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Blizzard Entertainmentのベテランアートディレクター,サムワイズ・ディディエ氏が退社を発表
ディディエ氏は,Blizzard EntertainmentがSilicon&Synapseという名称だった1991年,21歳で入社して以来,「The Lost Vikings」(1993年)を初め,ほぼすべてプロジェクトに携わった経歴を持つ人物だ。ゲームディレクターの思い描くファンタジーの方向を決め,コンセプトアートを作成することを主な仕事にしてきたが,「World of Warcraft」のパンダ種族「パンダレン」が,ディディエ氏の思いつきから生まれたのは有名な話だ。What lies beyond the storm? pic.twitter.com/iQh9B2DLBZ
— Sam Are I (@SamwiseDidier) November 10, 2023
また,従業員で構成されたメタルバンド「Elite Tauren Chieftain」のボーカリストとしても活動しており,アルバムをリリースしたり,イベントでサイン会を開いたりと,ファンの間では人気の高いクリエイターの1人だった。
Blizzard EntertainmentのCEOであるマイク・イバラ(Mike Ybarra)氏はディディエ氏の発表に合わせ,自身のX(旧Twitter)でコメントを寄せており,その内容からは円満退職であることが窺える。
大ベテランとはいえ,まだ53歳のディディエ氏が同社を去った理由については,本人がYouTubeにアップした映像で詳しく述べている。
それによると,比較的若くして亡くなった父親のことを考えると,残りの人生で他人のファンタジーを描いていくより,自分の子供たちが自慢できるような自分自身の空想世界を生み出したいと思うようになったとのこと。Blizzard Entertainmentには今後も関わっていく予定であることも示唆しており,何らかの形でコラボは続けられていくようだ。ディディエ氏のこれからの活動に期待したい。
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