企画記事
PlayStation 30周年! 「アストロボット」&今のPSを支える5つのスタジオ(+α)のゲームで記念すべきこの日のお祝い企画
初代PSからPS2,PS3,PS4,そしてPS5。世代によってその出会いや思い出の作品は違うだろうけど,“新しい技術とアイデアによるアソビがあふれたゲーム”に驚き,ワクワクする気持ちとともにゲームの世界へ飛び込んだという体験は,PSのゲームで育った人であれば共通しているものではないだろうか。
本企画では,そんなPSらしいアソビ&PSを代表するゲームとのコラボにあふれたTeam ASOBIの新作「アストロボット」と,現在のPSを象徴するゲームを制作しているPlayStation Studiosの5つの開発スタジオ(+α)のゲームと“今と昔”を交えて,PlayStationの30周年をお祝いしたい。
フィーチャーする5つのスタジオは,ノーティードッグ(Naughty Dog),サンタモニカスタジオ(Santa Monica Studio),サッカーパンチプロダクションズ(Sucker Punch Productions),インソムニアックゲームズ(Insomniac Games),ゲリラゲームズ(Guerrilla Games)。各スタジオの作品を紹介しながら,「ではアストロボットではどんな感じで作品が登場するの?」みたいなところをお伝えしよう。それではまず目次をどうぞ。
「The Last of Us」のノーティードッグ(Naughty Dog)
「ゴッド・オブ・ウォー」のサンタモニカスタジオ(Santa Monica Studio)
「Ghost of Tsushima」のサッカーパンチプロダクションズ(Sucker Punch Productions)
「Marvel's Spider-Man」のインソムニアックゲームズ(Insomniac Games)
「Horizon Zero Dawn」のゲリラゲームズ(Guerrilla Games)
番外編(?)今のPSには欠かせない! 名リメイク/リマスター作品を生み出すBluepoint Games
そして最後にTeam ASOBIと,“なぜこの企画にアストロボットを交えたのか”を伝えます
※以下,本稿で紹介している各種サービスの対応状況は2024年12月3日時点のものです
おサルをゲッチュ? オノをシュバッ? 「アストロボット」をプレイしたら,なんだか遊びたくなる5つ(+α)のゲーム特集
ワクワクが詰まったアクションやPS5の機能を生かした新しい遊び,そしてPlayStationの歴史を飾る有名キャラクターの共演で話題の「アストロボット」。そんなアストロさんをプレイしていると,「こんなゲーム,遊んだことがあるような……」という気持ちになることはありませんか?
- キーワード:
- PS5:アストロボット
- アクション
- CERO A:全年齢対象
- ソニー・インタラクティブエンタテインメント
- プレイ人数:1人
- 企画記事
- 編集部:Junpoco
- ライター:内藤ハサミ
- PS5:サルゲッチュP!
- アドベンチャー
- PS4:ゴッド・オブ・ウォー
- PS5:ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク
- PS5:アンチャーテッド トレジャーハンターコレクション
- PS5
- PS4:アンチャーテッド コレクション
- Naughty Dog
- PS5:Horizon Forbidden West
- PS4:Horizon Zero Dawn
- PS4
- PS5:Horizon Zero Dawn Remastered
- PS4:パラッパラッパー
「The Last of Us」のノーティードッグ(Naughty Dog)
アメリカのサンタモニカにスタジオを構えるノーティードッグ。近年では「The Last of Us」で広く知られているが,初代PSの「クラッシュ・バンディクー」,PS2の「ジャック×ダクスター」,PS3から続く「アンチャーテッド」シリーズなど,名作アクションでプレイステーションを支えてきた有名開発スタジオだ。
「クラッシュ・バンディクー」は,バンディクートの男の子クラッシュが主人公のアクションゲーム。ジャンプやスピンアタックといったアクションを駆使していろいろな敵やギミックが待つステージを進んでいく,シンプルかつパワフルでスピーディな展開が魅力だ。ノーティードッグは,PSで発売された初期4作品を制作している。
ちなみにバンディクートとはオーストラリアに棲息する有袋類の一種だが,同じオーストラリア有袋類のカンガルーやコアラなどに比べ,日本での知名度は非常に低い。この作品で初めてバンディクートを知った人も多いのではないだろうか。日本でのバンディクートの知名度は,もしかしたらクラッシュが支えているのかもしれない。
