[韓国ゲーム事情#573]MMORPG風レースゲーム「Raycity」が好評
Kimの韓国最新PCゲーム事情#573
MMORPG風レースゲーム「Raycity」が好評(2006/7/18)
Text by Kim Dong Wook特派員
ゲームポータル「Pmang」を運営している韓国Neowizは,J2M SOFTが開発中のMMOレースゲーム,「Raycity」の第一次クローズドβテストを,7月20日から7月26日まで行うと発表した。
Raycityは,RPG要素が加味された「MMOレースゲーム」として開発されており,一つのワールドに数千人のプレイヤーが接続し,クエストや成長要素を楽しめる作品となっている。 ゲームの舞台はソウルで,総距離100kmに達する市内の主要道路だけでなく,5000以上の建物/看板が再現されている点がユニークだ。
同作では,多様なクエスト/ミッションをクリアしつつ,チューニングアイテムを入手していき,自分だけの車を作り上げることが可能となっており,まさにMMORPGのような感覚でレースゲームが楽しめるという。
ゲームの舞台である仮想のソウル市内には,それぞれ個性付けされたミッションNPCがいたるところに配置されている。例えば,ある女子高生NPCは「高速走行が好き」だが「衝突/接触を嫌がる」という個性を備えており,彼女のミッションでは,そういった要素を考慮して走る必要があるのだ。 なお今後,「カウンターミッション」として,「犯人の追跡」「逃走」「アイテム入手競争」など,多彩な対人戦要素も追加される予定だという。
また同作では,レースゲームとしては珍しい「スキル制」の成長要素が盛り込まれている。第一次クローズドβテストでは,「ジャンプ」「左右移動」「ブースター」「急発進」「急停止」などのスキルが実装される予定で,その後もアップデートを通じて,適時増やしていくそうだ。
韓国ではかなり前評判が高いRaycityだが,その理由の一つは,開発スタッフ達の経歴にある。J2M SOFTの社長Bang Kyung Min氏を含め,開発スタッフのほぼ全員が,NEXONで「闇の伝説」「Tactical Commanders」「Crazy Arcade BnB」「Kart Raider」などに関わった過去を持っているのだ。Kart Raiderでレースゲームを開発した経験は,Raycityの開発にも大きな影響を及ぼしているに違いない。
なおこれは余談になるが,「風の王国」「リネージュ」の父と呼ばれるJake Song氏が開発し,Neowizがサービスしているオンラインレースゲーム「XL1」(関連記事は「こちら」)は,今年4月にオープンβテストがスタートして以降,プレイヤー達の関心が離れ気味である。業界関係者からは,「オンラインゲームとしての正統派レースゲームは,ほかのプレイヤーと競争する以外の魅力に乏しい。カーマニアである自身の趣味生活をゲーム化したJake Song氏は,XL1によって輝かしい経歴に汚点を残してしまったのかもしれない」との声も挙がっている。
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