プレイに不可欠な要素をしっかり習得できる。「Master of Epic」新チュートリアルマップ「隠れ里 ネヤ」先行レポート

　ロッソインデックスのMMORPG「Master of Epic〜The ResonanceAge Universe〜」（以下，MoE）に，新チュートリアルマップ「隠れ里 ネヤ」が本日（7月27日）実装される。新しいチュートリアルは，従来のものから内容を一新し，MoEの特徴をより分かりやすく伝えるものとなる。
　今回4Gamerでは，実装に先がけて新チュートリアルの内容を確認してきたので紹介しよう。

「Master of Epic〜The ResonanceAge Universe〜」公式サイト

不評だった部分，離脱率の高かった部分に重点を置いてチュートリアルを改善。より実践的なマップに

　そもそも，従来のMoEのチュートリアルは，プレイヤーからの評判があまり芳しくなかったという。その理由としては，拘束時間が長く，強制的に進行することや，限られた内容しか体験できない一方で，プレイに必須となる重要なポイントの説明が抜け落ちていることなどが挙げられる。
　そのほか，例えば水泳の説明で，いきなり泳ぎを体験させられるため，操作に不慣れな初心者が何だか分からないまま力尽き，そのままゲームを止めてしまうケースが数多く見られたそうだ。

　新チュートリアルの導入にあたっては，プレイヤーから寄せられた意見や，運営チームが収集したデータから判明した離脱率の高い部分を見直し，個々のプレイヤーが自分のペースで進められるように改善したという。

いずれも従来のチュートリアルマップ。（画像左）決められた順序で進行するため，拘束時間が長い点が不評だった　（画像中央）生産スキルの説明は「料理」のみ。どの生産スキルも基本的な使用手順は同様だが，料理スキルに興味のない人は“やらされてる感”を覚える結果となっていた　（画像右）データを分析した結果，初心者の離脱率が最も高かったのが「水泳」の説明パート。確かに，操作方法も呼吸ゲージの意味も分かりにくい印象だ

　新チュートリアルでは，まずマウスによる視点の移動や，キーボードのW/A/S/Dキーによるキャラクター移動の基本操作を学んだのち，隠れ里 ネヤに場所を移すことになる。
　ここでは，クエストの受注から目標の達成，報酬の受け取りといったゲームの進め方を学んだり，ほぼすべてのスキルの使い方を，体験しながら習得できるようになっている。

チュートリアルは，移動などの基本動作を習得するところからスタート。UIの初期設定も変更され，最初から遊びやすくなっている	「隠れ里 ネヤ」のマップ。順序は決まっていないので，どの項目からでも習得できる
ただし，最初はNPCに呼び止められ，隠れ里 ネヤ全体の説明を受けることになる	キャラクターの成長システムにスキル制が採用されていることを説明。これは，チュートリアルを終えるために目をとおす必要のある項目の一つだ
スキル一覧。新チュートリアルでは，ほとんどのスキルの使い方を，実際に体験しながら習得できる	「木工」スキルを体験しているところ。手順自体は「料理」とほぼ変わらないが，自ら選択した項目だけに，モチベーションを保ちつつ習得できそうだ

　個々のプレイヤーが自分にとって必要と思う項目だけ説明を受けてもいいし，もちろん，すべての説明に目をとおすことも可能だ。順序すら決められていないので，各自，気の向くままに進めていける。アイテムの装備やトレードといった，複数の項目に共通する要素については，最初に選んだ項目の中で一度説明が行われ，次からは「説明済み」という注釈が付く形となっている。

　また，呼吸の概念を理解する必要のある水泳や，体力を失う高所からの落下が伴うチュートリアルでは，NPCがサポートしてくれるので，初心者が誤って力尽きてしまうことはなくなった。

アイテムの装備やトレードといった，複数の項目に共通する基本的な要素については，それらのどの項目を選んでも学べるようになっている	水泳についても細かく説明されるので，自分が正しく操作できているか判断しやすい
水泳や落下の体験中に体力が減少した場合は，力尽きることがないよう，NPCがサポートしてくれる	チュートリアル「死体の回収」では，隠れ里 ネヤのどこかにある自分の死体を霊体となって探す

