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Western Digital,同社初のSSD「WD Blue SSD」&「WD Green SSD」の発表会を開催。日本では性能と記憶容量で優れるBlueに注力
本稿では,同日に東京秋葉原で行われた新製品発表会の概要をレポートしよう。なお,WD Blue SSDのファーストインプレッションを別途掲載しているので,そちらも参照してほしい。
Western DigitalのデスクトップPC向けSSD「WD Blue SSD」が国内発売。速報的ファーストインプレッションをレポート
最初に登壇した安田氏は,WDの概要について説明した。
自作PCユーザーには馴染みの深いストレージメーカー最大手のWDは,2016年にフラッシュメモリや関連製品大手であるSandiskを買収して傘下に加えたことで,1980年代から続くHDD製品に加えて,現在ではフラッシュメモリ製品も扱う総合的なストレージ製品企業となった。
それに先立つ2012年には,日本の日立製作所系列だったHDDメーカーであるHGST(旧称:日立グローバルストレージテクノロジーズ)も傘下に収めており,現在ではWDブランドだけでなく,HGSTブランドのHDDやSandiskブランドのフラッシュメモリ,SSD,メモリカードを展開している。買収相手のブランドをそのまま生かしているため,HGSTやSandiskが,WD傘下のブランドであることを知らない人もいるかもしれない。
そんなWDが,SandiskではなくWDブランドで展開するWD Blue SSDとWD Green SSDは,「ユーザーの求める容量,フォームファクタを適切な価格で提供する」(Iwami氏)ことをコンセプトに置いたSSD製品である。
SSDといえば,高速なNVM Express接続に対応するM.2フォームファクタの製品が注目を集めがちであるが,Iwami氏によれば,SSDの8割がSerial ATAインタフェースを利用しているという。今回の2シリーズもそれを反映して,M.2タイプでも接続インタフェースはSerial ATA 6Gbpsとなっている。
型番 | 種別 | 容量 | 価格 |
WDS100T1B0A | 2.5インチHDD互換 | 1TB | 3万2980円 |
---|---|---|---|
WDS500G1B0A | 500GB | 1万6980円 | |
WDS250G1B0A | 250GB | 8980円 | |
WDS100T1B0B | M.2 Type2280 | 1TB | 3万3980円 |
WDS500G1B0B | 500GB | 1万7980円 | |
WDS250G1B0B | 250GB | 1万580円 |
SSDのコントローラチップにはMarvell Technology製を,フラッシュメモリチップには,東芝とSandiskの合弁で運営している四日市工場で製造された15nmプロセス採用のTLC NANDフラッシュメモリチップを採用しているとのことだ。
WD Blue SSDは,PCのプライマリストレージ――OS用ドライブと考えていい――をSSDに置き換える用途を対象に,比較的高い性能と信頼性を重視したシリーズに位置付けられており,公称逐次読み出し性能は545MB/s,公称逐次書き込み性能は525MB/sと,Serial ATA 6Gbps接続における性能の限界を実現したという。耐久性も高めで,1日あたり40〜80GBものデータにアクセスする,高負荷なワークロードに適するとIwami氏はアピールしていた。
安田氏によると,すでにある程度SSDの普及が進んだ日本市場においては,性能面で優れるWD Blue SSDを主力製品としていくそうだ。対象ユーザーの例には,ゲーマーも挙げられており,4Gamer読者が注目すべきは,WD Blue SSDのほうだろう。
スペックを見ると,公称逐次読み出し性能は540MB/sと,WD Blue SSDに劣るものではないが,逐次書き込み性能は435MB/sと劣っている。また,耐久性も1日あたりのアクセスデータ量が20GB程度の,WDが言う中負荷程度の用途に最適化されているそうだ。
冒頭でも触れたとおり,WD Blue SSDの発売時期は10月下旬となっているが,会場での説明によると,早いショップでは10月25日には販売を開始する予定とのこと。その実力については,今後掲載を予定しているレビュー記事で詳しくチェックする予定だが,HDDをSSDに入れ替えたり,古めのSSDを新しいものと交換したりすることを検討している人には,注目する価値のある新製品の登場となりそうだ。
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