そしてPS3をプラットフォームに,トレジャーハンターのネイサン・ドレイクが財宝を巡り世界を股にかけ大冒険をするアクションアドベンチャーシリーズ「アンチャーテッド」が誕生する。ストーリーや演出に盛り込まれた古き良き王道アクション映画なテイストや,次々に訪れるピンチを切り抜けるアクション。それらによって,まさに映画の主人公気分でワクワク感ある冒険やスカッとするアクションを体験できる面白さが,今でも多くのファンを魅了し続けている。
作品自体の話題性やドラマ化などでゲームファンにとどまらない知名度を得たサバイバルホラー「The Last of Us」は,2013年にそのシリーズをスタートしている。
謎の寄生菌によって荒廃したアメリカでの過酷な旅のなかに描かれる,シビアでぐっと引き込まれる人間ドラマ,ステージとしてのアメリカ各地の作り込みと場面によって戦術性が問われるバトルなど,アクションゲームとしての完成度も高い名作だ。続編「The Last of Us Part II」はPS4にて発売され,「The Last of Us」から5年後の成長したエリーを主体とした新たな旅路が描かれている。
現在PS5では,「クラッシュ・バンディクー」はノーティードッグ開発時代の3作品をまとめてPS4向けにリメイクした「クラッシュ・バンディクー ブッとび3段もり!」が,「ジャック×ダクスター」は同じくノーティードッグが手掛けたメインシリーズの1〜3が販売中(ジャック×ダクスターの3作目「Jak 3」は英語版のみ)。PlayStation Plusプレミアムの加入者なら,シリーズすべてを追加料金なしでプレイできる。
「クラッシュ・バンディクー ブッとび3段もり! ボーナスエディション」PS Storeページ
「ジャック×ダクスター 旧世界の遺産」PS Storeページ
「ジャック×ダクスター2」PS Storeページ
「Jak 3 (英語版)」PS Storeページ
「アンチャーテッド」シリーズは,1作目から3作目までを1本にしたPS4用ソフト「アンチャーテッド コレクション」,シリーズ最終作「アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝」のPS4版が販売中。「海賊王と最後の秘宝」は追加コンテンツ「アンチャーテッド 古代神の秘宝」がセットになったPS5向けリマスター版「アンチャーテッド トレジャーハンターコレクション」がリリースされているので,PS5で買うならこちらがオススメだ。
また「アンチャーテッド コレクション」はPS Plusプレミアム加入者,「アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝」と「アンチャーテッド トレジャーハンターコレクション」はPS Plusエクストラ以上でそれぞれプレイできる。
「アンチャーテッド」シリーズ公式ページ
そして「The Last of Us」シリーズは,1作目のPS4版リマスター「The Last of Us Remastered」(PlayStation Plusプレミアム加入者),PS5向けリマスター版「The Last of Us Part I」(PlayStation Plusエクストラ以上),「The Last of Us Part II Remastered」(PlayStation Plusプレミアム加入で,2時間の製品版ゲームトライアルをプレイ可能)がリリースされている。
「The Last of Us」シリーズ公式ページ
これからPS5でプレイするなら,やはりPS5版だろう。1作目とPart 2のどちらもPS4版とPS5版があるので,購入のときはご注意を。なおPS5版「The Last of Us Part I」「The Last of Us Part II Remastered」はどちらもPS5 Pro Enhancedタイトル(※PS5 Pro Enhancedについて詳しくは[こちら])なので,PS5 Proを持っている人はより遊びやすくそしてクリアになったゲームを体験してほしい。
私の好きなゲーム,もっと快適に遊べる? PS5 Proに最適化された「PS5 Pro Enhanced」タイトルの確認方法,探し方
本日(2024年11月7日)発売されたPlayStation 5の高性能上位モデル「PlayStation 5 Pro」には,同ハードに最適化されたゲームが「PS5 Pro Enhanced」としてラインナップされている。そんなPS5 Pro Enhancedタイトルの確認方法や探し方を紹介しよう。
さて,「アストロボット」ではどうかというと……PSの各時代を支えたノーティードッグだけに「アストロボット」でのコラボも盛りだくさん!
