前のページで「動作する」としたタイトルのなかには,ユーザー側で何らかの対処を行う必要があるものが多い。以下,汎用的に使えるコツをまとめてみた。
今回試したゲームタイトルでは,多くで「管理者として実行」を選ぶことでインストールできたり,オートアップデートを実行できたりするようになった。もしゲームのアイコンをダブルクリックして正しくゲームが起動しない,あるいはエラーで先に進めない場合には試してみよう。
方法は簡単,アイコンを右クリックして「管理者として実行」を選ぶだけだ。インストール時ならこの方法でもいいが,ゲームをする場合,毎回右クリックするのはスマートでない。そこで,ゲームのショットアイコンを右クリックしてプロパティを開き,「詳細設定」から「管理者として実行」にチェックを入れて[OK]ボタンを押すと,次回からはダブルクリックだけで起動できるようになる。
ただし,「管理者として実行」するのは,
一般ユーザーの権限では起動できないようなプログラムの実行を許すことと同義だ。リスクが高い決定であることは,くれぐれもお忘れなく。
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デスクトップのショートカットを右クリックし「管理者として実行」を選ぶと起動するゲームは多い |
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ショートカットのプロパティを開き,詳細プロパティにて「管理者として実行」にチェックを入れておくと,次回からダブルクリック一発で起動できるようになる |
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上の画面で設定を変更し,[OK]ボタンを押すと左のようなメッセージが出る。ここは「続行」を選ぼう |
なお「管理者として実行」以外にも,「互換モード」で「Window XP SP2」を選ぶという手もあるが,今回試した限り,(動作しなかったタイトルで)この手法が有効に機能することはなかった。これはぜひ付記しておきたいと思う。
インストール時やゲーム起動時には,かなり高い確率でセキュリティの確認メッセージ(=ダイアログ)が表示されるが,基本的にすべて[OK]や[許可する]などといったボタンを選ぶ必要がある。メッセージのパターンは大きくわけて2種類。一つはユーザー権限に関するもので,もう一つはインターネット通信あるいはActiveXに関するものだ。このメッセージやダイアログを無効にする方法は今のところないため,ゲームが起動するまでクリックし続けよう。
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エムゲームのタイトルなど,ブラウザ上からログインし起動するタイプでは,画面のようにActiveXのアドオンをインストールする旨が表示される(左)。ここは指示に従ってインストールしよう(右) |
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ゲームを起動すると,このようなメッセージが表示されることもある。基本的に表示される警告や確認のダイアログに対しては[許可する][はい][続行]などを選ぶと,回避できることが多い |
今回は,81本ものゲームをインストールしたわけだが,20本に1本くらいの割合で,回避できないレベルの大きなエラーに遭遇することがあった。テスト環境で,最も大規模なエラーが発生したのは「R.O.H.A.N」で,Windows Vistaの再インストールする以外に問題を解決する方法はなかったほどだ。
ほかにも,インストールされているゲームの組み合わせによってはインストールや起動,OSの動作そのものに問題が生じる可能性がある。環境が安定するまではWindows Vistaの再インストールを十分に覚悟しておく必要があるだろう。
さて,最後に前ページのリスト中,「○※※」「×※」となっていて,注意が必要なものについて,詳細をまとめてみた。興味のある人はぜひチェックしてほしい。
●アラド戦記
フルスクリーンではマウスカーソルが正しく動作しなかった。ウインドウモードなら問題なし。
●アルティメット学園「乱」
キャラ作成画面にてボタンに文字が表示されず,[はい][いいえ]ボタンが表示されなかった。
●Angel Love Online
アップデートを完全に終了するには,クライアントをいったん終了させ,再起動させる必要があった。
●Cardinal Saga
プログラムメニューからは起動しないが,デスクトップアイコンからは起動できた。公式では「スリープモードおよびスクリーンセーバーから復帰時に不具合が発生する可能性があります」と表記されていたが,それ以上の不具合についてはとくに言及されていない。
●グラナド・エスパダ
