― 連載 ―

 先週は,なんだかどんよりと絶望の淵に立たされたところで終わっちゃった感のある当連載ですが。

 その後,ムダにあきらめの悪い筆者は,何度かメロウが対象となったモンスタークエストに果敢に……というか無謀にも挑戦してみた。

あっはっはー。ダメだ,こりゃー。



 いや,笑い事じゃないのだが,こうまで自分のキャラが無力だということを思い知らされると,なんだか逆に愉快な気分にもなってくる。
 なんにせよ,このままでは身が持たない。というか,つくづく思ったのだが,このレベルのモンスタークエストになると,遠距離攻撃が強い魔法型のキャラじゃないとクリアするのって至難のワザじゃないのかしら? 実際,魔法型以外にこのモンスタークエストに挑戦してるキャラって,ほとんど見かけないもんなぁ。

 哀しいかな筆者の育てているキャラは,体力ぐらいしか取り柄がない魅力型のラクーンである。となると,今度は別のクエストでキャラを育てることを考えなければ。どうせモンスタークエストなんて,クリアしても大したモンもらえないに違いない! そうだ,あのブドウは酸っぱいに違いないんだ!

 イソップ童話風に無理やりモンスタークエストに見切りをつけ,同じゴーストブルーフィールドのモンスターギルド内で,別のクエストを受けることにした。モンスターギルド内にいる,飼育係から依頼されるものだ。


 なんか飼育係の人のエラそうな口調が若干,気にはなるが。

 このクエストは,海賊ガメというモンスターを倒すと得られるアイテム"海賊のバンダナ" "白タオル" "海賊ガメカード"を,三つずつ持ってくればいい。時間制限もないし,アイテムを出すモンスターが1種類ということで,あちこちに行かなくても済むし,クエストの内容自体はシンプルなものだ。うーん,これならいけるんじゃないかな。

通称"亀クエスト"で必要となる三つのアイテム。これだったら簡単に集められるんじゃないかなぁと,最初は思ったのだが……


 確か,ほかのクエストで"エプロン"というアイテムが必要となったときに行った"マリンデザートダンジョン2-地下洞窟"に,海賊ガメがいたような気がする。ちょっとここからは遠いけど,行ってみることにしますか。


 で,行ったら海賊ガメがいたので戦ってみた。


 うわ,このモンスター,かなり硬い! 筆者のキャラの攻撃力だと,通常攻撃は効かず,クリティカルヒットかスキルによってしかダメージを与えられないのだ。


 相手が1匹なら,まだどうにかなるが,複数で来られるとしんどいことが発覚した。しかも海賊のバンダナと白タオルはそこそこ入手できるが,海賊ガメカードがなかなか出ない。

 いいかげんにモニターの前で涙目になりながら諦念の笑いを漏らすのもヤになってきたので,海賊ガメカードが個人ショップに出ていないかと覗いてみるが……。


 軒並み1万ゲルダ超える価格ですか,そーですか。



 これらはまだ安いほうで,2万ゲルダで売っている個人ショップなどもあるようだ。無理すれば買えないことはない金額だが,ここで大枚はたくなら,その分をポーション代に回して,海賊ガメと戦ったほうが良いような気がしてきた。戦った分の経験値も入るし。

 というわけで,今まではHPを200回復してくれる"ヒールポーション(中)"を使用していたのだが,この機会にHPを500回復する"ヒールポーション(大)"にチェンジ。泣きそうになりながら,どうにかこのクエストを初クリアする。


 なんと,このクエストを達成すると経験値が9万8000expももらえるのだった。分かりやすくいうと,レベル32のキャラで40%以上もの経験値である。

 かなり苦労するうえポーション代もかなりかかるが,これだけ経験値がもらえるんなら,停滞気味だったキャラクターのレベル上げもグンと進むのではなかろうか。繰り返し受けることができるクエストだし,なんとなく希望は見えてきた……ような気がするんだけど。


合成アイテムを作ってみよう

 そんなわけで,せっせと亀退治に精を出す昨今であったのだが,そんな折りになんとも間抜けな事実が発覚する。

 わざわざマリンデザートのダンジョンにまで足を運ばなくても,海賊ガメが出現するダンジョンって,ゴーストブルーフィールドのモンスターギルドのすぐそばにあるじゃんか……。

 どうも筆者は視野狭窄気味といおうか,周囲をきちんと確かめないで物事を行ってしまうクセがある。あまりよろしくはないよなぁ。
 ちょっとばかりの反省をしつつ,亀クエストは少しお休みして,見聞を広げるために行ったことのない土地を訪れてみることにしてみた。


