけていることがうれしいです。

4Gamer：
　これまでプレイヤーから寄せられた要望のうち，実際に応えられたものがあれば教えてください。

Paden Du氏：
　これまで，多くのプレイヤーが装備属性のランダム性によって挫折感を味わったようで，これを解消すべくさまざまな方法を模索してきました。例えば，配布する装備資源を増やしたり，選べる属性装備を追加したりしました。しかし，いずれも一定の緩和効果しかありませんでした。そのため，今後のバージョンでさらに画期的な調整を行うべく検討しています。

4Gamer：
　「Tower of Fantasy（幻塔）」はグローバルで運営されていますが，日本のプレイヤーにはどんな傾向があるととらえていますか？

Siyu Luo氏：
　欧米のプレイヤーは，複雑なルールやランダム性に挑戦したいという傾向が強いようです。一方，日本のプレイヤーは明確で分かりやすいルール，そして拡張性があって十分に遊べるコンテンツを好んでいます。
　「Tower of Fantasy（幻塔）」で新しいコンテンツを追加するときには，グローバルタイトルとしてのバランスを重視しつつ，より幅広いプレイヤーのニーズに応えられるようにしたいと考えています。

4Gamer：
　1.5周年アップデート「九舟遠望」では，新マップが追加されるそうですが，その特徴について教えてください。

Paden Du氏：
　プレイヤーは，九域の最後のエリアである「水州府」に足を踏み入れることになります。「水州府」の中には「ディスカバリー8号船」が登場し，全九域においても最も特色あふれるマップと言える作りになっています。


　「ディスカバリー8号船」自体は円柱型の宇宙船室であるため，建物は通常の地面だけではなく，周りの空間にも分布しています。そのため，「グラビティレール」という環状道路を設計しました。


　グラビティレールの上にいる状態では，キャラクターの重力制御は常に道路に対して垂直になるのと同時に，新しい謎解きギミックも追加されています。例えば，六つの八卦割符を探して活性化させる必要がある「玄機迷宮」です。このほかにも，動源収集を加速するための「動源採取器」や，動源を投入するとさまざまな報酬を獲得できる「四相製錬炉」も追加しました。そのため，プレイヤーにとって資源獲得方法がさらに増えた形となっています。


4Gamer：
　2人の新キャラクターについて教えてください。

Paden Du氏：
　「パロッティ」は，仕事では真面目な一方，戦闘では暴力的という大きなギャップを持つキャラクターです。


　「ヤノ」は，パロッティの親友として，魔法少女との冒険を楽しむ魔法騎士を演じています。武器や戦闘スタイルもキャラにぴったりだと思いますので，ご期待ください。


4Gamer：
　新ストーリーは，これまでのストーリーとどのようにつながり，物語にどんな変化をもたらすのでしょうか。

Paden Du氏：
　1.5周年のメインストーリー「嵐前の静けさ」は，現在と将来をつなぐチャプターです。「九域編」の最終決戦が行われ，プレイヤーは仲間達と，九域の未来のために死闘を繰り広げることとなります。また，この物語では，将来のストーリーの手がかりもいくつかちりばめてあります。


4Gamer：
　「エヴァンゲリオン」コラボについて現時点で決まっていることや，コラボをすることになった理由を教えてください。

Siyu Luo氏：
　このコラボは，2024年上半期に実施する予定です。ストーリーとしては，「エヴァンゲリオン」の「碇シンジ」「式波・アスカ・ラングレー」「綾波レイ」がアイダ星にタイムスリップし，エクセキューター達一行と出会うところから始まります。もちろん，彼らが搭乗するエヴァンゲリオンも登場します。また，式波・アスカ・ラングレーと綾波レイがガチャに登場し，プレイヤー達と共に戦います。
　コラボの理由としては，「エヴァンゲリオン」が世界中で高い知名度を誇る作品であること，そして作品のファンタジー要素と感情軸が「Tower of Fantasy（幻塔）」のそれとマッチしていることがあります。そして，我々のプロジェクトチームにも「エヴァンゲリオン」のファンがたくさんいるというのも理由の一つです。
　今回のコラボを通じて，既存のプレイヤーの皆さんに新しいコンテンツを提供しつつ，より多くの人に「Tower of Fantasy（幻塔）」に興味を持っていただきたいです。

4Gamer：
　今後のアップデート，例えばVer.4.0で予定していることなどはありますか？

Siyu Luo氏：
　現在お伝えできるのは，4.0でSF時代に戻り，新たな未来都市をめぐる展開になるということです。新世界と現在の世界にもさまざまな関係があります。

4Gamer：
　1.5周年のタイミングで，イベントやキャンペーンなどの予定があれば教えてください。

Paden Du氏：
　1か月間続く豊富なイベントと特別な報酬を用意しています。詳しくは随時公開していきますが，例えば最大で50連以上のガチャを無料で引けるようにしたり，SSR選択武器箱をプレゼントしたりする予定です。また，期間限定コスチュームもいくつか復刻しますので，楽しみにしていてください。

4Gamer：
　ありがとうございました。

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