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BRZRK先生のマウスケーブルマネジメント講座。数百円でケーブルの取り回しは劇的に改善し,ワイヤレスマウスいらずに!?
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印刷2019/03/26 00:00

テストレポート

BRZRK先生のマウスケーブルマネジメント講座。数百円でケーブルの取り回しは劇的に改善し,ワイヤレスマウスいらずに!?

 ゲーム操作で重要なだけでなく,日々のPC操作においても極めて重要な存在であるマウスには,言うまでもなくワイヤレスタイプとワイヤードタイプがある。
 Logitech G(日本ではLogicool G)が革命的なマウス「G900 Chaos Spectrum Professional Grade Wired/Wireless Gaming Mouse」を市場投入した2016年以降は,「ゲーム用途でワイヤレス」も市民権を得つつあるが,依然として,ゲーマー向けマウス(のうち,マトモに使えるもの)の大部分はワイヤードタイプだ。

 そして,このワイヤードマウスを使うとき,ゲーム用途で最大の問題となり得るのがケーブルの取り回しだというのに異論がある読者は少ないだろう。ケーブルが固くて引っ張られるような感覚が抜けなかったり,ケーブルがマウスパッドに引っかかったり擦れたりといった問題が生じがちだからである。

 そういうった問題を解決すべく,ゲーマー向け製品メーカーはケーブルアンカーやマウスバンジーなどと呼ばれるアイテムを市場投入しているのだが,これが意外とイケていない。
 まず,安価なものでも1000円以上,ちょっと見た目がよかったり機能的だったりすると5000円超級という価格設定。さらに,大きければ大きいほど安定するが,その分だけ机上で場所を食うところ。そして何より重要なのが,どの製品も背が低いため,せっかく導入したところで,ケーブルを引っ張られるような感触は低減できても,マウスパッドに引っかかったり擦れたりする問題から逃れられないことだ。

 この問題への解決策について,筆者はここ数年,趣味でもある近所のホームセンター巡りをしつつ,ときに「ああこの電動ドライバーと24mmのホールソーは意味もなく欲しいな」と思って実際に手に取ってみたりしながら,いろいろと試したり試さなかったりしていたのだが,最終的に4Gamer読者へお勧めできそうなアイデアに辿り着いたので,紹介してみようというのが本稿の主旨である。

 ……と,冒頭から絵素材のない記事を続けてきたわけだが,筆者がホームセンターで購入したアイテムは,ティーライフという販社が販売している「スーパークリップS」だ。

スーパークリップSの製品パッケージ
画像集 No.002のサムネイル画像 / BRZRK先生のマウスケーブルマネジメント講座。数百円でケーブルの取り回しは劇的に改善し,ワイヤレスマウスいらずに!?

 調べた限り,ティーライフは主に健康食品を扱っている販社のようで,リンク先にスーパークリップSの製品情報は(筆者が調べた限り)なかったりする。ただ,Amazon.co.jpでも扱っていた(※リンクはAmazonアソシエイト)くらいなので,筆者自宅近所のホームセンター限定アイテムではないはずである。

製品パッケージ背面に,取り付けに関する注意書きがあった
画像集 No.003のサムネイル画像 / BRZRK先生のマウスケーブルマネジメント講座。数百円でケーブルの取り回しは劇的に改善し,ワイヤレスマウスいらずに!?
 Amazon.co.jpにおける販売価格は1000円近いものの(※2019年3月26日現在),ホームセンターだと税込400円台で購入できるはずなので,近所のホームセンターを漁ってみてほしいと思う。

 さてこのスーパークリップSだが,本来は軽量なアイテムを壁掛けしたりするためのクリップとった感じの製品である。底面部に取り付けられた粘着テープのフィルムを剥がし,タイルやガラス,ステンレス,板壁,木材建材,金属塗装面に貼り付けて使うことが想定されている。

3個並べて3方向から撮影してみた
画像集 No.004のサムネイル画像 / BRZRK先生のマウスケーブルマネジメント講座。数百円でケーブルの取り回しは劇的に改善し,ワイヤレスマウスいらずに!?

 このクリップは,内径実測約9.5mmのフック部分を開閉できるのがポイント。製品パッケージには直径7mm,荷重0.5kgのものまで対応できるとあるが,世にあるワイヤードマウスのケーブルはほとんどが3〜4mmといった太さなので,少なくとも直径の問題はクリアできるわけだ。

クリップを閉じた状態と開いた状態
画像集 No.005のサムネイル画像 / BRZRK先生のマウスケーブルマネジメント講座。数百円でケーブルの取り回しは劇的に改善し,ワイヤレスマウスいらずに!? 画像集 No.006のサムネイル画像 / BRZRK先生のマウスケーブルマネジメント講座。数百円でケーブルの取り回しは劇的に改善し,ワイヤレスマウスいらずに!?


