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ソニーがXperiaの新型スマホ「Xperia 1 VI」を発表。アスペクト比19.5:9の新ディスプレイでイメチェン
Xperia 1 VIとXperia 10 VIは,どちらも通信事業者が取り扱うキャリアモデルに加えて,オープンマーケット(SIMロックフリー)モデルも登場する。オープンマーケットモデルの場合,Xperia 1 VIが6月21日,Xperia 10 VIが7月上旬以降の発売を予定する。税込のメーカー想定売価は,以下のとおり。
●Xperia 1 VI
- メインメモリ容量12GB,内蔵ストレージ容量256GB,19万円前後
- メインメモリ容量12GB,内蔵ストレージ容量512GB,20万5000円前後
- メインメモリ容量16GB,内蔵ストレージ容量512GB,21万9000円前後(※本モデルのみ8月23日の発売を予定)
●Xperia 10 VI
- メインメモリ容量6GB,内蔵ストレージ容量128GB,7万円前後
今回発表となった製品のうち,前世代製品と比べて,大きく変わったのがXperia 1 VIだ。本稿の冒頭でも紹介したように,2019年に登場した初代「Xperia 1」から,アスペクト比21:9の有機ELディスプレイをXperiaのシンボルとして採用していた。
それがXperia 1 VIでは,サイズこそ同じ6.5インチであるものの,アスペクト比が19.5:9の有機ELディスプレイに変更されたのだ。また,解像度も従来の1644×3840ドットから,Full HD+(詳細な解像度は未公開)と下がっている。
ソニーによると,この変更はターゲットとするユーザーのニーズに応えるものだそうだ。21:9というアスペクト比は,映画のアスペクト比に近く,スマートフォンで本格的な動画の視聴体験を実現できたものの,対応する動画配信サイトがあまりなかった。
また,最近ではYouTubeショートやTikTokなど,縦長の動画も増えている。こうした動画を見る消費者だけでなく,撮影するクリエイターにとっても,馴染み深いアスペクト比に近づけたほうがいいという判断があったようだ。
ディスプレイの変更には,インフレと円安による部材の調達コスト上昇も影響しているそうだ。Xperia 1 VIでは,スマートフォンで主流となっている解像度のディスプレイパネルに変更したことで本体価格を抑えたと,ソニーは明らかにしている。
なお,パネルの解像度を下げることで,従来製品よりもバッテリー消費が抑えられ,バッテリー駆動時間が向上するといったメリットもあったという。
そんなXperia 1 VIのディスプレイでは,新たな取り組みとして,AIを用いた独自の画質調整技術により,ソニー製テレビ「BRAVIA」の画質をスマートフォンで再現する高画質化エンジン「Powered by BRAVIA」を採用した。また,日差しの強い屋外といった明るい場所を検知すると,画面内の暗い部分のみ輝度を上げて表示を見やすくする「サンライトビジョン」という機能を備えるのもポイントだ。
搭載SoC(System-on-a-chip)は,Qualcomm製のハイエンド市場向け「Snapdragon 8 Gen 3」を採用。Xperia 1シリーズとして,初めて冷却機構にベイパーチャンバーを搭載して,SoCの性能を引き出す。
Xperiaのもう1つの見どころであるアウトカメラ機能は,前世代製品の「Xperia 1 V」と同じ標準と広角,ペリスコープ式の望遠という3眼構成だ。標準カメラに組み合わせる撮像センサーに「Exmor T for mobile」を採用するのも変わらない。
レンズ構成は変わらないが,Xperia 1 VIの標準カメラは,画像の中央部をクロップすることで,デジタルズームを使わずに2倍の望遠カメラとしても利用できる機能が加わった。さらに,望遠カメラの焦点距離が,Xperia 1 Vの85〜125mm相当(35mm換算,以下同じ)から,85〜170mm相当に広がったのも見どころと言えよう。
また,Xperia 1 VIでは,これまで写真撮影用の「Photo Pro」と,動画撮影用の「Video Pro」,「Cinema Pro」と用途別に分けて提供していたカメラアプリを,1つに統合した。これにより,従来のアプリと比べて,簡単な操作で写真や動画を撮影できるようになったという。
