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SIEのロボットトイ「toio」が新展開。専用タイトル第4弾「トイオ・ドライブ」や技術仕様の公開がアナウンスされた発表会をレポ―ト
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印刷2019/06/15 13:25

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SIEのロボットトイ「toio」が新展開。専用タイトル第4弾「トイオ・ドライブ」や技術仕様の公開がアナウンスされた発表会をレポ―ト

 2019年6月13日から6月16日まで東京ビッグサイトで開催されている「東京おもちゃショー2019」で,ソニー・インタラクティブエンタテインメント(以下,SIE)のロボットトイ「toio」の新タイトルや今後のプロジェクトをお披露目する発表会が行われた。

今秋発売のtoio専用タイトル「トイオ・ドライブ」。価格未定
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 こちらの記事でも紹介したように,今回の発表会ではtoio専用タイトルの第4弾となる新作「トイオ・ドライブ」や,toioロボットコンテストの告知,toioの技術仕様の公開など,盛りだくさんの内容が発表された。


ワークショップやイベントでも大人気のtoio


 発表会の冒頭では,toioの開発者であるSIEの田中章愛氏が登壇し,改めてtoioのコンセプトや機能などを紹介した。

toioのコンセプトを語るSIEの田中章愛氏
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 toioは手のひらサイズの小さなキューブ型ロボットで,別売の専用タイトルを買って遊ぶことができるほか,プログラミングソフトでオリジナルの遊びを作りだすことが可能だ。
 「つくって,あそんで,ひらめいて」というコンセプトの通り,レゴブロックを載せたり,紙工作でデコレーションしたりと,toioをアレンジできる自由度の高さが特徴だ。

toioは2個の「toio コアキューブ」,toioタイトルのカートリッジを挿し込み,充電も行える「toio コンソール」,コントローラ「toio リング」のセットで構成されている
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 2019年3月の発売以降,小学校やプログラミング教室,科学館などで体験会やワークショップが開催され,多くの親子がtoioを楽しんでいるという。実際に遊んだユーザーからは,「子どもが直感で遊ぶことができる」「発展性があり,長く遊べる」といった声が寄せられているそうだ。

ワークショップの参加者や,開催した科学館からのフィードバックを紹介。2020年度から必修化される小学校のプログラミング教育での活用も期待されている
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AIと楽しむ新感覚のドライブゲーム「トイオ・ドライブ」


 続いて,toioタイトルプロデューサーの小番芳範氏から,toio専用タイトル第4弾となる「トイオ・ドライブ」についての紹介が行われた。

「トイオ・ドライブ」ではコアキューブにクルマの外観をかぶせて,toioをミニカーに変身させる。レゴブロックで作ったクルマをコアキューブに取りつけることも可能だ
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 コントローラである「toioリング」をクルマのハンドルにして遊びたいというアイデアから生まれたというこのタイトルは,「これまでの3タイトルよりも,エンターテインメント性を高めて,ゲームらしくした」という。ゲームモードには,AIの操作するクルマを相手に1人でも楽しめる「シティミッションモード」と,友達や家族と対戦したりオリジナルコースを作ったりできる「バラエティモード」が用意されている。

「シティミッションモード」では,街が描かれたプレイマットの上で,「運搬」や「追跡」「牽引」といったさなざまなミッションに挑戦する
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「バラエティモード」では,コースが描かれたプレイマットの上で,レースやバトルが楽しめるほか,“スタート”や“ゴール”が設定できる同梱のカードを置いてオリジナルコースを設計することも可能だ
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 一見シンプルに思える「トイオ・ドライブ」だが,この小さなロボットとマップの中には最新の技術が詰め込まれている。例えば,1人で遊べる「シティミッションモード」では,プレイヤーが操作するクルマほかに,AIが操作するクルマがあり,プレイヤーから逃げ回ったり,時にはこちらの走行を邪魔したりしてくる。コアキューブの裏面にある「絶対位置センサー」で,専用プレイマットの絶対位置情報を読み取り,正確な動きを可能にしているのだ。

小さなキューブに搭載された絶対位置センサー,6軸検出システム,高性能モーターなどの技術が,「トイオ・ドライブ」を作りだした
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 「トイオ・ドライブ」を開発するうえでもっとも苦労したのは,「画面の中だけで完結するこれまでのゲームと違い,本来想定していない物理的なリアルの動きに対しての調整」だったという。「子ども達はまったく予想もしない操作をするため,それらを想定し,予想外の動きに対してどう対応させるかをひとつひとつ検証していった」と開発者の小番氏は語る。例えば,コースから外れたり,toio リングをぐるぐる回すようなハンドル操作をしたりした場合,クルマはスピンするようにされており,体験を通して,子ども達に正しい操作を覚えてもらうようにしているのだ。

「トイオ・ドライブ」の説明を行うSIE WWS Japan Studioの小番氏
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 また,「トイオ・ドライブ」には,1回ミッションをこなしただけでは遊びきれない仕掛けがある。実は,ミッションごとにかかった時間などのクリア条件で3段階の評価があり,デフォルトで用意されたクルマでは一番高い評価をもらうのが難しい仕様になっているのだ。つまり,より迅速かつ確実にミッションをこなせるクルマの設計を自分自身で考えなければいけない。こうした部分にも,toioならではの遊び心があふれているのを感じる。やり込み甲斐のある,遊ぶのがとても楽しみなタイトルに仕上がりそうだ。

日産セレナに変身できるペーパークラフト。「いつも乗っているクルマ,知っているクルマを走らせたい」として,日産とコラボして作られた
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技術仕様の公開,ライブラリ開設で可能性が無限大に!