「クラッシュ・バンディクー」のボット,「ジャック×ダクスター」のボットとアストロの衣装(エコ戦士の衣装),「アンチャーテッド」からはステージ「アンチャーゲットの秘宝」とボット7体(ナディーンのボットが乗っているゾウを含めると8体!),「The Last of Us」はクリッカー衣装とボット3体が出演している。
原作でも見たことがある! というボットのネイトがゲームをしているところ。プレイしているのは「DUDE RAIDER」……? 同じく冒険家のゲームを楽しんでいるようだ |
「アンチャーテッド」をモチーフとしたステージ「アンチャーゲットの秘宝」は,銃撃戦ありロープアクションあり,時間制限で崩れる足場ありと,原作のスリルを思い出させてくれる |
「ゴッド・オブ・ウォー」のサンタモニカスタジオ(Santa Monica Studio)
アクション性と重厚なドラマが高い評価を受けている「ゴッド・オブ・ウォー」シリーズ。それを長年作り続けているのが,アメリカに拠点を構えるサンタモニカスタジオだ。
開発スタジオとしては主に「ゴッド・オブ・ウォー」を中心としたアクションゲームを手がけており,ほかのスタジオのゲームでは,これまでにReady At Dawnの「The Order:1886」や,同じサンタモニカを拠点とするスタジオ・thatgamecompany作品のPS向けの展開などに関わっている。
そんな,サンタモニカスタジオが作り続けている「ゴッド・オブ・ウォー」だが,いまからおよそ20年前の2005年から展開していたものと,2018年から現在展開している「ゴッド・オブ・ウォー」「ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク」の2つのシリーズが存在する。
2005年に誕生した旧シリーズは,主人公クレイトスとギリシャ神話の神々との壮絶な戦いが描かれた。PS2とPS3で展開したナンバリング3作品のほか,PS2で展開した1作目と2作目のPS3移植版となる「ゴッド・オブ・ウォー コレクション」やレディアットドーン開発のPSP用ソフト「ゴッド・オブ・ウォー 落日の悲愴曲」,初めてオンラインマルチ要素を導入した「God of War: Ascension」など,外部開発タイトルも含む多くの派生作品を生んだ。
2018年から「ゴッド・オブ・ウォー」と「ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク」の2作品で展開している新シリーズは,旧シリーズのギリシャから北欧の地へと舞台を移し,ストーリーも一新。過酷な戦いを描くストーリーはそのままに,妻の遺言を叶えるために旅立ったクレイトスとその息子のアトレウスの親子の物語という新たな要素が加わった。
俯瞰視点からサードパーソン視点への変更,リヴァイアサンを使った新たなアクションや親子で協力して戦うなど,ゲームシステムも変わっている。
クレイトスとのアトレウスの親子を中心とした新たなドラマを描く「ゴッド・オブ・ウォー」(2018) |
続編「ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク」では,クレイトスもアトレウスも,前作より歳を重ねた姿で描かれている |
これから始めるのであれば新シリーズがオススメだ。旧シリーズを知らなくても楽しめるので,最新技術によるアクションとビジュアルでゲームを堪能してほしい。
2018年版「ゴッド・オブ・ウォー」は,PlayStation Plusゲームカタログにラインナップされているので,エクストラ加入者以上のユーザーはいますぐ遊べる。プレミアム加入者であれば「ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク」の製品版ゲームトライアルを3時間プレイ可能だ。
旧シリーズの3部作は,PS4でリリースされた「ゴッド・オブ・ウォーIII リマスタード」があり,また1作目と2作目はプレミアム加入者が利用できるクラウドストリーミングでプレイできる。このためにプレミアムを……というとハードルが高いが,新シリーズをプレイしてゴッド・オブ・ウォーの歩みを知りたくなったらそれらをチェックしてみるといいだろう。
「ゴッド・オブ・ウォー」シリーズ公式ページ
「アストロボット」では,新シリーズの「ゴッド・オブ・ウォー」とその続編「ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク」をフィーチャー。クレイトスのアクションの再現も楽しい特別ステージ「ボット・オブ・ウォー」と,それに関わるキャラクターたちのボットが出演している。
ステージに入ると,クレイトスとアトレウスのボットがお出迎え。クレイトスのボットが愛用の戦斧・リヴァイアサンを貸してくれる |
敵を一発で倒せるすさまじい性能を持つリヴァイアサン。これを使ってギミックを解く場面も |
「Ghost of Tsushima」のサッカーパンチプロダクションズ(Sucker Punch Productions)
