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ゲームのキモである「カードシステム」「APシステム」の紹介も。サービスインに向けて動き出した「イースオンライン」の先行プレイレポート
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印刷2009/03/25 18:01

プレイレポート

ゲームのキモである「カードシステム」「APシステム」の紹介も。サービスインに向けて動き出した「イースオンライン」の先行プレイレポート

 日本ファルコムと韓国CJ Internetが共同開発している,MMORPG「イースオンライン The Call of Solum」(以下,イースオンライン)。韓国ではすでに,正式サービスが2007年11月にスタートしており,いよいよ日本でも,サービスインに向けて本格的な動きを見せ始めている。
 まず,日本でのサービスが2009年春に開始されることが3月13日に発表され,日本版のティザーサイトが同日オープン(関連記事)。
 そして先ほどお伝えしたように,オープンサービス開始に先がけ,参加人数を限定した「プレオープンサービス」を4月中旬から実施することが本日(3月25日)発表されたのである。

画像集#001のサムネイル/ゲームのキモである「カードシステム」「APシステム」の紹介も。サービスインに向けて動き出した「イースオンライン」の先行プレイレポート


 さてイースといえば,1987年の第1作発売以来,連綿と続く人気シリーズ。その世界観やテーマが,MMORPGというジャンルの作品でどのように表現されているか,気になっているというファンも多いだろう。
 今回4Gamerでは,イースオンラインを先行プレイする機会を得た。本作のキャラメイキングや戦闘システム,パーティ専用ダンジョンなどに触れてきたので,インプレッションを交えつつ紹介しよう。

「Ys Online 〜The Call of Solum〜」ティザーサイト


「Ys Online 〜The Call of Solum〜」関連記事



新たなイースの世界で活躍する三つの種族


画像集#024のサムネイル/ゲームのキモである「カードシステム」「APシステム」の紹介も。サービスインに向けて動き出した「イースオンライン」の先行プレイレポート
 以前掲載したインタビュー記事でも説明されているように,イースオンラインの舞台は,イースファンにはおなじみの「アドル・クリスティン」の活躍した時代から約100年後の世界。プレイヤーは,若き冒険者として「ロムン帝国」の地に降り立つことになる。
 プレイヤーキャラクターとして選べる種族は,「エレシア人」「アフロカ人」「キーモ人」のいずれか。職業は種族ごとに複数用意されており,種族を選んだあと,ファイター系かメイジ系のいずれかの育成方針を選択することで,選べる職業が絞り込まれる方式だ。それぞれの職業は,より特化した能力を備える複数の上位職に分岐していく。

 キャラの外見は,髪型,髪の色,顔,服装をそれぞれ数種類のタイプから選び,組み合わせることで変更できる。
 ステータス値は固定されており,カスタマイズは行えない。また,レベルアップ時にボーナスポイントが与えられるといった概念はなく,種族ごとに決められたステータス値が自動的に上昇していくので,外見や特性で個性を発揮するには,装備品や,後述するカードの使いこなしがポイントになりそうだ。

●エレシア人
各能力のバランスが最も良く,初心者から上級者まで,幅広い層のプレイヤーに適した種族。「ナイト」「ウィザード」といったオーソドックスな職業が用意されている。スタート地点は港町「ルティーノ」
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●アフロカ人
赤い要塞「マジユック」周辺で栄えている種族で,浅黒い肌を持つ。育成方針をファイター系にした場合は,屈強な体格を生かしてタンクにもアタッカーにもなれる「バーバリアン」,メイジ系にした場合は,呪詛(じゅそ)を得意とする「ネクロマンサー」といった職業が選択可能
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●キーモ人
イースオンラインの萌え担当(?)。小柄な体格と,子犬のような丸い耳を持つ種族で,風の街「ウォールデン」を中心に繁栄している。キーモ人には,アーチャー系や,補助魔法/召喚魔法を用いる魔術師系の職業が用意されており,後衛に適しているといえそうだ
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インタフェースは一般的なMMORPGとほぼ同様。MMORPGのプレイ経験があれば,おおよその操作方法はすぐに分かるはず
画像集#011のサムネイル/ゲームのキモである「カードシステム」「APシステム」の紹介も。サービスインに向けて動き出した「イースオンライン」の先行プレイレポート
 キャラを作成すると,簡単なチュートリアルがスタートし,移動やアイテム装備,スキル/アーツ(後述)/ショートカットの設定といった基本操作が説明される。とはいえ,内容はやや駆け足気味といった印象で,とくに本作のキモともいえる「カードシステム」「APシステム」(後述)については,初心者向けのクエストなどを用意してていねいに解説してほしいところだ。

 本作は,移動先をクリックすることでキャラを動かす方式を採用しており,W/A/S/Dキーでの操作には対応していない。モンスターやNPCのターゲットもマウスを使って行う,オーソドックスなインタフェースである。
 今回の先行プレイで確認した限り,アイテムインベントリを開くと,ファイター系ならば長剣,短剣,槍など複数の武器が入っており,それぞれに対応した攻撃スキルを最低一つ習得していた。

 チュートリアルの最後に,盗賊に襲われた村を救うクエストが用意されているので,まずはいろいろと操作し,好みの戦闘スタイルを見つけるといいだろう。

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「カードシステム」「APシステム」により
さまざまなスタイルでの戦闘が実現


