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有野課長が因縁の7タイトルに挑む!「ゲームセンターCX 有野の挑戦 in さいたまスーパーアリーナ 20周年大感謝祭」レポート
「ゲームセンターCX」公式サイト
有野課長が,因縁の7タイトルに挑む
「ゲームセンターCX」は2003年からCSフジテレビONEなどで放映されている番組で,お笑いコンビ,よゐこの有野晋哉さんが「有野課長」となり,懐かしいゲームに挑戦していくという内容だ。特にゲームが得意というわけではない有野課長が,ADたちの助けを借りつつ,難関に立ち向かっていく様が共感を呼び,映画化までされた番組である。
今回の「ゲームセンターCX 有野の挑戦 in さいたまスーパーアリーナ 20周年大感謝祭」は,放映20周年を記念したもので,「パンチアウト!!」(FC),「ロックマン2 Dr.ワイリーの謎」(FC),「東京バス案内 今日からキミも運転手」(PS2),「魂斗羅スピリッツ」(SFC),「キャプテン翼」(FC),「スーパーマリオブラザーズ3」(FC)に加え,シークレットタイトルの「ドラゴンズレア」(FC)という,因縁のある7本が登場し,1万5000人の観客がリベンジの様子を見守った。
イベントが始まると,有野課長が電飾が輝くトロッコに乗り,ボールを投げつつ客席の周囲を回るという派手な演出で登場。しかし,投げるペースを誤り,途中でボールが在庫切れになる微笑ましい一幕も。1万5000人の大観衆を前にした有野課長が「7戦全勝してやるぜ!」と意気込みつつ,「緊張は全然してないけど,ゲームの上手い下手は別」と語る姿は「ゲームセンターCX」らしいものだった。
挑戦は下記の順番で行われた。なお,挑戦の結果については,FODでの配信を控えているということで秘密だ。気になる人はぜひ配信を視聴してみてほしい。
「スターフォース」(ファミコン)
初代ADの東島真一郎氏が,過去に「ラリオス」の合体前撃破に失敗していたため,今回のオープニングアクトとして再挑戦することに。果たしてリベンジは果たせるのだろうか。「パンチアウト!!」(ファミコン)
3度に渡って挑むも,いずれも強敵「ソーダ・ポピンスキー」に敗れ去ってしまった本作。最後の挑戦でなんとか対処法をものにしており,今回のリベンジに期待がかかる。有野課長がポピンスキーにパンチを入れる度,1万5000人の観客から歓声が上がり,まるで格闘技イベントを観戦しているかのようだ「ロックマン2 Dr.ワイリーの謎」(ファミコン)
以前の挑戦でクリアはしているものの,クイックマンステージの即死レーザー地帯は2代目AD笹野大司氏が有野課長の代わりに突破していた。今回はこの即死レーザー地帯の突破がお題となり,有野課長は棚上げにしていた“宿題”を大観衆の前で片付けることに。今回はSwitch版を用いており,セーブデータですぐに再挑戦できるものの,生イベントである関係上,挑戦時間は限られている。「東京バス案内 今日からキミも運転手」(PS2)
リアルな都営バス運転を体験できるという本作では,かつての挑戦で鬼門となった青梅コースのヘアピンカーブに再挑戦。前回協力してもらった東京都交通局の直井晋一氏から贈られた制帽を被り,1万5000人の観客を乗せて有野課長は出発する。交通ルールを守りつつ,狭い山道を大きなバスで走る緊張感がさいたまスーパーアリーナを包み込んだ。「ドラゴンズレア」(ファミコン)
当日まで伏せられていたサプライズタイトルがこの「ドラゴンズレア」だ。高難度ゲームで知られる本作だが,タイトルが明かされた瞬間有野課長は「嫌だ!」と絶叫していた。前回の挑戦では,難関を突破したとみなす措置が執られたが,今回はラスボスに実力でリベンジすることに。20周年にちなんで残機が20個用意され,「日本で一番ドラゴンズレアが上手い男」こと19代目ADの猪谷素直氏が戻しプレイ(ミスした後,ラスボスまでたどり着くためのプレイ)を担当するという強力な布陣だ。
プレイ中は,上下段の攻撃を使い分けるラスボスと戦う有野課長に,1万5000人の観客から「しゃがめ!」と指示が飛んでいた。なお,タイトルが明かされる際のVTRには,意外な人がゲスト出演しているので,配信を見る人はお楽しみに。
「魂斗羅スピリッツ」(スーパーファミコン)
以前の挑戦で,ラスボス「天王鬼ギャバ」を見事撃破した有野課長だったが,後は脱出するだけというタイミングで,なぜかぶら下がっていたヘリから手を離して落下死してしまった。ありえないミスに,たびたび「やっつけたんですけどね!」と負け惜しみをいう姿が印象的だった。今回は手を離さずに脱出できるのか。そして,第2形態で攻撃パターンを決めるルーレットの目押しを担当するのは,当時と同じディレクターの楠田健太氏。楠田氏が楽な攻撃パターンを引ければ,クリアも近づくが……。