サッカーパンチプロダクションズは,アメリカのゲーム制作会社だ。同スタジオの名前を聞いて多くの人が思い浮かべるのが,文永の役を題材とし,主人公・境井 仁の目線で動乱の時代を描いた「Ghost of Tsushima」だろう。対馬が舞台というところでも日本でも大きな話題を呼んだ同作はPS4後期の名作となり,のちにPS5へのアップグレード版もリリースされている。
「Ghost of Tsushima」で知った人は硬派な和の作風が強く印象づいているかと思うが,それまでの同スタジオの代表作は,現代を舞台とした時代劇とはまったく違うノリと雰囲気の“超能力モノ”だった。
その超能力モノとは「inFAMOUS」シリーズ。2009年にPS3向けに登場した1作目「INFAMOUS〜悪名高き男〜」と2011発売の2作目「inFAMOUS 2」,2014年にはプラットフォームをPS4へと移し,「inFAMOUS Second Son」とそのスピンオフ「inFAMOUS First Light」がリリースされている。
さらにさかのぼると,「Ghost of Tsushima」からはもっと想像がつかないようなイメージのゲームがある。同スタジオがPSをメインにゲーム開発を始めた最初期の作品「怪盗スライ・クーパー」だ。
アライグマの義賊スライが活躍するアクションゲームで,2003年にPS2用ソフトとして登場してから3つのナンバリング作品を展開。2011年にはシリーズ3作品を1本にまとめたPS3向けソフト「スライ・クーパー コレクション」が発売されている。
海外での人気に比べると日本ではPS2時代の隠れた名作……みたいな位置だろうか。3作目は日本未発売で,「スライ・クーパー コレクション」への収録でやっと遊べるようになった。
そんな「怪盗スライ・クーパー」だが,2024年6月にPS5とPS4向けの移植版がリリースされている。本作ではオリジナル版をベースに,アップレンダリング,早戻し,クイックセーブ,カスタムビデオフィルタなどの便利な機能を追加。遊びやすくなった本作で,シリーズファンはもちろん多くの人に楽しんでほしい。
「怪盗 スライ・クーパー」PS Storeページ
「inFAMOUS」シリーズは,デルシン・ロウが主人公の「Second Son」と,同作品で仲間として登場するフェッチを主人公に,彼女がデルシンと出会うまでの物語を描く「First Light」の2タイトルがプレイできる。単体での販売のほか,PlayStation Plusエクストラの加入者向けサービスで遊べる。
「inFAMOUS Second Son PlayStation Hits」PS Storeページ
「inFAMOUS First Light」PS Storeページ
同スタジオの現行の最新ゲームである「Ghost of Tsushima」と言えば,2025年内の発売に向けて開発中の「Ghost of」シリーズ新作「Ghost of Yōtei」が待ち遠しいところ。慶長8年(1603年)の蝦夷(北海道)を舞台とした女武芸者・篤の旅を描くという話を聞き,「Tsushimaから時代と場所がガラリと変わってる!」と驚きとワクワクが止まらない人も少なくないはず。
PS Blogの「Ghost of Yōtei」アナウンス
そんな気持ちが抑えられず,Yōteiを迎える前にもう一度「Ghost of Tsushima」の世界を旅したくなった人,未プレイでこれから遊ぼうという人は,PS5版となる「Ghost of Tsushima Director's Cut」で始めてみるといいだろう。なお追加コンテンツのオンラインマルチプレイモード「冥人奇譚」は,単体でも販売中だ。
「Ghost of Tsushima」PS Storeページ
「アストロボット」には「Ghost of Tsushima」から境井 仁のボット,「inFAMOUS」シリーズからは各作品の主人公ボット(3体)が登場。また「怪盗スライ・クーパー」からは,スライ・クーパーのボットが登場し,アストロがスライになれる「リングテール泥棒衣装」も入手できる。
「Marvel's Spider-Man」のインソムニアックゲームズ(Insomniac Games)
インソムニアックゲームズは,14番目のスタジオとしてSIEワールドワイド・スタジオの一員になった,2024年で30周年を迎える老舗スタジオだ。
最近ではPS4とPS5の代表的なゲームである「Marvel's Spider-Man」シリーズのイメージが強いが,昔からのゲームファンであれば,PS時代を支えたシリーズ「ラチェット&クランク」を作ったスタジオとしておなじみではないだろうか。
「ラチェット&クランク」は,インソムニアックゲームズがサーニーゲームズ,ノーティードッグとともに作り上げたアクションゲームシリーズ。銀河の辺境に住む少年ラチェットが,クランクというロボットとともにヒーローになるべく冒険へと旅立つ。2021年にリリースされたPS5向け最新作「ラチェット&クランク パラレル・トラブル」では,新キャラクターのリベットも登場。PS5でさらにパワーアップしたアクションやビジュアル,新たなゲームの仕組みは高い評価を受け,多くのゲームアワードでノミネートされた。