サポートNPCの女性達

　戦闘に関しては，武器の使い方に加え，盾や魔法の使用方法を学べるようになっている。MoEでは，戦闘時に盾や魔法を使いこなすことが大切だが，これまではどこにもその説明がなく，自分で情報を収集するしかなかったのだ。
　また，“練習台”となる敵は単なる雑魚ではなく，少し大型のモンスターなので，チュートリアルではあるが，達成感もしっかりと味わえるだろう。

戦闘のチュートリアルでは，「刀剣」「こんぼう」「槍」「弓」のいずれかを選び，使い方を習得できる	戦闘に続き，ドロップアイテムの取得方法や，クエストの受託方法，目標達成後の報酬の受け取り方などを学んでいく
戦闘で必須となる，盾の使い方も習得できる。これまで，ゲーム内で説明されていなかったのが不思議ではある	魔法の使い方もきちんと説明される。説明がなくとも何となく使えていたという人もいるだろうが，やはり初心者には嬉しいところだ

　なお，一部のチュートリアルを進めるにあたってインスタンスゾーンへと飛ばされる場合もあるが，隠れ里 ネヤは基本的に通常の街エリアと同様，ほかのプレイヤーとの共有空間となっている。
　これは今回のリニューアルにおいて重要なポイントの一つで，チュートリアルの内容で理解できなかったことについて，ほかのプレイヤーに質問することができるのだ。

　「初心者ばかりのチュートリアルマップでは，誰かに尋ねても解決しないのでは？」と思う人もいるかもしれないが，ベテランプレイヤーに隠れ里 ネヤを訪れてもらうための仕掛けも用意されている。それが，「ケール・タングン」というダンジョンだ。

　実をいうとケール・タングンは，初心者とベテランプレイヤーの交流の場としてすでに用意されているのだが，必ずしも狙いどおりの効果は得られていないという。
　そこで今回，従来の全4ルートのうち，ギミックが多く，難度が高めの3ルートをベテラン向けに改変。最も低難度で回転率の高かったルートを，これまでどおり，初心者とベテランが力を合わせて取り組むものとした。

　このケール・タングンに進入するには隠れ里 ネヤを経由する必要があるので，初心者とベテランプレイヤーの出会いと交流が期待できるというわけだ。
　既存のプレイヤーは，分からないことがあって困っている初心者を見かけたら，ぜひ相談に乗ってあげてほしい。そして，コミュニケーションを通じて親交が深まったら，彼らを誘ってケール・タングンの攻略に挑んでみよう。それはきっと，MoEの楽しさを初心者に伝えるきっかけになるはずだ。

ダンジョン「ケール・タングン」。4ルートのうち，初心者が進入できるのは一つのみとなった	初心者用には，ギミックがほとんどなく，これまで最も回転率の高かったルートが採用されている
最後のエリアでは，ベテランプレイヤーがモンスターを引きつけているうちに，初心者が目標を破壊するといった役割分担が必要となる	最終目標の「ター レン ゼー」を破壊できるのは，隠れ里 ネヤから一度も出ておらず，かつター レン ゼーを破壊したことのないキャラクターのみ。初心者とベテランの連携が重要だ

　以上が，新チュートリアルの概要だ。
　このアップデートにより，従来のチュートリアルは使えなくなるため，アップデート実装時までにチュートリアルエリア内でログアウトしたままのプレイヤーは，次のログイン時に自動的に隠れ里 ネヤからスタートすることになる。
　また，チュートリアルエリア内で力尽き，霊体状態でログアウトしたままになっている場合，肉体とともに初期地点である海岸に転送される。ログイン後，死体を回収することで隠れ里 ネヤへと送られる仕組みだ。

　この記事を読んで本作に関心を持ったという人はもちろん，かつてプレイに挫折したという人も，新たなチュートリアルを通じて，MoEの魅力にぜひとも触れてみてほしい。

「ケール・タングン」のベテランプレイヤー向けルートに登場する新ボスモンスター

「Master of Epic〜The ResonanceAge Universe〜」公式サイト