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「The First Descendant」は,アクションはもちろんハクスラ要素がたまらない。緩いつながりでしっかり共闘感が味わえる新作ルートシューター
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印刷2024/07/13 12:00

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「The First Descendant」は,アクションはもちろんハクスラ要素がたまらない。緩いつながりでしっかり共闘感が味わえる新作ルートシューター

 NEXONがサービスを行う「The First Descendant」PC / PlayStation 5 / Xbox Series X|S / PlayStation 4 / Xbox One)は,NEXON Games開発による新作オンラインゲームだ。

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 TPSにアクションRPGを組み合わせたルートシューターと呼ばれるゲームで,プレイヤーはそれぞれ異なる戦闘スタイルやバックグラウンドを持つキャラクターから好みのものを選択し,自身のプレイススタイルでバトルやアクションを楽しめる。
 さまざまなミッションに挑んで報酬を獲得しながらレベルを上げ,より強力な装備を集めてキャラクターを強化するという,ハクスラ的な楽しみが充実しているのも大きな魅力だ。

 2024年7月2日の配信開始から24時間でSteamでの売上ランキングで1位を獲得し,最もプレイされたゲームで5位にランクインしたことでその名を聞いたという人も少なくないだろう。
 本稿では,そんな「The First Descendant」の基本的な進め方やシステム,実際にプレイして感じたゲームの特徴と注目のポイントを紹介したい。なお,プレイしたのはPS5版だ。

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「The First Descendant」公式サイト



マルチの拘束感がなく気軽に遊べるルートシューター


 本作はオンラインプレイを前提としたゲームであり,ほかのプレイヤーと協力してミッションに挑み,メインウェポンである銃で大量に発生する敵と戦うのが基本の流れとなる。
 選択できるキャラクターの種類は豊富で,プレイ開始時は3キャラクターだが,ゲームを進めていくことで多彩なキャラが開放されていく。移動やダッシュ,通常攻撃といった基本のアクションは変わらないが,4つのスキルやステータスなどの違いによって個性付けがなされている。

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 プレイの流れは,ミッション攻略とキャラクター育成を進めながら新たなミッションに挑むというシンプルなものだ。
 といっても決められたルートを進んでいくのではない。一度フィールドに入ると,どのミッションを受けるかは自分で決められ,攻略していく順番も任意で選択できる。
 なんだったら,何も受注せず好きなようにフィールドを歩き回り,戦闘をくり返すことも不可能ではない。ミッションを受けないことの利点はほぼないものの,その選択があるくらいに自由度が高い。

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 バトルに関するアクションとシステムも,TPSではおなじみのものといった印象で,同ジャンルのゲームをプレイする人ならすぐに慣れるはずだ。
 どのキャラクターも3つの銃を選択して使用でき,キャラごとに異なる4つのスキルを適時発動させながら敵と戦う。スキル使用にはMPを消費するが,MP自体の回復方法も多いため,わりと頻繁に使用できる。
 一部ボス戦を除き,敵は大量に出現することが多く,それらを次々と倒していく,ハイテンポでスピーディーな戦いが本作の持ち味だ。グラップルを使った高所移動などアクション性も富んでおり,地形を生かした戦術性も光る。

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 オンラインでかつマルチプレイの要素があると聞くと,「TPSは好きだけどマルチはちょっと……」と思う人もいるだろうが,そこは安心してプレイしてほしい。
 フィールドで受注できるミッションは,同タイミングでそのミッションを受注したプレイヤーがいた場合,協力プレイになるという仕組みなので,基本的に募集をかけたり,こちらから参加したりする必要がないのだ。
 例えば高難度クエストの周回をするとなると,仲間に声をかけてパーティを組んだほうが効率はいいと思うが,メインミッションを進める程度であればその必要はないだろう。

フィールドで受けるミッションは募集などをかけずに,その場にいる人と簡単に共闘できる
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 このように,「ソロ攻略も可能だけど,運よく協力してくれる人とマッチングしたら心強いな」くらいの緩いつながりと温度感で楽しめるだろう。
 当然ながら「よろしくお願いします」や「お疲れ様でした」といったやりとりも必要なく,30時間ほど遊んだかぎりではチャットをする機会は一切なかった。マルチプレイのゲームにある拘束感が気になるという人も,気軽に楽しめるのではないだろうか。

