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ネクソンが2017年第4四半期決算説明会を開催。長期的視点に基づく戦略により,2017年度通期業績は過去最高を記録
まずマホニー氏は,ネクソンの2017年度通期業績が過去最高を記録したことを報告。その売上収益は前期比で25%以上,営業利益は同2倍以上,当期純利益は同約3倍に達している。また2017年度第4四半期の売上収益および営業利益も,過去最高を記録したとのこと。そうした躍進の理由は,各地域における主力タイトルの好調が継続したこと,そして新作タイトルの牽引があったからだという。
主力タイトルの中では,PCオンラインゲームの「アラド戦記」がとくに好調で,全世界での売上収益は前期比二桁%台の年間成長率を記録。長寿タイトルである本作について,マホニー氏は「ほかのタイトルとは異なる安定的な収益性が,同業者を驚かせている」と表現した。
またマホニー氏は,「アラド戦記」のサービス開始からの累計総売上高が90億ドル以上に及んでいることに言及。これは,映画「スター・ウォーズ」の1作めからの推定累計興行収入に匹敵するという。
さらに,サービスイン10周年を迎える中国で2月1日に行った旧正月アップデートも好調な出だしとのことで,次回の決算説明会でもいい結果を報告できるだろうとの期待を語っていた。
もう1つの主力タイトルである「メイプルストーリー」も,全世界売上収益は前期比で二桁%台の年間成長率を記録している。マホニー氏はこれらの成果を「ネクソンのライブ運用チームが長期的視点を持ち,短期的利益を追求せず,常に多くのユーザーを魅了し続けることに注力してきた結果」「ユーザーにとっての長期的価値の創造を優先することで,株主に安定的リターンを提供するという,他社とは異なるネクソンの姿勢を象徴している」と説明した。
マホニー氏は,「この好業績は,直近の数か月や数四半期だけを見て下した判断によるものではなく,1年以上を踏まえた選択の結果」とし,その例として2017年11月にモバイルゲームデベロッパのPixelberry Studiosを完全子会社化したことを挙げた。Pixelberry Studiosは,自身をゲーマーだと捉えていない女性ユーザーに向けた斬新なモバイルゲームの企画開発を手がけており,その代表作である「Choices: Stories You Play」は,ネクソンの2017年度第4四半期の好調に寄与し,2018年も引き続き好調だという。
また韓国にて配信を開始したばかりの「OVERHIT」(iOS / Android)と「野生の地:Durango」(iOS / Android)は,いずれも好調なスタートを見せているとのこと。
とくに野生の地:Durangoについて,マホニー氏は「モバイル向けのフルオープンワールドMMORPGで,かつプレイヤーが協力したり敵対したりできるゲームは,世界でも例がない」とし,「業界の慣習やジャンルといった枠組みを超えて,常に異なるゲームの開発に取り組んだ姿勢が反映されている」と説明した。
こうしたチャレンジはリスクがあるとしつつも,マホニー氏は「継続的な成長は,常に新しい発想をし続け,『ゲームとは何か』を自問自答することにより成し遂げられる」とし,また「安定的な収益をもたらすビッグタイトルの存在により,ネクソンはリスクのあるチャレンジができる」と語っていた。
ネクソン公式サイト
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