初心者用のノービスカードセット。ビルドカードを左上の四角いスロットに装着すると,アーツビルドツリーが表示される
画像集#016のサムネイル/ゲームのキモである「カードシステム」「APシステム」の紹介も。サービスインに向けて動き出した「イースオンライン」の先行プレイレポート
 それでは,イースオンライン最大の特徴といえる,「カードシステム」「APシステム」の二つについて説明しよう。
 カードシステムは,イースオンラインの広範な機能に連動している,とても重要なシステム。本作には,戦闘の支援,魔法の詠唱,騎乗ペットの召喚,単発クエストの受託といった効果を持つ多数のカードが登場し,さまざまな場面でそれらを用いることになるのだ。

 カードは,一般カードとビルドカードの2種類ある。一般カードは,村への帰還やクエストの受託,アイテムの強化といった効果を持つもので,一度使用すると消費される。
 もう一方のビルドカードは,主にHP/MPを即時回復する「アーツスキル」および,防御力や移動/詠唱速度の増加,範囲攻撃などを行う「アーツビルド」を使うためのもの。
 ビルドカードを画面左上にあるカードスロットに装着することで「アーツビルドツリー」が表示され,アーツスキルやアーツビルドが使用可能になる仕組みだ。

 ただし,アーツスキル/アーツビルドを発動させるには,あらかじめ,モンスターを倒して「アクションポイント」(AP)を溜める必要がある。APが一定量溜まると「AL」と呼ばれる玉が生成され,この玉1個につき1回,アーツビルドまたはアーツスキルを発動させられる。これがAPシステムである。

 イースオンラインでは,一般のスキルと回復系のアイテムには,必ずディレイが生じるため,難度の高いダンジョンなどでは,アーツスキル/アーツビルドを使うタイミングも攻略のポイントとなりそうだ。

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キャラクター情報のHP/MPバーの下にある緑色のアイコンが「アーツスキル」,その下の茶色い円状のアイコンが「アーツビルド」,ミニマップを囲む球体が「AL」である
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カードは戦闘補助以外に,騎乗ペットの召喚,装備品の強化など,さまざまな場面で必要となる
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騎乗ペットの「ビッグトゥートレ」。移動速度が若干速くなるそうだが,筆者はさほど効果を感じなかった。騎乗中は攻撃できないので,このままではあまり意味がないような気もする


プレオープンサービスでも体験できる
パーティ専用ダンジョン


インスタンスダンジョンの入り口。パーティのリーダーが鍵を持っていないと扉は開かない
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 テストプレイの最後に,パーティ専用のインスタンスダンジョンに挑戦させてもらった。プレオープンサービスにも登場するこのダンジョンには,レベル28までの入場制限があるうえ,パーティを組んでいないと入れない。
 今回,レベル26のキャラを前衛に配し,計3人のキャラで挑んでみたのだが,結果は惨敗。モンスターの索敵範囲がほかのMMORPGと比べると広く,あっというまに多数のモンスターがわらわらと群がってきたのだ。パーティは最大10人で組めるので,攻守のバランスをよく考えてメンバーを決めたい。

 インスタンスダンジョンでは,上で述べたアーツビルドやアーツスキルをうまく用いることが攻略の鍵を握っている。ボスモンスターを倒すことでレアアイテムが手に入るので,ぜひ仲間を誘って挑んでみよう。

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 今回実際に遊んで見た限り,MMORPGとしての完成度はなかなか高い印象を持ったのだが,移動速度がかなり遅い点は気になった。補助スキルを用いて速度を高めてみたが,効果はそれほどでもなく,街を歩き回るだけでもかなり時間がかかってしまう。
 韓国では移動速度が速くなる有料アイテムが販売されているそうだが,個人的には,日本版ではベース速度を高めたほうがよいのではないかと思う。

 また,スキルのショートカットウインドウが自由に増やせるのは便利なのだが,肝心のキーを割り当てられるのが右端1列のみで,ほかの列についてはアイコンをダブルクリックする必要があるのは残念なところ。MMORPGプレイヤーが,こんなのがあったらいいなと思う要素/機能はしっかりと実装しているだけに,サービスインに向けてさらにブラッシュアップしてほしいと感じた。

画像集#025のサムネイル/ゲームのキモである「カードシステム」「APシステム」の紹介も。サービスインに向けて動き出した「イースオンライン」の先行プレイレポート 画像集#026のサムネイル/ゲームのキモである「カードシステム」「APシステム」の紹介も。サービスインに向けて動き出した「イースオンライン」の先行プレイレポート


 イースシリーズをこよなく愛するファンにしてみれば,「アドルのいないイースなんて,イースじゃない!」といいたくなるかもしれない。運営スタッフによれば,韓国でも「もっとイースらしくしてほしい」というリクエストが寄せられており,例えば,これまでのシリーズ作品に登場した地名や建造物を追加するといった形で,これから徐々にイースらしい世界観を作り上げていく計画とのことだ。
 また,上述の運営スタッフは,もともと2DアクションRPGであるイースを3D MMORPGにした時点で,“らしさ”が失われているともいえると指摘。その代わり,戦いを単調なものにしない工夫として,カードシステムやAPシステムを採用したと説明してくれた。ベースとなっているイースシリーズとプレイフィールが異なるからと敬遠せず,遊んでみてほしいとのことだ。

 オープンサービス開始時には,聖地獲得を目指してギルド単位で戦いを繰り広げる「守護バトル」システムや,有料アイテムショップなども実装される予定だ。長らくイースを遊んできたという人はもちろん,イースに触れるのは初めてという人も,冒険者となってロムン帝国に足を踏み入れてみよう。
  • 関連タイトル:

    YS Online 〜古代シーマの鼓動〜 (イースオンライン)

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