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ROプレイヤーの生の質問に運営スタッフが回答。イベント「ラグナロクオンライン ガチンコQ&A」レポート
「ラグナロクオンライン」公式サイト
参加者とのQ&Aにフォーカスしたイベントに
今回は,これまで秋葉原PCゲームフェスタで開かれてきたROのイベントと異なり,アップデート情報の公開などは行われず,参加者との質疑応答に特化した内容だった。
具体的には,「ROOM-A」「ROOM-B」という2つの部屋で質問を募集する第1部と,運営スタッフがそれぞれの質問に回答していく第2部に分かれていた。
(写真左から)ガンホー・オンライン・エンターテイメント 太田剛氏,新津幹朗氏,山本兼寛氏,廣瀬高志氏 |
(写真左から)ガンホー・オンライン・エンターテイメント 飯野 平氏,中村聡伸氏 |
イベントの冒頭,ガンホー・オンライン・エンターテイメントでオンライン本部長を務める飯野 平氏は,「昨年から『BOSSの部屋』と題し,プレイヤーの皆さんに話をする機会を設けてきました。今回は,プレイヤーが本当に聞きたいと思っていることにしっかり答えるため,このような形をとることにしました」と述べた。
それでは以下より,プレイヤーから寄せられた質問と,それらに対する回答をお伝えしていこう。2時間かけて非常に多くの質問と回答が交わされたため,本記事でも脚色は極力排し,シンプルな質疑応答形式でお届けしたい。
なおイベントは,第1部で集められた質問を部屋ごとにカテゴライズし,それぞれの部屋からカテゴリーを5つずつピックアップして質問に答えていくという方式で進められた。
■ルームA「職業間バランスについて」
●「レベル差による格差を認識しているとのことだが、具体的にどのように調整を行うつもりであるか」
オンライン本部パブリッシング部第1企画課の山本兼寛氏は,「状態異常のレベル差の緩和や,モンスターの配置変更による低レベル帯の引き上げ」といった施策を進めているほか,今後のアップデートで新モンスターが実装されるとき,例えばレベル120や130のキャラクターがより容易にレベルアップできるようにするなどの方法で差を埋めていきたいと述べた。ただし,時間はまだしばらくかかりそうとのこと。
続けて飯野氏は,スキルの調整が残っていると前置きしつつ,GvGに関してはある程度,リニューアル前のバランスに戻ってきているとの認識を明らかにした。
また,レベルを上げづらいという問題に対しては,モンスターの配置変更などにより,レベル100以上のキャラの育成が容易になるよう調整していくと述べた。
そして山本氏は,レベル135までキャラを育て上げるのはかなりハードルの高いことであると認めつつ,安易にレベルを上げやすくすることで新たな問題が発生する可能性があるため,慎重に調整する必要があると説明した。
●「レベルキャップは今のままなのか? 3次職と既存職・拡張職(〜上位2次職)にてPTが組みづらい(狩りのバランス)」
これは,3次職とそのほかの職業のキャラでは公平なパーティを組みづらいため,レベルキャップを解放してほしいとの要望だ。これに対して山本氏は,現在,レベル99までしか上がらない職業のレベルキャップが開放される予定は,今のところないと答えた。
拡張職には上位職を用意する予定で,それらの実装に合わせてレベル150に到達できるようにするので,それまで待ってほしいとのことだ。
続いて,オンライン本部パブリッシング部第1企画課主任の中村聡伸氏は,2010年のカンファレンスにおいて,忍者の上位職などのイラストを公開していると述べ,それらの職業の仕様やスキルの企画を,開発元である韓国Gravityに提出している段階であることを明らかにした。
●「拡張職と3次職の能力差がケタはずれにある。主にGvGでのバランスがよくない」
山本氏は,拡張職が特殊1次職であることを指摘し,その能力やスキルが3次職に及ばないことは仕方がないと考えているという。ただし,拡張職が3次職に対して歯が立たないことは少し問題で,3次職に対抗するための装備などを検討する必要があると考えているそうだ。
また,「GvGにおいて,数万ものHPを持つキャラがいる一方,HPが数千しかない拡張職で戦わなければならないのは不公平」との意見について,中村氏は,拡張職のキャラで不便を感じているプレイヤーがいることを把握していると述べた。
さらに,拡張職の上位職を実装するスケジュールを発表できていないため,そういったプレイヤーがいつまで待てばいいか分からないという状況になっていることも,理解しているという。
ちなみに,この回答の中で,来場者に対してアンケートが行われた。
・拡張職の強さを3次職とほぼ同じにした状態で,GvGをプレイしたい
・拡張職の強さを3次職の60〜80%(拡張職でもなんとか3次職と渡り合える程度)にした状態で,GvGをプレイしたい
・拡張職の強さは現状のままでよい
