Milestone Studiosは,"Superbikeシリーズ"などの開発を通じて,バイクやクルマに関する物理処理のノウハウを蓄積してきたデベロッパだ。今回はその技術力をベースに,"アルファロメオのワンメイクレース"という変わった味付けのタイトルをリリースしてきた。
本作の特徴は,レースシミュレータにも関わらず,クルマのセッティングやカスタマイズを廃して,代わりにドライバーを成長させるRPG要素を取り入れている点である。
ドライバーには経験値パラメータがあり,コースレコードの更新やライバルのオーバーテイクで経験値を得て,レベルを上げられる。レベルを上げれば,ドライバーの反射神経や精神的な耐久度(?)を強化できるシステムなのだ。
例えばギアシフト時間を短縮するためのスキル"Acceleration"などはいわゆる"技術"なので違和感はないが,Heartスキルがドライバーのメンタル(体力)という扱いだったりして,ちょっと面白い。ライバルにテールトゥノーズで迫られると,スピーカーからドッドッと鼓動の音が流れだし,ヘルスが徐々に減少していく。ドライバーとクルマ両方のダメージをマネジメントする必要があるのだ。
また本作には,"Tiger effect"というレースゲームらしからぬ(?)機能もある。これは,「Prince of Persia - The Sands of Time」の"Rewind"と同じく,"時間を巻き戻す"機能。使うと画面がセピア色に変わってビデオの逆再生にようになり,事故やミスを帳消しにしてくれる。このTiger effectの使用時間も,ドライバースキル"Vision"で伸ばす仕組みだ。
本作のグラフィックスは,テラテラと光るボディや一枚絵の遠景と,2005年初頭のタイトルとしてこれといった特徴はなく,"並の上"というところ。ただリプレイムービーは,カメラが追従しているクルマ以外のピントを意図的にボカシたりと,ちょっと凝った作りになっている。
デモ版に収録されているのは,Alfa 147,Alfa 156,GIULIA TZ2の3車種と,Dynasty Mode,Instant Actionの2モード。
一見さみしい内容だが,Dynasty Modeは選択後にTourやTime Assaultといった小モードに分岐しており,経験値やアイテムの獲得を目指すモードやタイムアタックなど,数種類のレースを楽しめる。
そもそも遊べるモードは"すべてアルファロメオのワンメイクレース"なので,"走るアルファ"や"壊れるアルファ"を見たいエンスーには無条件でお勧めだ。
■キー操作
■動作環境
(c) 2005 Milestone Srl. All rights reserved. |
<<免責事項>> ■本記事の内容および攻略,インストール,操作方法などについての質問は,一切お受けしておりません ■体験版ファイルを使用したことによる損害やトラブルに関しては,一切責任を負いません。取り扱いは,自己の責任の範囲内で行ってください ■当サイトに掲載したゲーム画面および文章の,無許諾での転載は固くお断りいたします |