紹介記事
スマホゲームの“コラボ相手ランキング”を作ってみた。“仕事を選ばない人気コンテンツ”は何だ?
人気コンテンツになると,複数のゲームタイトルから引っ張りだこになることも珍しくない。「あれ? こないだ○○とコラボしてなかったっけ?」とと思うこともしばしばだ。
そこで本稿では,2019年3月中旬でのGoogle Play売上トップ100タイトルを対象に,2016年1月1日〜2018年12月31日までの3年間に実施されたコラボを,4Gamerに掲載された過去記事を基に調査。延べ600以上のコラボで、スマホゲームの“コラボ相手”を,タイトル数が多い順に集計してランキング化してみたので,上位10位までを紹介しよう。
攻略には役立ちそうにないが,予想が当たるか,純粋に楽しんでもらえれば幸いだ。コラボしまくりで「仕事を選ばない」と言われそうな,“スマホゲーム界のキティちゃん”は果たして何だろうか?
調査基準
■スマホゲーム×スマホゲームのコラボ
・記事中でゲーム内でのコラボ内容が確認できた場合,そのゲームの相手側に1カウント
・1記事中に相互展開の内容がある場合,双方でカウント
■スマホゲーム×その他のコラボ
・記事中に「コラボ」と記載されているものは基本的にカウント
・カフェの名前が大きくアピールされていない「コラボカフェ」など,ゲームタイトル単体の色が強い場合は対象外とした
※対象期間内にまったく同じ組み合わせのコラボが複数回実施されていた場合,2回目以降はノーカウントとした
※同じシリーズでも,ナンバリングや副題で区別されているものは,別コンテンツとしてそれぞれカウントした
※「キャンペーン」や「タイアップ」など,表記がコラボでなかった場合も「コラボと同等のもの」と判断したものはカウントした
前述の通り,4Gamerの過去記事を調査対象にしているため,期間中に実施された全てのコラボを網羅したものではないことはご了承いただきたい。
10位タイ(4タイトルとのコラボ)
「北斗の拳」
「実況パワフルプロ野球」「ダービースタリオン マスターズ」「クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ」「パズル&ドラゴンズ」「ローソン」
「Fate/Grand Order」「LINE ポコパンタウン」「欅のキセキ」「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」「BLEACH」
「戦国炎舞 -KIZNA-」「ぷよぷよ!!クエスト」「パズル&ドラゴンズ」「剣と魔法のログレス いにしえの女神」「モンスターハンター」
「剣と魔法のログレス いにしえの女神」「パズル&ドラゴンズ」「グランドサマナーズ」「逆転オセロニア」「Fate/stay night[Unlimited Blade Works]」
「ヴァルキリーコネクト」「サモンズボード」「誰ガ為のアルケミスト」「スクールガールストライカーズ2」「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」
「逆転オセロニア」「パズル&ドラゴンズ」「誰ガ為のアルケミスト」「サモンズボード」6位タイ(5タイトルとのコラボ)
「劇場版魔法少女まどか☆マギカ」
「ドラゴンエッグ」「にゃんこ大戦争」「クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ」「ヴァルキリーコネクト」「サモンズボード」「マクドナルド」
「モンスターストライク」「星のドラゴンクエスト」「逆転オセロニア」「ポケモンGO」「ウイニングイレブン 2019」「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」
「戦国炎舞 -KIZNA-」「モンスターストライク」「サモンズボード」「剣と魔法のログレス いにしえの女神」「パズル&ドラゴンズ」「カラオケの鉄人」
「リネージュ2 レボリューション」「あんさんぶるスターズ!」「夢王国と眠れる100人の王子様」「アズールレーン」「モンスターストライク」「七つの大罪 戒めの復活」
「ブラウンダスト」「サモンズボード」「ドラゴンエッグ 」「白猫プロジェクト」「ヴァルキリーコネクト」まずは10位から6位まで。人気のアニメやゲームに加えて、「マクドナルド」や「カラオケの鉄人」といった実在店舗などもランクインするという多彩なラインナップだが,注目したいのは,映画なら公開期間,アニメなら放送期間,漫画なら連載期間という“本来の旬”が調査期間とかぶらないコンテンツが目立つことだ。時間が過ぎても心に残っているような作品でないと,コラボ相手にはなかなか選ばれないということかもしれない。
