業界動向
JETRO,ドイツのゲーム業界の構造や利用端末,eスポーツを含むゲーム市場の展望などをまとめた調査レポートを公開中
2019年3月発行とされている同レポートは,ドイツを世界のコンピュータ・ビデオゲームにおける最重要市場の一つとして位置づけ,2018年度の同国のゲーム業界の構造や,市場参加者,利用端末,そしてeスポーツを含むゲーム市場の展望について調査を行ったものだ。レポートでは,市場調査会社であるNewzoo International B.V.によるデータとして,2018年,ドイツでは4430万人のゲームユーザーが47億ドル(現在の為替レートで5095億円)を支出し,世界第5位のゲーム市場となっているとされている。ちなみに第1位はゲームユーザー6億1950万人,売上高379億ドルの中国,日本は6760万人,192億ドルで第3位となっている。
レポートは上記のようなデータを始めとして,PCやコンシューマゲーム機,スマートフォンそれぞれに向けたゲームの状況や,今後の推移予測,などが記載されている。状況としては「オンラインサービスによる課金の伸びが著しい」「物理メディアの販売が減少傾向」「最もユーザー数の多いゲーム端末はスマホ」などと,その多くは時代の趨勢を反映したものだが,このレポートではそれらを具体的な数字と共に確認できる。
※以下,掲載データの一部(クリックで拡大)
また,4500万人に相当する約65%のドイツ人が「eスポーツについて聞いたことがある」などと回答したこと,世界のeスポーツ市場が13億ユーロ(約1578億円)まで拡大すると予想されるなかで,ドイツ市場については約10%の1億3000万ユーロ(約157億円)を占めるとされていることなど,コンサルティング・調査関連企業によるさまざまなデータが掲載されている。ドイツでどういったゲーム関連の展示会が開催されているかのリストや,ビデオゲームの開発から販売・流通までのプロセス,デベロッパとパブリッシャの連携プロセスなどもまとめられているので,その手の話題に興味がある人も,読んでみると面白いかもしれない。
JETRO公式サイトの「調査レポート ドイツのゲーム業界における市場調査と購買者調査(2019年3月)」ページ
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