これらのいずれかを選んでもらうというものだったが,2つめと3つめを選んだ人がだいたい同じくらいの数だった。飯野氏は,このアンケート結果を参考にしながら,今後どのように対応するかGravityと検討したいと述べた。
●「現在強力になっている各スキルの修整(弱体化)について」
ロードナイトのスキル「スパイラルピアース」が下方修正されるという噂が流れているという。この噂はどうやら,韓国のテストサーバーの情報に基づくものらしいが,山本氏によれば,韓国でテストされているスパイラルピアースは,問題がなければそのまま日本に導入されるとのこと。
山本氏は,スパイラルピアースが強力だから下方修正するわけではなく,韓国の企画チームによる当初の意図どおりに調整し直すことになったと説明した。現在韓国でテストされているスパイラルピアースを日本側で検証した結果,3次職アップデート前のスパイラルピアースとほぼ同じ威力が出ているという。
また,プレイヤーのあいだで出ている「スパイラルピアースが下方修正されるのであれば,ほかの強いスキルも修正すべきでは」との意見について,山本氏は,現在韓国のテストサーバーで3次職スキルの大幅な調整が行われていることを明らかにした。
●「3次職のステータス加重値(Job補正)について」
山本氏は,ガンホーとしては,3次職のステータス加重値(Job補正)を修正したいと考えていることを明らかにした。
ステータス加重値が職業によって異なっている理由をGravityに問い合わせたところ,職業ごとに計算した結果との回答があったが,同社としては,職業によってこの値が違うのはおかしいと考えているそうだ。
ステータス加重値に違いがあることが判明してからかなりの時間が経過しているが,山本氏は,なぜそれだけステータスを上げることにしたのか,その理由を職業ごとに説明してもらおうと思っているところだと述べた。
また飯野氏は,ステータス加重値は,ROをこれからどう運営していくかという根幹的な問題に関わってくると指摘。ガンホーとしては,ステータス加重値に違いがあることがなぜ問題なのか,Gravityに説明しているところなので,もう少し時間をもらいたいと述べた。
■ルームB「職業について」
●「拳聖の温もりの修正予定について」
●「拳聖の手動奇跡について」
中村氏は,回答を行う前に温もりについてアンケートを行なった。その結果,イベント参加者の大半が温もりを使って狩りをしており,比較的多くのプレイヤーが修正を望んでいないことが判明した。
オンライン本部ゲームサービス部プロデュース課課長の廣瀬高志氏は,この結果について,トーキーボックスを温もりの起動に使うというのは,企画の意図から外れていると思うと述べた。
ただし廣瀬氏は,この方法がなくなった場合の代替プランを用意せずに安易に修正するのではなく,もう少し検討が必要ではないかとの考え方も示した。
●「スーパーノービスの限界突破のスキルの選定」
これは,スーパーノービスの限界突破のスキルについて,以前日本で発表されたものと,韓国のテストサーバーに実装されているものが異なっているという指摘だ。
山本氏は,日本で実装されるときは韓国と同じものが追加されると説明した。中村氏によれば,当時,企画段階の内容をそのまま紹介したものの,その後,現在韓国のテストサーバーに実装されている内容に変更されたのだそうだ。
韓国のテストサーバーに実装されているスキルで強くなっているのは「ユピテルサンダー」くらいであり,これらのスキルで限界突破のレベル150を目指すのは厳しいとの意見もある。
しかし山本氏は,現時点ではこのほかのスキルを追加する予定は今のところないと述べた。
●「アドラムスの見直し」
次に,アドラムスを最大レベルまで取得するのはかなり困難なうえ,最大レベルでもさほど使い物にならないという意見や,アドラムスの威力が高くなる装備の追加,またはスキルツリー自体の見直しは行われないのかという質問が寄せられた。
山本氏は,現在韓国において,3次職スキルのバランス調整が行われており,その一環としてアドラムスの効果が修正される可能性があると回答した。
また,Gravityの企画チームが3次職スキルを強化する装備/アイテムの追加を検討していることが明らかにされた。
スキルツリーについては,変更を加えることでさまざまな問題が発生することが分かっているとのことで,難しいようだ。
●「DEX系武器(銃・弓)についてのコンセプトが知りたい(剣などとの違い)」
まず,過剰精錬ボーナスがなくなってしまったとの質問に対して,山本氏は,仕様を把握し切れておらず,本当に過剰精錬ボーナスがないのか,ない場合,それが企画どおりなのか現在調査中と回答した。
次に,DEX装備のASPD計算式がほかと違う理由について,おそらく,遠距離攻撃と近距離攻撃の違いや,威力,敵からの距離などを考慮したうえのもので,企画意図どおりだと思われるとした。
3つめの,フルアドレナリンラッシュは効果がない一方,ノーブルハットのアドレナリンラッシュが効くのはなぜかという質問に対し,山本氏は,スキル,およびアイテムに付いている効果の違いであると回答。アイテムごとの調整で,アドレナリンラッシュに限られた話ではないという。
廣瀬氏は,説明文の内容に不足があり,プレイヤーがそれを読んで疑問を持つのは当然かも知れず,これから改善していきたいと述べた。
オートスペルや,オートシャドウスペルに関する質問には,公式サイトであらためて回答するとのことだ。
■ルームA「アイテムについて」
●「レベル1武器に関して。武器ATKの値を上げてそれ以上の武器との差異を減少させることはできないか」
山本氏は,レベル1武器とレベル4武器のATKの差が大きいという指摘に対し,現実的でないとはいえ,レベル1武器でも該当ステータスを上げることで,レベル4武器よりも高い攻撃力を得られるようにはなっていると説明した。
また,そもそもレベル1武器は基本的にATKが低い半面,低レベルキャラでも装備できる,カードが多く挿せるといった特徴があり,これらを変えるのは非常に難しいと考えていると述べた。
●「収集品について、NPC売り以外の使い道は追加されないのか。作成装備、製造スキル、交換NPCなど」
これは,収集品を露天で販売するといった楽しみを味わいたいというリクエストだが,山本氏は,これまで行ってきたイベントのように,収集品と交換することで新たなアイテムが得られるなどの仕組みを用意していきたいと回答した。そのような要素を追加する計画はあるものの,時期については答えられないとのことだ。
●「スキンオブシャドウのドロップ率はまだしぼっているのか」
山本氏によれば,アイテムのドロップ率は,プレイ人数に基づいて計算された数値がGravityから示されているものの,基本的には各国のパブリッシャが設定しているという。
ガンホーでは,スキンオブシャドウをもう少し普及させることを狙い,ドロップ率を上昇させたとのことだ。
●「ラグくじの販売口数。特にA賞の当選率を知りたい」
飯野氏は,くじなどの販売数や当選数の発表は控えていると述べた。ガンホーでは,これらの数値を発表しないスタンスをとっているという。
●「アイテムの価値の差について。ドロップアイテムよりも、くじアイテムのほうが便利なため、既存アイテムの価値が著しく落ちている。こういった格差の改善予定はあるか」
飯野氏は,古くから遊んでいるプレイヤーと,新規プレイヤーのあいだにある資産格差を埋める施策の一つとしてくじを販売しているため,このような問題が起きてしまうのはある程度仕方がないと認識しているという。
この意見を寄せたプレイヤーはまた,ドロップ率を下げることでレアリティを上げ,価値を上げることはできないかとの提案も行っている。飯野氏はこの提案に対し,一つ一つのアイテムのドロップ率を調整するのは難しいとしつつ,アイテムの価値はある程度保持したいと考えており,運営チームで検討していきたいと述べた。
●「効果の弱いカードを集めて別のカードを作るなどのシステム実装予定はあるか」
山本氏は,そのようなシステムを実装する予定はないものの,効果の弱いカードを組み合わせることでセット効果を得られるような要素を検討していると述べた。
●「旧装備を新装備に変えるなどのシステム実装予定はあるか」
山本氏によると,今のところそういった企画は出されていないが,収集品と,既存の装備品を組み合わせて新たな装備品を作るといった要素は十分あり得るのではないかとのことだ。
●「ギロチンの効果は仕様かバグか」
山本氏は,ギロチンの効果はバグで,いずれ修正されるとの見通しを示した。
●「ライドワード帽と太陽剣の組み合わせは修整されるのか」
ガンホーではバグと認識しているとのこと。山本氏は,まずはGravityに確認する必要があるものの,修正が決まればすぐに作業に入ることになると述べた。
●「シークレット効果のあるパッケージアイテムに関して。シークレット効果をゲーム内のアイテム詳細に追加できないか」
山本氏は,詳細な説明を入れると長くなってしまうため,そのまま入るかどうか分からないと回答した。
●「パッケージアイテムの効果で、現在バグのあるスキルに関係する効果があることについてどう考えているか」
具体的には,「シャープシューティング」を斜めに放つと効果が発生しないセルがあるバグが存在するにもかかわらず,スキルが強化される装備品(リトルフェザーハット[1])をパッケージアイテムに入れるのはどういうことか,という質問だ。
山本氏は,おそらくバグであると認識し,どこに不具合があるか確認している段階だと説明。日本だけで発生しているバグの場合,修正に時間がかかる場合があり,「ご迷惑をおかけしている」と述べていた。
●「店売り10Zenyのアイテムの価格見直しはないのか」
店売りで10Zenyになってしまうアイテムの価格見直しについて,山本氏は,現在ゲーム内に実装されているアイテムの価格変更は予定していないと回答した。今後アイテムを実装するときは,そういった点にも注視していくと述べていた。
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