購入したスーパークリップSを2個,液晶ディスプレイに貼り付ける


 ここからは実際の取り付けだが,一点お断りしておかねばならないことがある。本稿で紹介する使い方は輸入販売元が推奨するものではなく,それゆえ,いったん取り付けた後で取り外そうという場合に何か問題が生じる可能性は否定できないことだ。なので,試す場合はくれぐれも自己責任でお願いしたいと思う。

画像集 No.007のサムネイル画像 / BRZRK先生のマウスケーブルマネジメント講座。数百円でケーブルの取り回しは劇的に改善し,ワイヤレスマウスいらずに!?
 というわけで,スーパークリップSをどこに取り付けるか。試行錯誤を経て筆者が辿り着いた場所は,液晶ディスプレイの側面である。
 マウスを右手に持って使う場合,液晶パネルの正面向かって右側面に取り付ける。最初に取り付ける面をウエットティッシュや雑巾などで拭いて,埃(ほこり)を除去しておきたい。そのうえで,正面向かって右側面の下から3分の1くらいのところに1つ,上下半分より少し上のあたりにもう1つ,円環がプレイヤー側を向くように取り付ける。
 さらに,1つめから上に70mmくらいのところへもう1つ取り付ける。上下に2個並ぶように付いたら準備は完了だ。

 スーパークリップSの製品パッケージには「貼ってから24時間はモノを引っかけないように」という注意書きがあるのだが,それに従うかどうかは読者次第だ。筆者個人としてはそこまで気にしなくていいと思う……というか,貼り付けてすぐ使い始めてとくに問題なかったが,製品パッケージが推奨する使い方ではないことは押さえておいてほしいと思う。

スーパークリップSの保護フィルムを剥がして(左),液晶ディスプレイ本体,正面向かって右側面に取り付ける(右)。開いたとき,クリップの長いほうが下側になるように貼り付けておくと,後々便利である
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スーパークリップSを2つ取り付けたところ。クリップ同士の間隔を詰めるとケーブルマネジメントがやりにくくなるので,少し離したい。本文では70mmとしたが,最低でも50mmは離しておきたいところだ
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 この「2つ取り付ける」というのがポイントで,なぜかというと,ここにケーブルをS字で通すことにより,ケーブルの伸びる最大幅を決めておくことができ,ケーブルが必要以上にたわんだり,逆にテンションがかかり過ぎたりしないよう調整しやすくなるからである。
 ケーブルの通し方は下に並べた写真を見てほしいが,まずは上で液晶ディスプレイの正面から奥方向へ向かってケーブルを通し,下では逆方向へ通すというイメージでいい。

まずはケーブルを上のクリップに通す
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その状態で固定
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ケーブルをくるっと回すようにしてもう1つのクリップに通す
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再び固定
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最終的なケーブル取り回しのイメージ
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 ここまで読み進めてくれた読者の中には,2つの疑問が浮かんでいるかもしれない。具体的には,

  1. クリップは具体的にはどのあたりに取り付ければいいのか
  2. ケーブルの長さはどれくらいに調整すればいいのか

S字機構を使えばケーブの長さは簡単に調整できる
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という疑問だが,いずれに対しても「マウスパッドのサイズと設置場所による」というのが回答になる。
 使っているマウスパッドの手前端にマウスを引いてもテンションがかかりきらず,若干の余裕があること。そして奥側へ移動させてもケーブルが机上に触れないこと。どこに貼るかよりも,この2点をクリアすることのほうが重要である。

マウスパッドの手前までマウスを引いたときに若干の余裕があり(上),奥へ押したときにもケーブルが机に触れないのが(下),ケーブル長とクリップ高さの理想だ。後者はちょっと妥協が必要になるケースもあるので,前者を優先して調整してみるといい
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 幸いなことに,貼った直後ならすぐ剥がして,貼り直すことができる,2〜3回の貼り直しなら粘着力が落ちたりはしなかったので,読者個人個人でベストは位置を探してみるといいだろう。


 筆者はこの「自作ケーブルアンカー」を“実戦投入”して2か月半ほど使い続けているが,ケーブルとマウスパッドおよび机との接触を最低限にすることでマウスの滑りは格段に向上し,快適な操作を行えることを体感できる。これならワイヤレスマウスなしでもまだ戦えるという印象だ。何かしらのアクシデントでクリップが剥がれたとしても,予備で使えるクリップがあと2個あるのも心強い。
 ワイヤードマウスのケーブル取り回しに思うところがあり,安価に済ませたいと考えているのであれば,試してみる価値は多いにあると断言しておきたい。

 あえて残念なところを上げれば,配色が白しかない――少なくとも筆者は白しか見たことがない――ため,黒色の多いゲーマー向け液晶ディスプレイだと少々目立ってしまうところか。どうしても気になるなら着色してみるのも手だと思うが,そちらも自己責任ということで。

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