「キャプテン翼」(ファミコン)
有野課長の前に立ちふさがるのは,日向小次郎がタイガーショットで攻め,若島津健が三角跳びで鉄壁の守りを固める東邦学園だ。かつてレベルを上げて倒したこの強敵に対し,初期レベルで勝つのが今回のミッションである。とにかく小次郎にボールが渡るとヤバいのだが,有野課長の采配はこの危機を乗り越えられるのだろうか。「スーパーマリオブラザーズ3」(ファミコン)
地獄の合宿として知られるハトヤホテルでの挑戦で思い出深いタイトルだ。有野課長は夜を徹して本作をプレイし,東島氏と笹野氏にサポートされつつも,体力の限界で泣く泣く断念となってしまった。今回は「課長補佐」に就任した神谷浩史さんが,課長にビデオメッセージでアドバイスを送る。「ジャンプを万能だと思っている」「後半に行くほど敵の処理が甘くなる」といった的確なダメ出しを受け,有野課長は当時苦戦した高難度ステージ,通称高速飛行船に挑む。「30代で無理やったんやから,50代はもっと無理やないの?」と有野課長の悲鳴がさいたまスーパーアリーナに響いた。
以上7タイトルを4時間近くかけて戦い続けた有野課長だが,「12時間くらいやりたかったです」「次回は全国ツアーがやりたいぜ!」と意気軒昂な様子で,オープニングと同様にトロッコに乗って会場を去っていった。スクリーンには「5年後,また会えるのを楽しみにしています」とのテロップも出ており,今後の活動も楽しみだ。
最後に,終演後に実施された,有野課長とプロデューサー兼「天の声」の菅 剛史氏への合同記者会見の様子をお伝えする。
――今日はおつかれさまでした。まずはイベントの感想をお願いします。
有野課長:
非常に楽しかったです。コロナ禍でイベントをやるかどうか二転三転していたようでしたが,「やるぞ!」となってからは早かったですね。会場の皆さんからの「課長」コールは非常に気持ち良かったです。
――会場には1万5000人が集まったそうですが,これだけのお客さんからの圧や声援はどうでしたか。
有野課長:
幕張よりも近い,武道館に近い感じがありました。お客さんたちの顔も全員見えてるし,もっと明るくしたかったですね。
――「魂斗羅スピリッツ」で目押しを担当した楠田氏など,舞台に上がった歴代スタッフたちの中には緊張されている方もいる様子でした。有野課長はどう見守っていましたか。
有野課長:
目押しをミスする度にニヤニヤが止まらなかったです。「これこれ!緊張しろ!」って思いながら見守ってましたね(笑)。
――7本のゲームはかつてサポートADの助けを得て挑戦したものですが,再挑戦した感想をお願いします。
有野課長:
レジェンドADたちが出ると盛り上がりますよね。東島が出るとリラックスするし,こうした安心感は変わらないものですね。でも,今は「有野課長,ちゃんとクリアして!」って言われるんです。年齢とともに反射神経は衰えてるのに,番組的には厳しくなってる(笑)。
菅 剛史氏(以下,管氏):
20年前からやってる番組なので,ルールも少し変わってます(笑)。
――全国ツアーをやりたいというお話がありましたが,どんなことをやってみたいですか。
有野課長:
5都市だけでなく,東北や北海道なども回りつつ,最終的には「ドラゴンズレア」をクリアしたいなあ。「新潟では無理でしたが,秋田ではどうでしょう!」みたいな。あと都バスも(笑)。
――さいたまスーパーアリーナでの公演は成功しましたので,次は東京ドームでしょうか。
有野課長:
ここが精一杯ですね。次はもう少し小さくしたいくらいです(笑)。これより大きいのは課長1人じゃ無理なので,サロメちゃんやらたくさん人を呼ばないと(笑)。
――イベントの最後には「5年後,また会えるのを楽しみにしています」とのテロップがありましたが,具体的なプランなどありますか?
有野課長:
「5年後な!」って言ってるだけで,何も考えてないですね(笑)。
管氏:
5年後だとアクション系は無理かもしれないので,都バス系になるかも。
有野課長:
ゆっくりしたパズル系がいいかも。「スイカゲーム」とか(笑)。
――5年後を楽しみにしています。ありがとうございました。
今回のイベントは「ゲームセンターCX 有野の挑戦 in さいたまスーパーアリーナ 20周年大感謝祭 ノーカット版」として,2023年11月4日〜11月26日の期間中にFODのTVOD(都度課金型動画配信)にて配信される。会員でなくても視聴できるので,気になる人はぜひチェックしてほしい。
「ゲームセンターCX」公式サイト
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