一部ミッションはマッチングが入るが,オートマッチングですぐに進行するのでこちらも募集は不要だ
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 では,マルチプレイの要素が希薄かといえばそうではなく,マルチプレイならではの共闘感はしっかり味わえる
 例えばボス戦であれば,スキルが異なるキャラクター同士での連係は重要となり,またステージのギミック解除には仲間の協力が欠かせない。それぞれの役割や“やること”が明確なので,チャットをしなくても,自然と全員が同じ方向を向いて戦えるゲーム性になっている。
 この,緩いつながりながらしっかり共闘感を味わえるところが,本作のマルチプレイの大きな魅力だろう。

こちらは筆者がバリアを展開し,それを仲間が使っている場面。このように,ステージや敵の特徴を見て自身の役割を理解し行動することで,自然と仲間と連係が取れる
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 また育成要素も豊富で,キャラクターのレベルアップはもちろん,装備品集めがプレイの醍醐味になる。レベル自体はわりとサクッと上がるのだが,装備品集めはハクスラ要素になっており,一度ハマると抜け出せなくなる。このあたりはちょっと長くなるので,詳しくはのちほどお伝えしたい。

強い装備をゲットして切り換えていく。ハクスラ好きにはたまらない,そして止まらなくなる
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広大なフィールドやキャラデザインも魅力


 ここからは,本作でとくに注目してほしいポイントを集中してお伝えしていこう。
 まずプレイして感じるのが,広大なフィールドを描くグラフィックスとキャラクターデザインのカッコよさ。グラフィックスについては最新のゲームだけあり,文句ナシのクオリティといったところだ。

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 PS5版はロード時間も短く,一度フィールドに入ってしまえば広大なエリアを自由に行き来できた。風景はもちろんだが,キャラクターの造形や敵のデザイン,武器はSF寄りで,ワクワクさせられるものが多い。

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 細部まで作り込まれたフィールドを,軽快なアクションで自由に行き来できるところも楽しい。本作ではアクションのひとつとして壁や天井,床にグラップルを射出して移動できるのだが,これによって高所にも簡単に登れる。これがなかなかに爽快感がある。

本作のアクションの大きな特徴となっているのがグラップル。立体的な移動もサクサクッと爽快な操作で行える
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 ミッションの合間に崖や建物を登って遊び,ショートカットを探すといったように,好きなように動けるのが心地いい。新しいエリアが開放されたら,とりあえず建物に登ったり,絶景スポットを探したりするのも楽しみかたのひとつだ。

グラップルのおかげで,足場のないエリアを進むのも苦にならない
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 また,ストーリー途中に入るムービーシーンのクオリティも高く,探索とバトルの繰り返しのなかでもしっかり物語に没入できる。プレイヤーキャラクターや仲間はもちろん,敵のデザインもカッコよく,SF系の装備やメカが好きな人はとくに刺さりそうだ。

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自分でプレイスタイルを選択できるキャラ育成の奥深さ


 使用するキャラクターによるプレイスタイルの違いも,本作の魅力のひとつだ。
 今回のプレイでは,壁役を務めるタンクのエイジャックスを選んだが,火力は銃で補えるので,どのキャラを選んでもソロで詰むことはなさそうだ。
 このように,どのキャラクターでもソロプレイでのメインミッションの攻略は可能だろう。だが,キャラクターによって味方のサポートとして輝くスキルは異なり,それによって共闘するときの立ち回りも変わるので,いろいろなキャラクターでマルチプレイを楽しめるだろう。

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スキルで敵を燃やせるレピック。MPを消費して使用する専用武器もある
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冷気を使った敵の弱体化を狙う,デバッファーとしての役割を果たせるビエッサー
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攻撃を反射するバリアや全方位バリア,敵の押し出しなど,タンク役として心強いスキルを持つエイジャックス

 ある程度ストーリーを進めるとバニーというキャラクターが開放され,さらに素材を集めることで多彩なキャラクターたちが使えるようになる。キャラクターにはレアリティがあるので,1キャラクターにこだわるよりは,レアキャラクターも集めてレベルを上げていくのがよさそうだ。

左上がバニー。雷の力を集め,スピーディーな動きで敵を翻弄して戦うアタッカーだ
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 銃をメインに戦うのは基本的にどのキャラクターも同じだが,スキルによって立ち回りやポジション,プレイスタイルは異なる。たとえばエイジャックスの場合,誰よりも前に出てバリアを張り,群がる敵を押し返す役割を担う。
 どこにバリアを張ればもっとも有効的か,使うタイミングなども意識すると立ち回りかたが変わってくる。ボス戦の場合,強力な攻撃をバリアですべて反射できたときの達成感は格別だ。