2位タイ(6タイトルとのコラボ)
「名探偵コナン」
「逆転オセロニア」「LINE バブル2」「クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ」「実況パワフルサッカー」「ぷよぷよ!!クエスト」「妖怪ウォッチ ぷにぷに」「初音ミク」
「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」「実況パワフルサッカー」「ぷよぷよ!!クエスト」「白猫プロジェクト」「ヴァルキリーコネクト」「クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ」「エヴァンゲリオン」
「ぷよぷよ!!クエスト」「にゃんこ大戦争」「ヴァルキリーコネクト」「モンスターストライク」「サモンズボード」「クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ」「名探偵コナン」と「エヴァンゲリオン」は,20年以上にわたって人気を維持し続けている平成を代表するアニメ。エヴァンゲリオンのコラボでは「シンジ」や「レイ」「アスカ」「初号機」などが,名探偵コナンでは「江戸川コナン」や「工藤新一」「毛利 蘭」「灰原 哀」などがゲーム中に登場するパターンが多かった。
そんな大ヒットアニメと肩を並べたのが,2000年代を代表する人気コンテンツの1つで,調査期間中に誕生10周年を迎えた「初音ミク」だ。キャラクター性が強いと同時に,“ストーリーがない”というコラボ展開のしやすさも,上位にランクインした要因かもしれない。コラボ内容では,ガチャに初音ミクがラインアップされるのはもちろん,ゲーム中に初音ミクが歌う曲が流れるなど,らしい展開もあった。
1位(8タイトルとのコラボ)
「進撃の巨人」
「誰ガ為のアルケミスト」「逆転オセロニア」「白猫プロジェクト」「ヴァルキリーコネクト」「サモンズボード」「パズル&ドラゴンズ」「ドラゴンエッグ」「剣と魔法のログレス いにしえの女神」1位に輝いたのは「進撃の巨人」。予想がついていた読者もいると思うが,近年のエンタメ業界で最も勢いがあるコンテンツの1つと言っても過言ではないだろう。
調査期間中にTVアニメ第2〜3期の放映や劇場版Season2の公開があった一方で,コラボとしては「進撃の巨人」という,別作品と区別されない名称が多かったことが勝因と思われる。
とは言え,調査期間の前後や,惜しくも調査対象にならなかったタイトルとのコラボ実施も多数あるので,ある程度条件を変えてもトップ争いに絡んでくる可能性は高そうだ。 コラボ内容は,「エレン」や「ミカサ」「リヴァイ」といったメインキャラクター達が限定ガチャや限定イベントなどにラインナップされるものが目立ち,ミッションの敵として「超大型巨人」や「女型の巨人」などが登場したタイトルもあった。
ランキングは以上だが,調査の中で印象に残ったコラボについても記しておこう。
1つは「グランドサマナーズ」とお笑いコンビ「メイプル超合金」のコラボだ。人気タレントがTVCMなどに起用されるのは珍しくないが,このコラボではカズレーザーさんがゲーム内のキャラクターとして登場した。安藤なつさんも,全身が黄金に輝く守護神のような姿で登場していて,カズレーザーさんの金髪と相まって,何だかとてもおめでたい気持ちになる。カズレーザーさんの本名(下の名前)は「和令」ということなので,年号が令和に変わるこのタイミングで復活コラボを期待したい。
もう1つは「実況パワフルプロ野球」で行われた「実況パワフルサッカー」コラボだ。同じKONAMIのタイトルということで,一見「ありがちなコラボ」かと思ったのだが,その内容は,「投手が投げるサッカーボールをバットで打ち返し,グラウンド内に置かれたゴールに入れると高得点」というミニゲームが楽しめるというもの。まさに“力業”という感じで驚かされた。
ところで,冒頭で少し触れた「ハローキティ」のコラボは,「LINE ポコパンタウン」「LINE バブル2」の2タイトルにとどまった。さすがのコラボクィーンも,スマホゲームでは勝手が違ったということなのか,それともまだ本気を出していないのか……。
当たり前だが,コラボはお互いに効果が見込める“相思相愛”でなければ実現しないもの。これだけ多彩な相手とコラボできるスマホゲームは,その影響力を社会的に認められていると言っていいだろう。
もちろんスマホゲーム側も,より多くのプレイヤーを呼び込めるコラボ相手を探し続けるはず。スマホゲームのコラボランキングが,令和を代表する人気コンテンツのランキングになるかもしれない。
- この記事のURL: