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2020年1月に再演決定! “ナゾトキ”と“トキメキ”を体験できる新感覚公演「PRINCE of MONSTERS〜魔界塔からの脱出〜」レポート
2019年11月21日,22日の2日間,都内の新宿角座にて,タカラトミーアーツ原作の公演「PRINCE of MONSTERS〜魔界塔からの脱出〜」が開催された。本公演は魅力的な王子たちと魔道具“LINEアプリ”を使ってコミュニケーションを取りながら,「ナゾトキ」と「トキメキ」2つのコースを選んで楽しめる新感覚のステージ。本稿では21日に行われた関係者・マスコミ向けゲネプロ公演をレポートしていく。
公演概要
「PRINCE of MONSTERS〜魔界塔からの脱出〜」
■出演(敬称略)
霜月 紫(ドラーシュ・ロードブラッド役)
増本健一(ウォルフ・ライエ4世役)
池田明日香(フラーケン・ソウルシーカー役/21日)
住谷哲栄(フラーケン・ソウルシーカー役/22日)
松田浩毅(執事 バーティ役)
鳥越衿香(召使い役)
■スタッフ
原作:タカラトミーアーツ
キャラクターデザイン:志島とひろ
脚本・演出:篠目ゆき
謎制作:白岩ぱんだ
物語の舞台は,怪物たちに支配された「モンスターワールド」。この世界に迷いこんだ人間(筆者含む観客)は“召使い”として,吸血鬼一族の王子ドラーシュ,人狼族の王子ウォルフ,魔学者族の王子フラーケンに仕えることになる。
モンスターワールドのことは先輩召使い(観客を代表する存在)や,ドラーシュの使い魔で執事のバーティが丁寧に説明してくれるので,筆者たちもスムーズに“召使い”として適応できた。異世界で戸惑う原因になりそうな言語の壁も,魔道具(人間界でいうLINEアプリ)によって自動翻訳されるため,王子たちとのコミュニケーションもバッチリだ。
3人の王子はチームを組み,モンスターワールドの王を決める「魔界フェス」のライブに挑もうとしていた。王子たちは魔界フェスに勝利するため,特別な力が得られるという「魔界の塔」に入る。しかし,彼らは塔の結界に閉じこめられてしまう。
そこで召使いたちは魔道具を使い,人間界の知恵を王子たちにアドバイスし,全員で塔からの脱出を目指すことになる。
物語はステージ上で進んでいくが,途中で会場内を探索してリアル謎解きゲームをする「ナゾトキコース」と,ステージの王子たちとコミュニケーションを楽しむ「トキメキコース」に分かれる。どちらのコースに参加するかは,入場時に選択可能だ。
劇中,「ナゾトキコース」と「トキメキコース」に分かれる場面が数回あり,それぞれのコースを選択した組が,謎解きに成功するか,失敗するかで王子たちの行動も変わってくる。また,エンディングにも影響が出るようなので,慎重に進めたいところ。
筆者は「ナゾトキコース」で戦力外になるという自信があったので,迷わず「トキメキコース」を選んだ。ちなみに「ナゾトキコース」は初心者でも楽しめる難度らしいので,次はぜひそちらを試してみたいと思った。
「トキメキコース」でも謎解き要素はあるが,王子たちと一緒にダンスを踊ったり,LINEでコミュニケーションを取ったりと,彼らとの交流がメインとなる。先にLINEで王子たちを友だち登録し,公演中の決まったシーンで彼らにメッセージを送るといった流れだ。
王子たちの疑問に応えたり,塔の謎を解くヒントを送ったり,彼らと本当に一緒に探索をしている気持ちを体験でき,すごく新鮮だった。
また,通常の舞台では声にできない歓声を,LINEで王子たちに伝えられるのもおもしろい。例えば「かっこいい!」「大好き!」など。運がよければ王子たちが反応してくれることもあるので,ステキな部分や,活躍に対する称賛を送るのもいい。もちろんLINEを使用せず,じっくり鑑賞することも可能なので,シャイな人も安心してほしい。
「トキメキコース」の展開は,王子同士や召使いとの信頼を深めていく内容だったので,てっきり筆者は“イケメンの王子たちを眺めてトキメキを感じるコース”だと思っていた。しかし舞台の終盤に甘いセリフが聞けたり,とっておきのポーズを見られたりする場面もあり,LOVE的な“トキメキ”も楽しめる内容になっていたのだ。
さらに劇中と最後に,王子たちの魅力をたっぷり堪能できるライブパートも用意されている。
うちわや魔道具「ペンライト」を使って王子たちを応援できるシーンもあるので,一緒に「魔界フェス」を盛り上げている感覚になれるだろう。
なお公演後にエピローグカードが配布され,それぞれの王子たちとの後日談を楽しむことが可能だ。ボイスドラマには,ドラーシュ役に小野友樹さん,ウォルフ役に高橋英則さん,フラーケン役に木島隆一さん,執事バーティ役に吉村和紘さんというキャスト陣が起用されている。ちなみに公式サイトでは声優陣のボイスコメントや,公式オーディオドラマも公開中! ぜひ,そちらもチェックしてほしい。
筆者はドラーシュ様のカードをもらったのだが,とてもステキな内容で,また参加してほかの王子のエピローグも聞きたいという思いが強くなった。きっと同じ気持ちの参加者も多いのではないだろうか。
そんなみなさんに朗報! 本公演は,2020年1月18日と19日に再演が決定している。王子たちと魔界の塔に挑む,心躍る物語がもう一度体験できるのだ。
今回,タイミングが合わず参加できなかった人も,観客と一緒に物語を作っていく新感覚の舞台をぜひ楽しんでみてほしい。