 発表会では今後の3つの展開についても紹介された。

(1)「toio×ロボットコンテスト」の開催
 東京おもちゃショー2019では,全国の体験会などで大好評だった「クラフトファイター」の選手権を6月15日と6月16日の一般公開日に開催する。
 さらにプログラミングコンテストを今夏に行うなど,今後も大人から子供まで楽しめるイベントなどを定期的に行っていく予定だという。

夏には,「Maker Faire Tokyo 2019」のほか,東京の六本木ヒルズで行われる子ども向けワークショップ「MIRAI SUMMER CAMP」などで,toioイベントが開催される予定だ
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(2)toioプログラミングソフトのWindows対応
 toioは専用タイトル以外にも,無料のプログラミングソフト「ビジュアルプログラミング」を使って,コアキューブを使ったプログラミングを楽しめる。
 「ビジュアルプログラミング」はScratch 3.0をベースにしたもので,小学生でも簡単にプログラミングできるのが特徴だが,これまではMacのみの対応だった。現在,要望の多かったWindows対応についても開発を進めており,今年中に公開される予定となっている。

田中氏が小学2年生の娘さんと一緒に作ったデモが披露された。絶対位置センサーを使い,座標を指定することで,コアキューブが自動で動いて画面上に笑顔のマークを描いていく
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(3)toio活用が広がる技術仕様の公開
 上級者向けとして紹介されたのが,6月13日より公開を始めたtoioの開発環境に関する情報だ。現在GitHubではオープンソースとして,コアキューブのハードウェアや通信などの技術仕様,本格的なプログラムを作ることができるJavaScriptライブラリが公開されている。
 田中氏は,「『toioで自由に作品を作りたい,研究開発に使いたい』といった声に応えた」と公開の理由を説明。田中氏自身も学生時代からロボットコンテストに出場し,ロボット研究を行ってきた1人として「色々と作ってみたい」と話した。何年もかけて作り上げてきた製品の仕様を公開するという姿勢に,プラットフォームとしてtoioを広げていきたいという,開発陣の本気度が伝わってくる。

技術仕様の公開によって,toioを使ったまったく新しいゲームやコンテンツなどが生まれるかもしれない
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「技術が詰まったコンパクトなロボット」として,すでに複数の研究機関などからtoioを研究に使いたいといった要望も届いているという
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 SIEでは,toioを単なるロボットではなく「新しいプラットフォーム」と位置付けている。筆者もこれまでtoioのタイトルを遊んできたが,タイトルごとに驚かされるのが,toioのコアキューブがタイトルごとに役割を変えて見事に変身するということだ。
 例えば,「トイオ・コレクション」では,コアキューブは自由に工作して戦うロボットになり,「工作生物 ゲズンロイド」は紙工作で不気味なめだま生物になったり,しゃくとり虫のような生物になったりする。さらに,コアキューブにパーツをつければ,オリジナルのプログラミングロボットに早変わりするなど,一見無機質に見える白いシンブルな形だからこそ,作るもの・使うものの想像力をかきたて,さまざまななものに変身するのだ。

「がんばれ森川君2号」などで知られる森川幸人氏が,「顔もないのに生き物らしい可愛さを感じる。実際の”もの”がAIで動くとなると,親しみの度合いが増える」など,toioの可能性を語った動画も紹介された
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公式動画「toio LABO」のtoio博士としておなじみのアンドレ・アレクシー氏。4個のtoio コアキューブを使い,toioならではの技術を活用したデモを行った
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「東京おもちゃショー2019」のtoioブースはここならではのお楽しみ要素が満載!


 「東京おもちゃショー2019」のtoioブースでは,「トイオ・ドライブ」以外にも,toioの全タイトルが遊べる試遊台も用意されており,それぞれのタイトルを遊ぶと,特製のクリアファイルがプレゼントされる。
 また,ブースではさまざまなtoioグッズも配布されており,toioの公式SNS(Twitter,Facebook)をフォローし,画面をスタッフに見せると,toioのコアキューブそっくりの消しゴムがもらえるほか,「トイオ・ドライブ」をプレーした人には,日産セレナのペーパークラフトがもらえる。

発売中の「トイオ・コレクション」「工作生物 ゲズンロイド」「GoGo ロボットプログラミング 〜ロジーボのひみつ〜」の3タイトルとビジュアルプログラミングを体験できる。来場者は説明を受けながら,それぞれのタイトルを楽しんでいた
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ブースには巨大なtoioのオブジェクトや、これまでのtoioの試作機などが展示されていた
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「東京おもちゃショー2019」でもらえるグッズは,消しゴムやペーパークラフトのほか,各タイトルがデザインされたクリアファイルなどさまざま
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 そのほかにも一般公開日の6月15日と6月16日には,「toioとレゴで親子クラフトファイター選手権」が開催される。クラフトファイターは,「トイオ・コレクション」に収録されているコンテンツのひとつで,レゴや身の回りのものを使ってtoioを自由に工作し,2台のtoioでバトルを行う。その創造性と対戦の楽しさで過去の体験会などでもダントツの人気を誇っており,ユーザーからの高い支持を受けて,今回の開催に至ったという。どんなロボットを作れば勝てるのか,試行錯誤をしながら作っていく過程も楽しめる。

「toioとレゴで親子クラフトファイター選手権」の勝者に贈られる特製の優勝カップ。実は,これもレゴで作られている
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 東京おもちゃショー2019へ行く予定の人は,ぜひtoioブースに立ち寄ってみよう。小さなロボットが,タイトルによってあそびかたを変える楽しさを,ぜひ体験してみてほしい。

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「toio」公式サイト

東京おもちゃショー2019公式サイト

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