業界動向
新作「Tower of Fantasy(幻塔)」の売り上げは6割が日本市場。Perfect Worldの2022年上半期ゲーム事業の売り上げは,約738億円
2022上半期 | YoY | |
---|---|---|
売り上げ | 39.33億元(約777.16億円) | −6.73% |
親会社に帰属する純利益 | 11.37億元(約224.67億円) | +342% |
非経常損益を差し引いた純利益 | 6.71億元(約132.59億円) | +1654% |
※1 レートはすべて,2022年8月16日の数値で計算している(1元=19.76円)
※2 全体売上高の減少については,海外市場のゲーム事業の業務調整に起因したもので,この上半期に,アメリカの開発スタジオと欧米地域のパブリッシングチームを譲渡したものであるとのこと
完美世界股份有限公司 2022年半年度报告(PDF)
Perfect Worldの主軸となるゲーム事業は,全体の95%以上の売り上げを占めている。ゲーム事業の売り上げは37.36億元(約738.23億円)でYoY+10%,親会社に帰属する純利益は11.83億元(約233.76億円)で,YoY+430%という数字を叩き出している。
そのうち,オンラインモバイルゲームによる売り上げは26.2億元(約517.71億円)でYoY+45.41%,全社売り上げの66.88%を占めている。PCオンラインゲームの売り上げは9.8億元(約193.65億円)のYoY−26.89%で,24.93%を占め,コンソールによる売り上げは2507万元(約4.94億円)でYoY−86.33%,全体の0.64%となる。
プラットフォーム | 売り上げ | YoY | 全体割合 |
---|---|---|---|
オンラインモバイルゲーム | 26.2億元(約517.71億円) | +45.41% | 66.88% |
PCオンラインゲーム | 9.8億元(約193.65億円) | −26.89% | 24.93% |
コンソールゲーム | 2507万元(約4.94億円) | −86.33% | 0.64% |
一方,最先端の技術や優れた人材で,クオリティの高いゲームを開発する競争に身を投じていることも,この報告からうかがえる。上半期の開発費用は10.52億元(約207.88億円)でYoY+24.85%と,毎年増加しているのだ。
売り上げに貢献しているのは,同社の長寿IP「誅仙」や「パーフェクトワールド」で,これらによる安定的な収入のほか今回触れずにいられないのは,8月11日に日本でも正式リリースされた,同社開発の「Tower of Fantasy(幻塔)」(iOS / Android / PC)だ。※3
※3 韓国はPerfect Worldの自社パブリッシング。日本やアメリカを含むグローバルパブリッシングは,TencentのパブリッシングブランドLevel Infiniteが担当している
ゲームがリリースされたのち,アメリカ,日本,韓国,カナダを含めた40近くの国および地域のiOSダウンロードランキングで1位となり,90以上の国及び地域ではTOP10入りした。売り上げ面でも大変好調なようで,リリース初期で30近くの国及び地域でのiOS売り上げランキングTOP10にランクインしている。
日本のマーケットをDL数で見るならば,1位の米国の半分にも満たない15%で2位なのだが,1DLあたりの課金額はアメリカの4倍となっていることも興味深い。Perfect Worldの開発で,Level Infinite(Tencent)のパブリッシングという,中国最大手2社がタッグを組んで順風満帆のスタートを切った「Tower of Fantasy」は,今後も目が離せない。
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(C)Level Infinite