そんなPSの名作アクションとして続いている「ラチェット&クランク」だが,実はインソムニアックゲームズはその前にも良質なアクションゲームシリーズを展開している。
それが可愛らしいドラゴンのスパイロ(と,相棒のトンボのスパークス)が世界を旅するアクションゲーム「スパイロ・ザ・ドラゴン」だ。マーク・サーニー氏のプロデュースでサーニーゲームズほか複数のスタジオが開発に関わり,初代PSで3つの作品がリリースされた。3作目が日本で未発売だったように日本ではあまりメジャーではないが,北米を中心に海外では人気のゲームだ。
さて,「アストロボット」には出てこないため本企画のコンセプトには合わないが……やはり今のインソムニアックゲームズを紹介するうえで「Marvel's Spider-Man」に触れないわけにはいかない。
2018年に発売された初代「Marvel's Spider-Man」は,スパイダーマンに変身するピーター・パーカーを操り,数々の事件に挑んでいくアクションゲームだ。おなじみのウェブ・シューターやガジェットを使い,流れるようにビルからビルへと移動し,そして敵を撃破していく面白さは本作ならではのもの。ゲームオリジナルの世界設定となっているのも新鮮だ。
もうひとりのスパイダーマンであるマイルズ・モラレスが活躍する「Marvel's Spider-Man: Miles Morales」がPS5のローンチタイトルとしてリリースされ,また2023年には,ふたりのスパイダーマンが登場し共闘するという熱い展開があるPS5向け第2弾の「Marvel's Spider-Man 2」も発売されている。
「Marvel's Spider-Man」3部作はもちろんPS5でプレイ可能で,1作目のPS5リマスターも販売中だ。シリーズ最新作はPS5 Pro Enhanced対応なので,PS5 Proの性能をガッツリ味わえるタイトルとなっている。
「Marvel's Spider-Man: Miles Morales」はPlayStation Plusエクストラのカタログに入っており,「Marvel's Spider-Man 2」はPlayStation Plusプレミアム加入で2時間の製品版ゲームトライアルで試遊可能だ。
「Marvel's Spider-Man」シリーズ公式ページ
「ラチェット&クランク」は,1作目のリブート作品「ラチェット&クランク THE GAME」でその始まりの物語を体験できるだろう。そして世界的な高い評価を得たシリーズ最新作「ラチェット&クランク パラレル・トラブル」は,PlayStation Plusエクストラのカタログにも入っていて,さらにPS5 Pro Enhanced対応タイトルでもある。
ほかに,ハイインパクトゲームズが手掛けたPSP用タイトル「ラチェット&クランク5 激突!ドデカ銀河のミリミリ軍団」(リンク)と「クランク&ラチェット マル秘ミッション☆イグニッション!」(リンク)の移植版もプレイ可能だ。
「ラチェット&クランク THE GAME」
「ラチェット&クランク パラレル・トラブル」
そして「スパイロ」シリーズは,「スパイロ・ザ・ドラゴン」「スパイロ×スパークス トンでもツアーズ」「スパイロ: Year of the Dragon」(日本未発売)の3作品をまとめたHDリマスター「Spyro Reignited Trilogy」が2018年12月より販売中だ。
開発はToys for Bobで日本語非対応,かつリマスターといっても実質リメイクくらい変わっているのでオリジナルとはまた別モノな感じもあるが,気になる人は一度トレイラーをチェックしてみるといいだろう。
「Spyro Reignited Trilogy」PS Storeページ
「アストロボット」には,「ラチェット&クランク」のボットと「装備を揃えたメカニックの衣装」,「スパイロ・ザ・ドラゴン」のボットが登場する。「ラチェット&クランク」はラチェットとクランクだけでなく,新作のキャラクター・リベットの姿も。ボットのスパイロは,たたくと見た目の可愛さから想像できない火力の炎をぼうっと吐くのでその姿を楽しんでほしい。
「Horizon Zero Dawn」のゲリラゲームズ(Guerrilla Games)
自然のなかに存在する,かつて栄えたであろう高度な文明を感じさせる遺跡。原始的な暮らしをする人類に,野生生物のような機械の生命体。そんな世界観や謎多き物語が特徴の「Horizon」シリーズを手がけるのが,2023年に創立20周年を迎えたオランダのゲリラゲームズだ。
代表作のオープンワールドアクションゲーム「Horizon」シリーズは,PS4で発売された1作目「Horizon Zero Dawn」が話題となり,2作目「Horizon Forbidden West」もPS5の看板タイトルとなった。「Forbidden West」と並行で制作されたPS VR2ゲーム「Horizon Call of the Mountain」(Firespriteとの共作)は,より没入感の高い体験ができるゲームとして仕上げられている。
もうひとつのゲリラゲームズの代表作と言えば,2005年に発売された同名PS2用ソフトからスタートした「KILLZONE」シリーズ。惑星国家間の戦いを描くFPSで,ダイナミックなゲーム展開や驚きのストーリー,そして最先端のグラフィックス表現で世界中で高い評価を得た。
PS2で1作目が誕生してからPS3,PS4とメインシリーズがリリースされ続け,PSPやPS Vitaでスピンオフも発売されている。つまり,PS2以降のPSプラットフォームを網羅しているシリーズ作品なのだ。
展開しているゲームはこの2シリーズ(と,初代KILLZONEと同時期にリリースされた「Shellshock: Nam '67」)くらいだが,コジマプロダクションの「DEATH STRANDING」に同スタジオのゲームエンジン「DECIMA」が(開発中の2でも引き続き)使用されているなど,その高い開発技術は他社タイトルのゲームをサポートする形でも生かされている。
小島秀夫監督が登壇したパネルディスカッションをレポート。「DEATH STRANDING」にギレルモ・デル・トロ氏が出演するのは「寂しそうだったから」
カリフォルニア州のアナハイムで開催されている「PlayStation Experience 2016」で行われた,コジマプロダクションによるパネルセッションの模様をお届けする。このセッションでは,「DEATH STRANDING」の第2弾ティザートレイラーの新バージョンが公開されたほか,さまざまな裏話が語られた。
「KILLZONE」シリーズは現行の最新作でありPS4のローンチタイトルだった「KILLZONE SHADOW FALL」のみプレイ可能で,PlayStation Plusエクストラ対象となっている。といっても1作というのは寂しく,シリーズファンとしては何かしらの形で過去作の配信を期待したいところだ。
「KILLZONE SHADOW FALL」PS Storeページ
「Horizon」シリーズ公式ページ
「Horizon」シリーズは先日(10月31日)1作目のPS5リマスター「Horizon Zero Dawn Remastered」が出たばかりで,さらに1作目と2作目ともにPS5 Pro Enhanced対応タイトルのため,PS5 Proではさらにリッチなゲーム体験を提供してくれそうだ。PS VR2があれば,「Horizon Call of the Mountain」でシリーズ2作品とは違った体験をもたらしてくれる。
先月11月14日にリリースされたレゴとのコラボ作品「LEGO ホライゾン アドベンチャー」も,「Horizon」の世界を覗き見るのにオススメできる一作。すべてレゴで表現された作品世界はなかなかの再現度で,なによりレゴのアーロイが可愛すぎる! 年齢的に本シリーズを遊べない人や,本シリーズは難しそうだと思ったら,「LEGO ホライゾン アドベンチャー」で「Horizon」の世界に触れてみるのもアリかもしれない(レゴ版はCERO Bで本シリーズはCERO Dだ)。
「アストロボット」には,「Horizon」シリーズがモチーフのステージとボットが7体,「KILLZONE」のボット3体が登場する。凛々しくて可愛らしいアーロイはボットの姿でもそのままの魅力にあふれ,さらにシリーズの象徴であるトールネックも,これまた原作同様に存在感アリアリだ。
番外編(?)今のPSには欠かせない! 名リメイク/リマスター作品を生み出すBluepoint Games
Bluepoint Gamesはかつて「メトロイドプライム」を手がけたメンバーによって2006年に設立されたスタジオで,PS3時代に「ゴッド・オブ・ウォー コレクション」や「ICO」「ワンダと巨像」「メタルギア ソリッド HD エディション」を,PS4では「アンチャーテッド コレクション」「GRAVITY DAZE/重力的眩暈:上層への帰還において,彼女の内宇宙に生じた摂動」「ワンダと巨像」,そしてPS5では「Demon's Souls」など,各世代で多くのリメイク/リマスターを担当。それらの作品は高い評価を得ている。
「そうだったのか!」と思った人は,今後懐かしのPSのゲームをリマスター版やリメイク版で遊ぶとき,それがBluepoint Gamesかを見てみるといいだろう。
「ワンダと巨像(PS4版)」PS Storeページ
「GRAVITY DAZE/重力的眩暈:上層への帰還において,彼女の内宇宙に生じた摂動」PS Storeページ
「Demon's Souls」PS Storeページ
そして最後にTeam ASOBIと,“なぜこの企画にアストロボットを交えたのか”を伝えます
といった形で,昔から今までPSを支えてきたPlayStation Studiosのスタジオとそのゲームを紹介したが,やはり最後にここに触れないわけにはいきません。「アストロボット」のTeam ASOBIを!
