プレイレポート
[プレイレポ]壮大なストーリーとやり込み要素がたっぷり! 「Asgard's Wrath 2」は王道のVRアクションを大ボリュームで楽しめる作品だ
Metaの「Asgard's Wrath 2」ストアページ
本作の特徴は,なんといってもそのボリュームの多さだ。本編で冒険する広大な砂漠はオープンワールドになっており,メインクエストだけでなく,サブクエストも豊富に用意されている。メインクエストやサイドクエストを全部遊び尽くそうとすると,想定プレイ時間は100時間を超えるそうだ。
なお,「Asgard’s Wrath」の続編ではあるが,開始時にストーリーのおさらいがあり,今作からプレイする人も問題なく遊べるので安心してほしい。
本作の物語は,北欧神話の世界観をべースにしている。前作において駆け出しの神だったプレイヤーは,悪戯の神ロキに騙され,脱獄の手引きをさせられたうえ,そのまま見捨てられ牢獄に閉じ込められてしまう。「Asgard's Wrath 2」では,コズミック・ガーディアンに成長したプレイヤーが,北欧の世界を離れ,さまざまな宇宙でロキを追跡することになる。
ゲームを開始すると,まずはチュートリアルで一通りの操作方法を学べる。中でもしっかり覚えておきたいのは戦闘のやり方だ。本作は基本的に,剣と斧,盾の3種類の装備を使い分けて戦う。もちろんVRなので,左右の手に1つずつ装備を持って戦える。レベルアップ時に覚えられるスキルで装備の種類ごとにパッシブ効果などを付けられるので,好みの装備をどんどん使いやすくしていこう。
それぞれの特徴を紹介すると,剣は攻撃するだけでなく,相手の攻撃を防御したりパリィしたりして,反撃のチャンスを作れる。スキルで相手にデバフを付与するなど,攻撃重視の装備になっている。斧は投擲することで遠距離の敵を攻撃できる。投げた後に引っ張る動作をして引き寄せが可能で,連続で投げつけたり,遠くのアイテムをくっつけて引き寄せたりなんてことも可能だ。盾は見た目通り防御やパリィがメインの装備だ。攻撃寄りな剣に対して防御寄りなスキルが多く,パリィ時にダメージを弾き返したり,スタンさせたりできる。
戦闘では相手の近接攻撃をパリィして反撃を入れるのが基本になるが,時々相手に弱点マークが表示されることがある。敵が強力な攻撃を仕掛けてくる瞬間によく表示されるので,弱点を攻撃して相手の動作を中断させよう。また,遠距離から飛び道具で攻撃してくる敵は,斧の投擲だけでなく,相手の飛び道具をパリィすることで,弾き返して攻撃できる。その場その場に応じた対応を瞬時に判断しなければならないので,見た目以上に忙しくとても楽しい。
チュートリアルを終えると,そのまま最初のダンジョン「Atonの神殿」に挑むことになる。ダンジョンでは,戦闘はもちろん,時には謎解きをしなければならない場面がある。謎解きの内容は,隠されたスイッチを斧の投擲で押すといったシンプルなものから,“神の視点”となってさまざまなギミックを操作するという,本作ならではの謎解きもあり,世界観にマッチしていて面白い。
ダンジョン内は複雑な構造をしており,どこへ進めばいいか分からなくなってしまいそうだが,そんな時は左手に装着されたコンパスを起動しよう。コンパスを起動しておくと,今自分が向かうべき目標が画面上に表示されるので,まず迷うことはないだろう。
Atonの神殿をクリアすると,クラフトやショップなどさまざまな施設を利用できる拠点へと移動する。ここからはストーリーを進めるメインクエストのほかに,さまざまな報酬を得られるサブクエストが開放される。広大な砂漠を自由に探索できるようになるので,クエストを辿りつつ探索したり,未知のエリアを冒険してみるのもいいだろう。
ストーリーをプレイしていて印象的だったのは,操作方法やシステムのチュートリアル,現在の目的など,ちょっとした事柄をいつでも見返せることだ。ストーリーのおさらいや,登場人物と敵の図鑑なども用意されているので,より世界にのめり込みたいという人には嬉しい仕様だ。
メインストーリーをある程度進めると,「未踏の亀裂」という,メインストーリーとは別のコンテンツを遊べるようになる。これは,毎回ランダムに生成される試練へ挑戦し,ゲームオーバーになるまでのスコアを伸ばすチャンレジダンジョンだ。
挑戦ごとにレベルや獲得した遺物(装備の強化アイテム)はリセットされるが,本編で使用できるクラフト素材や,換金アイテムなどが豊富に入手できる。また,ミステリーチェストという1日1回開けられる宝箱があり,前日の未踏の亀裂の進捗によって中身が変化するので,余裕があれば毎日挑戦してみるといいだろう。
ダンジョン内には,他のプレイヤーが協力者,または敵として出現することもある。協力者として連れて行くには,ダンジョン内で入手できるコストを支払う必要があるので,もう少しでスコアを更新できそうな時など,ここぞという時に協力してもらおう。
今回は最初に操作できる戦士のキャラクターのみ操作できたが,本編を進めることで最大4人の主人公を選択できるようになったり,従者として5人の仲間や,動物を連れて行けるようになったりするそうだ。
また,クエストを進める以外にも,釣りや的当てといったミニゲームなど,さまざまな遊び要素が用意されている。激しい戦闘に疲れた時は,ミニゲームでのんびりするのもいいだろう。
これまでのVRゲームは,クオリティの高い作品はボリュームが控えめになる傾向があった。しかし「Asgard's Wrath 2」は,想定プレイ時間が100時間を超えるメインクエストやサイドクエストに加え,何度も新しいダンジョンに挑戦できる“未踏の亀裂”など,非VR作品と比較しても大ボリュームと言える内容になっている。
さらに驚くべきは,本作はMeta Quest 3を購入すると無料で入手できる作品という点だ。相手の動きに合わせて腕を振る戦闘や,手で物を掴んだり動かしたりする謎解きなど,VRゲームの良いところが存分に詰め込まれた本作は,初めてプレイするVRタイトルとしておすすめできる1本だ。
もちろん,純粋にVRゲームとしてのクオリティもとても高いので,Meta Quest ProやMeta Quest 2をすでに持っている人は,ぜひ購入して遊んでみてほしい。
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