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 場合によっては,倒れた味方の近くにバリアを張って救助するという,けっこうしっかりとタンクらしい動きかたができる。声を掛け合って戦うわけではないが,自然に連係が生まれ,いざというときはこのように行動できているところが面白い。

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 プレイスタイルは,スキル以外にも育成やカスタマイズ要素によって変わってくる。キャラや装備に追加ステータス / 効果を付与するモジュールというものがあり,これにより性能が大幅に変わるのだ。
 耐久力を高めたり,スキルをより効果的に扱えるようにしたりと,モジュールのカスタマイズは奥が深い。プリセットもいくつか設定できるので,挑むボスに応じてモジュールを切り換えることも重要だ。同様に武器もモジュールをセッティングできるため,理想のモジュール集めを始めるとやり込みが尽きない。

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レアドロップを求めて走り回るハクスラ要素が最高


 軽快なアクション,緩いマルチプレイと合わさって楽しさが増しているのが,終わりの見えないやり込みが楽しめそうなハクスラ要素だ。
 本作は敵が高頻度で武器やモジュールを落とすため,序盤であれば1〜2ミッションごとに強い武器が更新されていく。より強い武器,より優秀なモジュール,最適な組み合わせといろいろ考え始めると,「もう1回……いや,あともう1個!」と素材や装備を求め始め,ミッションを周回する日々が始まる。

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基本はDPS( 1秒間に与えるダメージ)の高い武器が正義。高DPSの武器にドンドン切り換えていこう
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3つの武器のほか,リアクター,4つの外装部品と装備類が豊富

 序盤だと,巨大なボスに挑むヴォイド迎撃戦での装備集めが楽しかった。ボスを倒すと四方にばらまくように大量の武器をドロップし,それらを集めてより強い武器へと更新していく。この一連の流れが着実に強くなる実感を与えてくれて,モチベーションが尽きることなくプレイを継続できた。

ボスが倒れた瞬間に落ちた武器をひたすら集めまくる
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 ドロップが旨いヴォイド迎撃戦は,クリア後にランダムでアイテムを入手できるのだが,ここには装備生成と強化に必要な素材や,キャラ育成に使えるアイテムが含まれている。序盤はさほど必要ないが,後半になるとほしい素材目当てでボスを周回することになりそうだ。

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 そして,武器はそのままドロップするもの以外に,素材を集めて研究(製作)するもの用意されている。
 こちらは手間がかかるぶん非常に強力で,一度作ると頼れる武器として長く愛用できる。当然ながら必要な素材集めが大変なので,一筋縄ではいかないのだが……。

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 また,武器にはそれぞれレベルやオプションが付いている。こちらも素材を集めて強化する形式なので,やり込むのが好きな人はドハマリするはず。武器は強化せずともドロップ品で十分に強くなれるので,着実に戦力をアップさせながら,より強い武器を作るための準備を進めていくというのがプレイサイクルとなりそうだ。

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 とにかくハクスラ沼の深いゲーム性なのだが,そんなハクスラ好きがニヤリとする要素としてSEも注目だ。敵がレアアイテムなどをドロップすると,コインを弾いたような心地のいいSEが鳴り響く
 この音を聞くと脳に響く,むしろこの音を聞くためにミッションを周回しているとまで言いたくなるような,気持ちのいい一瞬だ。実際に求めていたドロップ品かはさておき,SEが鳴るとやっぱり嬉しい。

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 そうして苦労して作った装備で,大量の敵を蹴散らす瞬間は何とも言えない心地よさだ。アクション性だけでなく,装備関連のやり込み要素が奥深いため,じっくり遊べるゲームを探している人には強くオススメしたい

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 といったように,緩いつながりながらも,しっかり共闘している感覚を味わいながら協力プレイができ,軽快なアクションで気軽にミッションをこなしつつ,キャラ育成と装備品集めを楽しめるのが「The First Descendant」の魅力だ。
 使用キャラクターによるプレイスタイルの変化,かなりの深みがあるハクスラ沼といった,やり込みが止まらなくなる中毒性はけっこう高い。もちろんアクションやバトルも,ただただ弱い敵を狩るばかりではなく,ギミックを持つ手強いボスとの戦いもしっかり味わえる。
 とくに巨大なボス(ヴォイド)との戦闘は迫力もありやり応えがあるので,ルートシューターやTPSが好きな人には要注目と伝えたい一作だ。

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