そして,当時の新しいハードであるPS4でできることを紹介するための「THE PLAYROOM」を開発。そこからチームは拡大し続け,2018年にはPlayStation VRの機能をフルに生かした「The Playroom VR」,2020年にはPS5のハイパワーとDualSenseの機能を存分に味わえる「ASTRO's PLAYROOM」といったしっかり遊べる技術デモや,2018年発売のPS VRゲーム「ASTRO BOT: RESCUE MISSION」を制作した。
2021年4月,JAPANスタジオの組織改編という形で同スタジオ統合され今のTeam ASOBIとなる。日本人だけではなく,イギリスやドイツ,フランス,スコットランド,韓国,スペインやコロンビアといった多くの国や地域の開発者が集結。そして2024年9月,今の体制としては最初のゲームであり,スタジオの名前のとおり“遊び”のあふれた「アストロボット」をリリースした。
その評判を聞いたことがある人は少なくないだろう。ゲームファンはもちろん,ゲーム関係者メディアの評価も高く,「The Game Awards 2024」では大賞のGame of the Yearほか多くの賞にノミネートされている。
さて,そもそもこの企画,「何でアストロボットを絡めてるの?」と思うかもしれない。「懐かしいゲームから今の作品まで,多くのPSのゲームとコラボしているから!」とか「本企画の担当者がとにかくアストロさん大好き!」とかいろいろ理由はあるけれど,とっても大きなひとつがある。
いろいろな遊びにあふれた「アストロボット」は,そんなPSのアクションゲームらしさをあちこちで感じられる操作や仕組みが盛りだくさん。名作をプレイして育った人は「あれ? これって……」となるだろうし,「アストロボット」から入る人はのちにPSの名作に触れたら「あっ,これって!」となるかもしれない。このように,プレイしているとPSのゲームの“文脈的”なものを感じられタイトルなのだ。
そしてもうひとつ。これはPSのゲームの文脈的な話に含まれることだが,JAPANスタジオをルーツにもつTeam ASOBIの“日本のゲーム会社”としてのSCE/SIEのこれまでを紡いでいる一面。2021年4月の再編でJAPANスタジオの名前がなくなったときは寂しいものがあったが,新たに立ち上がったTeam ASOBIがそれを継承し,さらに日本以外のいろいろな国と地域の人たちも集まって,それぞれの「どうゲームを楽しんでほしいか」という考えや思いがこもったPSらしいゲームを作ってくれた。
そしてそれが世界中の人たちを楽しませているなんて,こんなにうれしいことはない。
……と,ちょっと気持ちが「アストロボット」に寄り過ぎになってしまったが,ともかく「アストロボット」は,日本のゲームをもちろん含む“PSのゲームのアソビ”が盛りだくさんで,それをプレイすることでPSのゲームのこれまでに触れられるような,そんな感覚があるゲームだ。
1プレイがコンパクトに収まるゲームなので,今のPSを代表する大作やかつての名作をプレイしつつ,気軽にさくっと「アストロボット」をプレイすることでPSのゲームの魅力をさらに深く知る……なんてこともできるかもしれない。30周年という大きなタイミングの今,そんな形でPSのゲームの“アソビ”に触れてみるのはいかがでしょう?
「アストロボット」公式サイト
「PlayStation」公式サイト
- 関連タイトル:
アストロボット
- 関連タイトル:
PS5本体
- 関連タイトル:
PS4本体
- 関連タイトル:
Astro's Playroom
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THE PLAYROOM VR
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