プレイレポート
[G-STAR 2023]オープンワールドRPG「七つの大罪 Origin」試遊レポート。物語の主人公は,メリオダスの息子“トリスタン”
開発はNetmarble F&C。対応機種はPC / 家庭用ゲーム機(確定はPS5) / スマートフォンで,クロスプラットフォームに対応予定だ。
本作は,鈴木 央氏の人気マンガ「七つの大罪」(のTVアニメ版)を原作としたオープンワールドRPGだ。
Netmarbleとしては,モバイルゲーム「七つの大罪 光と闇の交戦」(iOS / Android。グラクロ)の後継作という位置づけだというが,見た目からしてあまりに進化しすぎていてはじめは関連性に気付けなかった。
物語は「七つの大罪」と続編「七つの大罪 黙示録の四騎士」の中間を描く,ブリタニア大陸が舞台のオリジナルストーリーとなる。主人公は,メリオダスとエリザベスの息子「トリスタン」。その相棒がキングとディアンヌの娘「ティオレ」。ティオレに関しては,鈴木氏が本作のために考案したオリジナルキャラクターだという。
作中にはこのほか「ホーク」「ディアンヌ」「バン」「キング」「ゴウセル」「マーリン」「エスカノール」といったおなじみの面子や,黙示録の四騎士の主人公「パーシバル」なども登場するようだ。
彼らの姿は(今回は見られなかった人物もいたものの),これまで公開されてきたPVやビジュアルなどで目にできる。
登場人物同士の年齢や姿形の齟齬については“消えてしまったはずの国が存在する世界に飛ばされた”という,いわゆるマルチバース展開で解消するようである。なぜマルチバースを採用したのかについては,遠くないうちに教えることができるはずだ。
なお,ゲームの見た目は率直に,昨今のオープンワールドRPGの代名詞に挙げられるであろう「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」など,人気作が打ち立ててきたテイストを思わせた。
マップ上では,さまざまなキャラクターたちから頼まれるクエストで,アーティファクトの謎に迫る物語を進展させていく。
オープンワールドということもあり,(行ける時期の場所なら)どこでもいけるうえ,ポイントを開放すればファストトラベルも可能。つまるところ,ストーリーそっちのけで自由を謳歌したりもできそうだ。
また,Unreal Engineで制作されているビジュアル面は,原作アニメのテイストを忠実に再現することが開発目標であるらしい。実際,キャラクターの髪がなびく様子,風や波の動き,オブジェクトの影なども現時点で細かく作られており,見た目はバッチリ。なによりブリタニアの景観がすばらしく,花々の色彩だけでも目を楽しませてくれる。
フィールド上では歩く,走る,ジャンプする。崖をよじ登ったり,水中を泳いだり,マンタホーク(マウント相当)に乗って空中を高速飛行したりもできる。またキャラクターたちは「冒険スキル」を有しており,キャラによっては戦闘外で利便性を発揮する者もいた。
アクション面も,火で木を燃やす,鉱石や生物を採集するといったもののほかに,フィッシングゲームのような操作感の「釣り」,3Dシューティングゲームのようなイベント,パズルギミックなど,細かなアクティビティが随所に散りばめられているようだった。
昼夜や気候の概念もあるため,それらに応じてモンスターの行動が変わったり,夜限定の敵が現れたりなどもするらしい。
冒険は,4キャラクター=1チームで行う。操作キャラはいつでも交代可能で,状況に合わせて使い分けるタイプだ。
各キャラには3種の武器があり,どれを選ぶかによってスキルやバトルスタイルが変わる。トリスタンなら攻撃速度重視の「双剣」,攻撃力重視の「大剣」などで,これらはいつでも切り替えられる。
1つの武器には,計4つの「スキル」が設定されている。そのためプレイ中は,1キャラ×3武器=12スキルの使用判断を行う。しかも武器もアイテムとして収集でき,武器ごとに設定スキルが異なるため,装備編成によって組み合わせはほぼ無限大だ。
さらにキャラクター同士の連携技も存在し,組み合わせによって効果や演出が異なる。例えばトリスタンとメリオダスなら「流星と炎の必殺」,ハウザーとギルサンダー「嵐と雷の必殺」などで,原作ファンがニンマリできるシーンにも期待していいようである。
戦闘は基本,フリーターゲットのアクション操作が求められる。対峙するのは「ゴーレム」「ウェアベア」など原作おなじみのモンスターや,広大な世界にはうってつけの巨大なボスなどである。
ボスの必殺技は,攻撃範囲に赤い予兆が表示されるシステムのため,攻防・回避の操作のメリハリも効いている。
試遊版ではチュートリアル相当のストーリーと,その後のオープンワールドの一端しか感じられなかったが,こうした雰囲気のオープンワールドRPGに求められる手触り感は十分だった。
あとはどれだけ原作のよさを引き出し,解釈し,構築できるか。原作にだけ寄りかからずゲームデザインを追求できるかだが。このあたりはグラクロですでに定評を博しているだけに,期待が裏切られることはないだろう。韓国でも「七つの大罪」が人気すぎるからこそ生まれた本作。それにかける同社の意気込みは,パッと見でも伝わってくる。
4Gamer「G-STAR 2023」記事一覧
- 関連タイトル:
七つの大罪 Origin
- 関連タイトル:
七つの大罪 Origin
- 関連タイトル:
七つの大罪 Origin
- 関連タイトル:
七つの大罪 Origin
- この記事のURL: