ニュース
[TGS2023]会場で見つけた5つの防音室に入ってみた。君も防音室をハシゴしよう!
東京ゲームショウ2023の会場では,ホール1とホール2の間くらいにある「ゲーミングライフスタイルコーナー」を中心に,防音室を手掛けるメーカーが出展している。各メーカーの担当者も,「一過性ではなく,継続して製品への引き合いが強い」と話しており,防音室が気になるゲーマーが増えていることがうかがえる。
トレンドとしては,遮音性能が高く,防音室の外にまったく音が漏れないものというよりは,壁ドンされないくらいに音を小さく抑える製品が人気のようだ。これは,価格もさることながら,自分の部屋で組み立てやすいかどうかというのが影響しているとのこと。
それでは,ゲーミングライフスタイルコーナーにある防音室を見ていこう。四方八方からさまざまな爆音が飛んでくるTGSの会場は防音性能のチェックにピッタリだ。なお,録画は「iPhone 14 Pro Max」で行っている。
川上産業「ONE-Z 00」
緩衝材「プチプチ」のメーカーである川上産業は,2022年12月に発売したゲーマー向け小型防音室「ONE-Z 00」を展示していた。今回は新たなカラーバリエーションとして,白色モデルが加わっている。担当者によると,色によって遮音性能が変わることはないそうだ。
川上産業のONE-Z製品情報ページ
Coolish Music「OTODASU-G」
Coolish Musicの簡易防音室「OTODASU」シリーズは,ゲーム配信者だけでなく,子どもやフィットネス向けなど幅広い層に向けて製品を展開している。2023年9月に天井や壁を黒基調とした「OTODASU-G」を発売したばかりだ。税込価格は9万9000円からと比較的手ごろで,Coolish Musicは業界最安クラスとアピールする。
機能面や性能では割り切りが必要な部分もあるが,防音室のサイズも既存製品よりも小さく,導入しやすい部類だ。
Coolish MusicのOTODASU特設サイト
ワールド化成「GAME基地」
ワールド化成が手掛ける「GAME基地」は,軽量なダンボール素材を採用することで,組み立てやすいのが見どころだ。一方で,紙の合板や金属で補強しており,耐久性も確保している。個室タイプ以外の製品もあるので,防音室ではなく「基地」なのだろう。
GAME基地 |
2023年内の発売を予定する新製品「GAME基地 mini」 |
GAME基地は,プロチーム「DetonatioN FocusMe」監修のもと設計を行っているのもポイントだ。具体的には,2枚のディスプレイを設置できる横幅を確保したほか,キーボードやマウスを置くデスクの高さを調整できる。また,引き戸なので,扉の前に確保するスペースを最小限に留められるのも特徴だ。
ワールド化成のGAME基地特設サイト
岐阜プラスチック工業「GAMEBOX」
防音パネルメーカーの岐阜プラスチック工業は,家庭用防音ブース「GAMEBOX」を展示している。本製品は,岐阜プラスチック工業が得意とする工場などでの騒音対策に用いられる吸音パネル「テクセルSAINT」を採用をするのが見どころだ。2023年12月10日まで,応援購入サービス「Mauake」で先行販売している。
GAMEBOXを開発した背景を聞いてみたところ,岐阜プラスチック工業がオフィス向けに展開していた防音スペース「REMUTE」を,ゲーム配信で使っているというユーザーがいることを知ったからだという。担当者によると,「そういう使い方もあるんだなぁ」と感心したとのこと。
MakuakeのGAMEBOX製品情報ページ
ヤマハミュージックジャパン「セフィーネNS」
ヤマハブースでは,楽器演奏者向けでは定番とも言える防音室「セフィーネNS」を,ゲーマー向けにカスタマイズして展示していた。ヤマハらしく,室内の音響もゲームに最適化しており,「アーマード・コア6」をナイスな音でプレイできる。
セフィーネNSは,もっともコンパクトなものでも70万円を超える価格だが,遮音性能は非常に高い。ハイエンドの環境を把握しておくと,どの部分を妥協できるかなど製品選びの参考にしやすいので,ほかの防音室を見る前にセフィーネNSをチェックするといいだろう。
東京ゲームショウは,ゲームを試遊できるだけでなく,ゲーマー向けの周辺機器などをまとめてチェックできる絶好の場所でもある。とくに防音室をはしごして比べられる機会はほとんどない。より快適なゲーム環境を構築したいという人は,ぜひ各ブースを回って体験してみよう。純粋に欲しくなる。
ヤマハの防音室・調音パネル製品情報ページ
4Gamer「東京ゲームショウ2023」掲載記事一覧
- この記事のURL: