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[GDC 2019]いかにNES版テトリスで世界を熱狂させたのか。世界大会「Classic Tetris World Championship」の歩みを振り返るセッションをレポート
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印刷2019/03/22 20:51

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[GDC 2019]いかにNES版テトリスで世界を熱狂させたのか。世界大会「Classic Tetris World Championship」の歩みを振り返るセッションをレポート

 Nintendo Switch Online加入者向けコンテンツ「TETRIS 99」の登場で,あらためてその競技性が注目を集めているテトリス。そのテトリスの世界大会「Classic Tetris World Championship」(以下,CTWC)をテーマとしたセッション「'TETRIS' WORLD CHAMPIONSHIP: BUILDING EXPLOSIVE ESPORTS ON 8-BIT NINTENDO」が,GDC 2019の4日目となる北米時間2019年3月21日に行われた。

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Chris Tang氏は,いちプレイヤーとしても多くの大会で優勝した経験のある人物だ
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 今年で10周年を迎えるCTWCは,ファミコンの海外版となるNES(Nintendo Entertainment System)で1989年に発売されたテトリス(以下,NES版テトリス)を競技種目に,シンプルにスコアを競うというテトリスの世界大会だ。
 セッションにはゲーム開発者で同大会の相談役を務めるChris Tang氏が登壇し,その歩みを振り返った。

 CTWCの始まりは2010年。インターネット上でレトロゲームへの関心が高まり,NES版テトリスのハイスコアを更新する人や情報を共有する人,ゲームについて語り合う人の数が増え,コミュニティが徐々に盛り上がりを見せていた。

 そんな中で,誰が世界一のテトリスプレイヤーなのかを決めるため,アメリカ・ロサンゼルスで第1回CTWCが開催される。

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 数あるテトリスの中でも,NES版テトリスの最高スコア「999,999」は,ゲーマーであれば死ぬまでに一度は達成したいことの1つであり,時間をかけて練習すれば誰でも強くなれる普遍的なゲーム性や,1戦が6〜10分で終わることなどと合わせて,競技用タイトルとして優れていたそうだ。

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 また,「観戦している人も楽しめるものにする」ということへの意識は高く,よく使われる用語などを一覧にし,実況で積極的に使用して認知を広げたほか,対戦状況が分かりやすいよう,スコアやリザルトをすぐに表示できるシステムを構築したという。初期の配信はゲーム画面だけだったが,プレイ中の選手や手元を写すカメラも用意し,より観戦者に選手の心境が伝わるようになった。

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 それと同時に,各地のトッププレイヤーに注目し,さまざまな形で取り上げることも行っている。7度の優勝を果たしたJonas Neubauer選手や,そんな絶対王者に弱冠16歳で勝利した現王者のJoseph Salee選手といったスターも現れ,彼らの活躍が観戦者のモチベーションにもつながっていったという。

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 さらに2016年のグランドファイナルで,Tang氏が解説の際に放った「BOOM! Tetris for Jeff!」という言葉と,それを使ったMAD動画のようなムービーが大きな話題となり,これまでとは違った形での盛り上がりを見せた。

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 こうして見ると順調に歩んできたようにも思えるが,決してそうではなく,予算や会場などの問題で,2011年の第2回CTWCで最後となる可能性もあったという。Tang氏はこれまでの歩みを振り返りながら,「(eスポーツとして競技を盛り上げるには)ゲームをよく知り,素晴らしいルールを作ること。そして自身が積極的にコミュニティを構築して支援することが大事」と話す。

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 最後に,「共通意識を持ったパートナーとなるスポンサーを見つけること。最初は無理だったとしても,自身の価値とコミュニティの存在を証明できればそれは得られます。自身のコンテンツを信じ,成長させていきましょう」と述べて,セッションを締めくくった。

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GDC 2019公式サイト

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