FFXI，今年最後のスペシャルタスクチームレポート：2008年合計で8万8870アカウントの停止，308億ギルの凍結

　スクウェア・エニックスは，「ファイナルファンタジーXI」の公式サイトで，今年最後となるスペシャルタスクチームレポートを発表した。
　2008年全体でのアカウント停止は合計8万8870アカウント，ギルの凍結は308億ギルとなる。昨年と比べると2万アカウント以上多くのアカウントを停止しているものの，ギルの凍結自体は半分以下の規模となっている。

　これは，STTの不正アクセス者対策がかなり効果的に行われるようになったため，同一のキャラクターで多くのギルを得ることが難しくなり，多数のキャラクターで少しずつのギルを稼ぐようにRMT業者が方向転換しているためと考えられている。いずれにしても，RMT業者の効率はかなり落ちているので，これまでの不正対策が確実に効果をあげていることを示している。
　今後の予定としては，ツールの強化を挙げている。サイトではしばらく前から導入されていたと見られる「芋づるくん」と「ギルを抱えて永眠くん」の紹介が行われている。芋づるくんは，ギルの流れをたちどころに解明するツールで，ギルの生産者から購入者までの流れを素早くつかむことができるようになった。ギルを抱えて永眠くんは，倉庫用と思われるキャラにしかけておくもので，一定量以上のギルが入ると自動的にアカウントを削除するというもの。
　ギルの生産が小規模になってきたこととあわせ，生産から消費までの時間が短縮化しているので，こういったツールを活用することでRMT業者を抜け目なく監視している。
　また，自動Jail機能も実装され，これまで不正発見の翌日に行われていた処分が即時で行えるようになったため，より効果的な不正対策が可能になっているという。そのほか，不正アクセス対策として，ワンタイムパスワードの導入が準備中とのこと。

　さて，12月度の不正対応については，約1万2860アカウントの停止と18億ギルの凍結を行っている。先月から連続して1万アカウントを超える大規模な年末大掃除が行われた模様だ。違反者の内訳は以下のとおり。

・不正な方法でキャラクターを移動させていた
11月第3週 約130件
11月第4週 約360件
12月第1週 約700件
12月第2週 約480件
12月第3週 約450件
12月第4週 約190件

・特定のエリアやノートリアスモンスターが出現する地点で，不正な方法により実際には不可能なタイミングでアビリティなどを使用していた
12月22日(月) 約30件

・不正な方法で自動的に特定の行動を繰り返していた
11月第3週 約380件
11月第4週 約1,770件
12月第1週 約870件
12月第2週 約660件
12月第3週 約60件
12月第4週 約60件

・ギルやアイテムの現金による売買に関与していた
11月第3週 約180件
11月第4週 約240件
12月第1週 約500件
12月第2週 約840件
12月第3週 約630件
12月第4週 約90件

・集団によるエリアの占拠やモンスターの占有行為を行っていた
11月第3週 約10件
11月第4週 約80件
12月第1週 約110件
12月第2週 約140件
12月第3週 約180件
12月第4週 約60件

・RMTのための合成・競売所の利用
11月第3週 約100件
11月第4週 約20件
12月第1週 約30件
12月第2週 約30件
12月第3週 約50件
12月第4週 約10件

・不正アクセスに関与していた
11月第3週 約220件
11月第4週 約120件
12月第1週 約100件
12月第2週 約360件
12月第3週 約140件

・不正使用の目的でフリートライアルアカウントを取得した
11月第3週 約160件
11月第4週 約900件
12月第1週 約540件
12月第2週 約650件
12月第3週 約500件
12月第4週 約160件

　なんとなく，あと18アカウント頑張ってほしかった気もしないではないが，2008年は8万8870アカウントと，非常に大きな成果を挙げた1年だった。STTには本当に1年間お疲れ様と言ってあげたい。なお，来年から「スペシャルタスクチーム」は海外と統一名称の「スペシャルタスクフォース」という名前に変更されることとなった。今後とも，不正対策を推し進めることを期待したい。