ゲーマー向け機能の「Game Enhancer」も最新バージョンへと切り替わった。ゲーム画面を描画した結果をもとにして,スマートフォン側がCPUやGPUの動作を最適化して,高いフレームレートを維持する「FPS Optimizer」や,ディスプレイパネルのタッチ感度を調整する機能が新たに加わっている。
周辺機器では,専用カバーを用意する。キックスタンド機能を備えており,縦置きと横置きの両方に対応するのが特徴だ。
メーカー | ソニー |
---|---|
OS | Android(バージョン未公開) |
ディスプレイパネル | 約6.5インチ有機EL, |
プロセッサ | Qualcomm製「Snapdragon 8 Gen 3」 ・CPUコア:Kryo(最大3.3Hz) ・GPUコア:Adreno |
メインメモリ容量 | 12GB,16GB |
ストレージ | 256GB,512GB+microSDXC(最大1.5TB) |
アウトカメラ | 3眼式 ・標準:約4800万画素 ・広角:約1200万画素 ・望遠:約1200万画素 |
インカメラ | 約1200万画素,F2.0 |
対応5Gバンド | n1/n3/n5/n28/n41/n77/n78/n79 |
対応LTEバンド | 1/3/4/5/7/8/12/13/17/18//19/21/26 |
無線LAN対応 | Wi-Fi 6E ※2024年秋以降にWi-Fi 7に対応予定 |
Bluetooth対応 | 5.4 |
バッテリー容量 | 5000mAh |
USBポート | USB Type-C |
本体サイズ | 約74(幅)×162(奥行き)×8.2(厚さ)mm |
本体重量 | 約192g |
本体カラー | ブラック、プラチナシルバー、カーキグリーン,スカーレット |
ミドルクラス市場モデルのXperia 10 VIは,Xperia 1 VIとは対象的に,前世代製品の「Xperia 10 V」と同じ約6.1インチサイズで,アスペクト比21:9(詳細な解像度は未公開)の有機ELディスプレイを採用する。
搭載SoCをQualcommの「Snapdragon 695」から,「Snapdragon 6 Gen 1」に変更しており,性能が向上している。
アウトカメラ機能は,標準と広角の2眼式で,Xperia 10 Vの3眼式カメラと比べるとレンズが1つ減った。ただし,Xperia 1 VIの標準カメラと同様に,撮影した画像中央をクロップすることで,2倍の望遠カメラとしても使えるようになった。ソニーは,従来製品と同じの3つの焦点距離を使い分けて写真を撮影できると説明している。
メーカー | ソニー |
---|---|
OS | Android(バージョン未公開) |
ディスプレイパネル | 約6.1インチ有機EL, |
プロセッサ | Qualcomm製「Snapdragon 6 Gen 1」 ・CPUコア:Kryo(最大2.2GHz) ・GPUコア:Adreno |
メインメモリ容量 | 6GB |
ストレージ | 128GB+microSDXC(最大1.5TB) |
アウトカメラ | 2眼式 ・標準:約4800万画素 ・広角:約800万画素,F2.2,焦点距離16mm |
インカメラ | 約800万画素,F2.0 |
対応5Gバンド | n3/n28/n41/n77/n78/n79 |
対応LTEバンド | 1/3/4/5/8/12/17/18//19/21/28 |
無線LAN対応 | Wi-Fi 5(IEEE 802.11ac) |
Bluetooth対応 | 5.2 |
バッテリー容量 | 5000mAh |
USBポート | USB Type-C |
本体サイズ | 約68(幅)×155(奥行き)×8.3(厚さ)mm |
本体重量 | 約164g |
本体カラー | ブラック,ホワイト、ブルー |
ソニーのXperia 1 VI製品情報ページ
ソニーのXperia 10 VI製品情報ページ
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