たまにキャラクター選択画面へ入れることがあったものの,その場合も数秒で強制終了となった。
●シールオンライン RELOAD〜それぞれの旅立ち〜
ダウンロードしたセットアップファイルを「管理者として実行」すればインストール可能。クライアントの起動も「管理者として実行」を選べばOKだ。しかし,ゲームはログイン後しばらくすると応答がなくなり,強制終了した。
●新・天上碑
インストール後,「C:\Program Files\gameon」の中にある「1003b.exe」を「管理者として実行」すると,正常に自動アップデートを行えた。ただ,この方法はやや面倒なので,デスクトップにショートカットを作り,オプションで「管理者として実行」にチェックを入れるのがよさそうだ。またゲーム中,動作が重くなっていく症状が出ることがあった。症状が出るまでの時間は不定だ。さらにゲーム終了後,Windows Vistaの動作に異常をきたし,キーボード入力などを受け付なくなる場合もあった。
●ストーンエイジ
マウスの動きが非常に遅くなり,ゲーム性がかなり損なわれた。
●ソーサリアンオンライン
フルスクリーンでは,日本語チャット時に文字変換候補を出すとアプリケーションのフォーカスを失ってプレイ続行不能になり,タスクマネージャから強制終了させるしかなくなった。ウインドウモードなら問題なし。
●ダークエデン
「アバターモジュール」のエラー画面で,[はい]を選べば起動できた。
●ダンジョンズ&ドラゴンズオンライン:ストームリーチ
テスト環境において,問題はとくに見あたらなかったが,公式Webサイトには問題が生じる可能性と,その回避方法が掲載されている。インストールに問題が発生した場合は,公式サイトに書かれている方法を試すといいだろう。
●テイルズウィーバー
インストール〜プレイまで問題ないが,ゲームの終了後,バックグランドでエラーが発生し,OSが固まったような状況になる場合があった。このときは,タスクマネージャを出して,エラーの出ているプログラムを強制終了する必要あり。
●天道オンライン
2007年1月31日付けで,「ゲーム内から塩両替所のページを表示させたときなどに,画面が正常に表示されない」問題が告知が行われている。
●童話王国
アップデータにおいて,本来表示されるはずの「ニュース」が通信エラーのため表示されない不具合があった。
●PHANTASY STAR ONLINE Blue Burst
公式Webサイトにおいて,ウインドウモードで起動するよう推奨されている。
●ホーリービースト
インストール完了後,Webサイトから「ゲームスタート」を選択すると起動しなかった。初回起動時は,インストールしたフォルダ内にある「UpdateclientJP」を「管理者として実行」し,アップデート終了後に,再びWebサイトから「ゲームスタート」を押すと,無事ゲームが起動した。
画面がWebサイトのまま,実際のゲームに切り替わらない場合がときどき生じたが,このときはタスクバーにある「HB」をクリックすればゲーム画面に切り替えられた。
●メイプルストーリー
起動時に,互換性の問題に関するエラーが表示されるが,「プログラムを実行する」を選べば起動できた。
●女神幻想ダイナスティア
起動時に,デスクトップアイコンから「管理者として実行」すれば起動できた。ただしアップデート中に「正常終了」という画面がいちいち表示され,かなり時間がかかった点には注意が必要だ。
●ラストカオス
「Program Files」以外のフォルダにインストールすれば起動できた。初回起動時,アップデート画面に「お知らせ」などが表示されなかったものの,アップデート処理自体は問題なく動作。ちなみに,2回めの起動からはお知らせの告知なども表示された。
●ラピスオンライン
インストール時,デスクトップおよびスタートメニューに登録されなかったが,公式Webサイトから「スタート」すれば正常に起動した。
●RAPPELZ
インストールフォルダをProgram Files以外に指定すると,自動アップデートが正常に起動した。
●リネージュ
デスクトップのアイコンから「管理者として実行」を選んで起動したところ,正常に自動アップデートが行われるようになったが,時折エラーが発生する。この場合は,何度かトライするとアップデートできるはずだ。
ただし,キャラクター作成時にキャラクター名を入力しても文字が表示されない不具合があり,キャラクター名は手探りで名前を入力する必要があった。なお,一度入力できれば,後からキャラクター一覧で確認できるようだ。
●R.O.H.A.N
インストール→自動アップデート後にPCを再起動すれば起動できた。うまく動かない場合はグラフィックスドライバの更新で解決する場合があるものの,最悪の場合,OSの再インストールが必要な状態に陥る場合もあった。
仮にログインできても,日本語チャット時に変換候補を表示させると異常終了してしまったため,ゲームになるかどうかは微妙だ。