インタビュー
[NDC19]NEXON Koreaが取り組む社会貢献活動について聞いた。一番古い「小さな本屋」は,すでに14年を経過
話を聞いたのは,NEXON KoreaのCSRチームリーダーであるパク・イスン氏。具体的な活動内容を聞かせてもらえたので,本稿で紹介しよう。
Nexon Developers Conference公式サイト(韓国語/英語)
――NEXON KoreaのCSRの理念や考えをお聞かせください。
パク・イスン氏(以下,パク氏):
――実際の活動を始めたのは,いつ頃ですか。
パク氏:
最初は小さな規模でしたが,NEXON Korea設立の初期段階から行われていました。一番古い活動は,もう14年が経ちます。
――活動の事例をお聞かせください。
パク氏:
地域の子供センターに本を贈る,「小さな本屋」が最も長い活動です。最初は会社としてではなく,社員達が主導して行っていました。本格的に組織として立ち上げたのは2010年です。「小さな本屋」がオープンしたときは,小さかった会社がここまで成長して,社会に貢献できたことに,みんなは感動していました。
――「小さな本屋」の現在の活動内容を教えてください。
パク氏:
具体的には,本を毎月贈っているほか,本の内容を想像しながら読み聞かせる勉強会「想像読書プログラム」,全国の「小さな本屋」のメンバーに出会えるイベント「読後感プログラム」なども行っています。
――「小さな本屋」の活動規模はどのくらいでしょうか。
パク氏:
海外の7か所を含めて119か所の活動拠点が存在します。海外向けには「ウィッシュプラネット」という名で,ネパール,ミャンマー,カンボジアなどにありまして,今年また,新しい地域に進出する予定です。
――新しい取り組みがあれば,聞かせてください。
パク氏:
韓国で初めて,子供だけのリハビリ施設になった「子供リハビリ病院」を3年かけて建設しました。建設にあたって募金活動を行いましたが,基金の5割をNEXON Koreaが寄付しています。子供のためのリハビリがなぜ必要なのかを説明するイベントを,ゲームユーザー向けに開催したりもしています。
――CSRに関連したイベントは,ほかにどのようなものがありますか。
パク氏:
2016年から毎年行い,今年で3回目となった「NYPC」があります。12〜19歳の青少年を対象としたプログラミング大会で,イベントで出題される問題は,開発者らが制作しています。
関連したイベントとしてトークコンサートも開いており,そこでは現役開発者が,勉強の仕方やどういった進路があるのかを説明しています。
そのほか済州島のネクソンコンピュータミュージアムでは,コンピュータの過去から未来までが体験できて,ゲームの歴史も見られます。
――活動はどのような流れで始まるのでしょうか。
パク氏:
社員が「ハンズアップ」という部活のようなものを立ち上げて,他の社員にCSRに参加してもらったり,どういった活動をやりたいかを決めてもらったりしています。
――CSRの活動をきっかけに,プライベートでも何か活動を始めた人もいますか。
パク氏:
個人的な取り組みまで把握はしていませんが,どこかの団体へ寄付したり,個人では無理なので会社として支援を検討してほしいという連絡がきたりといったことはありました。社員の掲示板に「献血証書が必要」という書き込みが行われたとき,非常に多くの社員から,たくさんの反応があったことも印象に残っています。
――CSRの活動によって世間の認知が変わったことはありましたか。
パク氏:
理念としては,世間の認識を変えることより,楽しさの価値を広めていくために,できることをやっていくというものになるのですが,子供リハビリ病院の重要性は国にも認識されて,公共のリハビリ病院も設立されました。その際には我々の基金に寄付を行っています。今後も,こうした施設の設立にはどんどん協力していきたいと思います。
また,ゲーム会社の社員がこんなにいい環境で働いているのかと驚かれたこともありました。子供が好きなことをやっても経済的に自立できるのだという,親の認識を変えるきっかけになっているとは思います。
――本日はどうもありがとうございました。
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