 メガロポリス広場という場所に来てみた。今までは,やたらと人口密度の高いゴーストブルーフィールドにいたので,こちらは広いワリにはスゴく閑散としてるなぁといった印象。それもそのはず,この町の周辺に出没するモンスターはレベルが100を超えているものが多いらしく,まだ狩りの対象とできる人が少ないみたいなのだ。

 それでも個人ショップでアイテムを売っている人がいるので,覗いてみる。


 応急ヒールポーション"が売られていた。合成アイテムである。
 このポーション,ヒールポーション(大)と比較すると回復できるHPは100ほど少ないが,重量が6しかないのは魅力的。ヒールポーション(大)の半分の重さしかないということは,こちらのポーションに切り替えれば,戦いの場に今までの倍の数を持っていけるということになる。
 ちなみにその個人ショップでは,応急ヒールポーションの価格設定は100ゲルダ。これも,店でヒールポーション(大)を買うより安い金額だ。

 たくさん売られていたので100個ほど購入し,試しに使いながら戦ってみたところ,かなり使い勝手が良い感じ。今まで合成アイテムなんて気にしたことなかったからなぁ,本当,視野が狭いと損をする。

 ここで説明。合成アイテムというのは文字通り,いくつかのアイテムを合成して新たなアイテムを作り出す機能だ。ポーションなどの消耗品に限らず,材料さえ揃っていれば装備品なども作れる。
 合成はプレイヤーは直接行えず,町にいるNPCの"合成士"に合成してもらうのである。合成士には初級合成士と中級合成士がいるらしく,名前から判断するに上級合成士もいるのかもしれないが,筆者は今のところ見たことがない。

 個人ショップで買うのもいいけど,どうせなら自分で使うポーションぐらいは自分で合成できるようになりたいところだ。
 応急ヒールポーションを1個作るのに必要なアイテムは"回復の水" "薬の空き瓶" "蒸留水"が各1個。回復の水と薬の空き瓶は前にドリルで穴を掘ったときにいくつかゲットしていたが,蒸留水は筆者はまだ見たこともない。



 蒸留水がどこにあるんだかさっぱり分からないので,探し回ってみたところ,"スワンプタウン"というところにある"カルバイガルショッピングモール"で売っているのを発見した。えーっと,蒸留水自体はそんなに高くないのだけど,このショッピングモールに辿り着くまでにワープ代とかで結構コストがかかりますね。


 まあ,せっかく来たのだから買わずに帰る手はない。大量に買って倉庫に押し込め,マリンデザート-パラダイスに戻って初級合成士のもとへ。


 初級合成士は色黒でロックっぽい兄ちゃんであった。うーん,この人に任せて大丈夫なんだろうか。

 四の五のいってても始まらないので,ものは試しにと合成をお願いしてみる。どうやら合成士に頼んでも,100%合成が成功するわけではないらしい。あまり失敗ばかりされても困るのだが……。


 結構,失敗の確率も多いなぁ。失敗すると"合成廃棄物"ができあがるのだが,これは取っておいたら,あとでなんかの役に立ったりするんだろうか?

 結局,半数以上が失敗となったが,そこそこの数の応急ヒールポーションができあがった。うーん,個人ショップで買ったほうが手っ取り早いかなぁ。

 ともかく,新たなポーションを得て再び亀クエストに挑む。ポーション代がかかるワリには得られる金額は少ないので,相変わらずの大幅赤字だが,どうにかこうにかレベルは上がってきた。レベル40になれば,また新しい武器や防具も装備できることだし,先行きは明るい……かな?

 我ながら浮き沈みが激しいなぁと思いつつ,次週へ続く。

レベル37になってからモンスタークエストにトライしてみたところ,対象モンスターがメロウから"セイメイド"に変わっていた 2月3日のアップデートで,コロナなど一部のアクティブモンスターが非アクティブに変わったようだ。これで少しは楽になるかな?


■■キーオ林(ライター)■■
もはや国民食なので,「カレー好き」は特徴にもならないが,キーオ氏は大のカレー好きで,都内の有名カレー店を巡り歩いている。ランチにカレーバイキングを実施している近所の某有名店には何度も挑戦しているが,カレーの食べ放題ほど恐ろしいものはなく,何度か胃を破裂させかけた。十二社通りでうずくまる人を見つけたら,「もうやめなさい」と声をかけてあげよう。
タイトル トリックスター0 -ラブ-
開発元 Ntreev Soft 発売元 ジークレスト
発売日 2005/03/01 価格 基本プレイ料金無料(アイテム課金)
 
動作環境 OS:Windows 98/Me/2000/XP(+DirectX 9.0b以降),CPU:Pentium II/400MHz以上[Pentium III/700MHz以上推奨],メインメモリ:128MB以上[256MB以上推奨],グラフィックスメモリ:16MB以上[32MB以上推奨]

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