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[COMPUTEX]GTX 1080を搭載可能な34インチ湾曲液晶パネル搭載オールインワンPC,日本展開に向けてゲームPCメーカー2社と交渉中
実のところLP-3400という製品は,ゲーマー向けAiOでも,ゲーマー向けAiO組み立てキット(ベアボーン)でもない。LP-3400自体は,「本体背面に,Mini-ITXベースのシステムを組み込める液晶ディスプレイ」以上でも以下でもないのだ。
LoopのジェネラルマネージャーであるDaniel Pettersson氏によると,自作PC市場向けのマザーボードやグラフィックスカードをそのまま使えるため,システムビルダーが「オリジナルのゲーマー向けAiO」を簡単に作ることができるというのがコンセプトとのこと。つまり,徹頭徹尾BtoB市場向け製品なのだった。
では,これを採用するシステムビルダーは出てくるのか。「守秘義務があるから話せない」と返ってくるのを承知のうえで,LoopのセールスマネージャーであるCoco Luo氏に聞いてみたところ「すでにサードウェーブとは話をした。今日,午後にはマウスコンピューターと話をする予定だ」と,思い切り実名で,交渉中となる企業の名前を挙げてくれた。
ようするに,うまく話がまとまった場合,GALLERIAもしくはG-Tuneの新型として,LP-3400採用のゲーマー向けAiOが日本市場で発売となる可能性があるというわけだ。
先ほど,LP-3400自体は液晶ディスプレイだという話をしたが,本体は定格90W仕様のACアダプターを内蔵し,それで液晶パネルを駆動する仕様。Loop側ではこのACアダプターと,定格450WのSFX電源ユニットのみを搭載した状態で,システムビルダーへ出荷するとのことだった。
本体にはMini-ITXマザーボードと2スロット仕様のグラフィックスカードを搭載できるスペースのほか,2.5インチSSDを2台搭載できるトレイも搭載。クーラーはシステムビルダー側の判断で空冷化も液冷化も選択できる。
システムビルダーへ出荷されるキットでは,Webカメラとアレイマイクのコンボが付属しており,Loopとしてはその利用を想定しているが,最終製品のユーザーは好みのカメラに変更することもできる。カメラ用のポートがUSB 3.0対応なのは,「RealSense」対応カメラの利用を想定しているためだという。
以上,細かく紹介したくなる完成度であって,これの国内発売に向けて具体的に交渉が始まっているとなると,俄然期待したくなるのが人情というものだろう。
もちろん,その結果がどう転ぶかは神のみぞ知るところなのだが,少なくとも可能性がゼロではないわけで,続報に期待したいところである。
Loop公式Webサイト
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