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[TGS2022]ゲーマー向けマンションが浅草に誕生。防音室を備えた音楽家向け賃貸マンションをゲーマー向けにアレンジする
ブースを出していたのは,賃貸マンション物件を手がけるリブランマインドという会社だ。同社は,楽器演奏ができるほど遮音性が高い賃貸マンションを「ミュージション」(MUSIC+MANSION)として,20年以上前から展開している。プロの楽器レッスンにも24時間対応できるレベルの高い遮音構造を持ち,それでいて,二重サッシや換気用窓などを設けているので,スタジオのような窓のない空間ではなく,通風や採光も考慮した部屋になっているそうだ。
そんなミュージションだが,コロナ禍以降,ゲーマーからの問い合わせが急増したという。配信需要はもちろん,家で通話しながらゲームをする機会が増えた人も多かったようだ。ボイスチャットでつい大声を出して,家族やお隣さんに怒られるのは,ゲーマーあるあるだと思う。
そこで2021年に,YouTuberやプロゲーマーに向けた部屋を,「ミュージション品川中延」にてフロア限定でリリースしたところ,非常に好評だったという。通常のミュージションと異なる点は,高速インターネット回線を導入したうえで,可動式スポットライトや,グリーンバックを取り付けるためのピクチャーレールなども取り付けた,配信向けの部屋にしていることだ。
こうした実績を踏まえて,リブランマインドは,全戸防音で高速インターネット回線を導入したミュージション初のゲーミングマンションとなる「ミュージションプラス浅草」を,2022年11月に東京都台東区浅草でオープンする。間取りはいくつかあるので公式サイトを確認してほしいが,家賃は相場の1.2〜1.3倍程度になるとのことだ。
ミュージションの管理担当者は,音楽大学出身者が多く,長年続けてきた事業ということもあって,音楽には詳しい。しかし,ゲームに関しては別なので,今回の出展により,ゲーマーがどのような設備や環境を求めるか,生の声を集めているのだという。
ゲーマーのニーズということであれば,「防音と回線じゃないの?」と思うかもしれないが,間取りはどれぐらいか,コンセントはどの位置にいくつほしいかといった細かな条件まで含めて,できるだけ多くの意見が欲しいということだった。
少し脱線するが,筆者は,自分のゲーム環境に合わせた部屋を選ぶべく,ゲーマーの引っ越しを得意とする「おたくのやどかり」を利用して物件を探したことがあり,今も4年ほど住んでいる。
物件を探した当時,防音と回線は当然重視するとして,「自宅でボードゲームを遊びたいので広いスペースが欲しい,しかし寝室は別にしたい」などと条件を増やしていった結果,満足できる間取りがほとんどなくて苦労したものだ。4Gamer編集部は都内にあるので,ほぼ東京全域と,埼玉や神奈川,千葉の東京寄りのあたりも含めてけっこうな範囲で探したのだが,限られた物件しか見つけられなかった。
今の物件には非常に満足しているので,おたくのやどかりには感謝しているが,次に引っ越そうと思ったら,候補を見つけるのは相当難しそうだ。
そうした経験もあるので,防音と回線が担保された物件が増えるというのは喜ばしい。防音室という特殊な設備を備える以上,賃料は高くなるはずだが,気兼ねなく思う存分ゲームをしたいというニーズにしっかりと応えてくれそうだ。
ミュージション公式Webサイト
4Gamerの東京ゲームショウ2022特設ページ
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