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「FEZ」でスクウェア・エニックスとゲームポットが激突!? バリスタ情報なども飛び出したイベント「会社対抗タイニーバンクェット」レポート
このイベントは,ゲームを開発するスクウェア・エニックスと運営を行うゲームポットの両社それぞれから選出した代表チームが,FEZのタイニーバンクェットで対戦するという内容で,FEZプロジェクトチームが毎週水曜日20:00より配信している「裏オベ放送局」の特別編として行われた。
本稿では,その模様をレポートするとともに,イベント終了後にFEZの2人のプロデューサーから聞いた,直近から2013年初頭のアップデート予定についてお伝えしよう。
両社の意地を懸けガチンコバトルが展開! 熱い勝負のあとには涙もあった
まず,会社対抗タイニーバンクェットを戦った両社代表チームのメンバーと,ルールを紹介しておこう。スクウェア・エニックス側のメンバーは以下のとおり。
●スクウェア・エニックスチーム
ユノ選手(FEZプロデューサー 李 潤玉氏)
T氏選手
タカハシ選手
アシミネ選手
フジイ選手
ほかにも「ファンタジーアース ザ リング オブ ドミニオン」時代から7年以上プレイしているというT氏選手,FEZ暦5年のタカハシ選手およびアシミネ選手が揃っており,スクエニチームはかなりの強者ぞろいと言える。あとは,チームプレイがどうなるかというところだ。
●ゲームポットチーム
GMライジング選手(FEZ運営プロデューサー 林 ひかる氏)
GMウチヤマ選手
GPぱん選手
GMエクステン選手
GMヤング選手
一方,ゲームポットチームは,運営プロデューサーの林氏が前日まで病気で倒れており,イベント当日の午前中になっても連絡がつかず,出場できるかどうか分からない状態で,5人そろっての練習はほぼできなかったという。また,熱心なFEZファンはご存じのとおり,GMウチヤマ選手はFEZ暦2年,GPぱん選手は2012年4月からFEZを始めたばかりと,一人一人の経歴を見ると,スクエニチームよりも少々見劣りがする感じだ。
GPぱん選手(写真左)とGMヤング選手 |
左からGMエクステン選手,GMウチヤマ選手,GMライジング選手ことFEZ運営プロデューサー 林 ひかる氏 |
●ルール
制限時間:1試合10分
チーム人数:1チーム5名
形式:3本勝負(先に2勝したチームの勝利)
使用マップ:マルタム闘技場
メンバー構成:チーム内でのクラス数制限なし,試合ごとのクラスチェンジあり
使用可能アイテム:ハイリジェネレート/ハイパワーポット/レアステーキ
●勝利条件
試合時間10分以内に先に10キルしたチームの勝利
制限時間になった時点でキル数が多いチームの勝利
制限時間になった時点でキル数も同数だった場合,与ダメージランキング上位5人にランクインした人数が多いチームの勝利
勝負がついたとはいえ,フジイ選手が当日初めて闘技場でプレイしたことなどを勘案し,エキシビションマッチ的に第3試合を行うことが決定。また,両チームとも5人それぞれが異なるクラスでプレイすること,かつゲームポットチームの誰がどのクラスをプレイするかスクエニチームが指定できるというルールが加えられた。
第3試合における各選手のクラスは以下のとおり。
●スクウェア・エニックスチーム
ユノ選手:セスタス
T氏選手:スカウト
タカハシ選手:ソーサラー
アシミネ選手:フェンサー
フジイ選手:ウォリアー
●ゲームポットチーム
GMライジング選手:スカウト
GMウチヤマ選手:フェンサー(マカジキ装備)
GPぱん選手:ソーサラー(火/雷縛り)
GMエクステン選手:セスタス
GMヤング選手:ウォリアー(純片手)
結果,第3試合も,不慣れなクラスでのプレイを強いられながらも健闘した,ゲームポットチームの勝利に終わった。
第3試合の前,ゲームポットチームの誰にどのクラスを割り振るか,真剣に検討するスクエニチーム |
一方,ゲームポットチームでは,GMウチヤマ選手が作戦を教えてもらえないという事態が発生 |
イベントの最後には,3名の選手が,以下のように試合の感想を語った。
GPぱん選手:
私は2012年4月にFEZを始めたばかりでしたので,今日はどうなるかと思っていたのですが,皆に助けられたこともあって,それなりにプレイできていたんじゃないかと思います。チームが3連勝できてうれしいです。
ユノ選手:
スクウェア・エニックスとして,FEZの大会イベントに出場することは,おそらく初めてだったと思います。今日のチームメンバーは,いつもFEZを楽しく遊んでいるのですが,実はバンクェットは最近始めたばかりなんです。今日は本当に無様な姿を見せてしまって……。でも面白かったので,また次回やりたいですね。次は絶対勝ちます!
GMウチヤマ選手:
自分は,毎日,上手なプレイヤーの動画を研究し,SNSを通じて構成を聞いたりと,ずっとプレイヤーの皆さんに交じってバンクェットをやってきました。ですから,今日は絶対に負けるわけにはいかなかったんです。今度はタドコロ選手のいる正規のスクエニチームと戦って,また勝ってみせます。
新ユニット「バリスタ」は近日実装。2013年2月には「クロニクルズ」をリニューアル
バリスタは,従来の召喚獣や建築物とは異なる新たなカテゴリのユニット「兵器」として,「射撃」スキルと高い防御力で味方をサポートする役割を持つ。具体的に期待される効果は,戦場における戦線の維持および押し返しである。
大きな特徴は三つあり,まず生産したプレイヤー以外の人も搭乗できるという点が,これまでのユニットと異なる。
さらに,戦線維持/押し返しという役割から,自軍の拠点から一定の範囲内でのみ,効力を発揮するというのもポイントだ。
三つめの特徴は分厚い装甲だ。プレイヤーはバリスタを盾にして前進できる。また,バリスタは非搭乗時にはすり抜けられない(プレイヤー搭乗時はすり抜け可)ので,障害物として配置しておくことも可能だ。
「2012年8月のオフラインイベントでは,対歩兵用と紹介したため,非常に強力なユニットが登場して戦争が一変すると捉えた方もいらっしゃるかもしれません。しかしバリスタは,効果のある範囲が限定されており,範囲外に出てしまうと防御力が低下して,攻撃にも制限が加わります。そのため,あくまでも自軍が押し込まれているときにだけ,活躍できるユニットなんです」(李氏)
「久しぶりの新ユニット登場ですが,操作はチャリオットとほぼ同じなので,戸惑うことはないと思います。ただ,バリスタはバックができる部分などが,ちょっとFEZとしては新鮮ですね。また一度降車したプレイヤーは,一定時間が経過しないと,再び乗車できません。これは,乗り降りを繰り返すことで,プレイヤーがダメージを受けない状態になることを防ぐためです」(李氏)
テストサーバーには,すでにバリスタが実装されており,実際に動く様子も確認できた |
バリスタを壁代わりにして,一方的に攻撃できる状況を作り出すことも可能だ |
バリスタは,マップのキャッスルまたはキープにて,クリスタルを消費して生産可能となっている。また,バリスタ自体にHPが設定されており,ダメージを受けると減っていき,ゼロになると壊れて消滅してしまう。とはいえ,バリスタは状態異常無効,かつソーサラーやスカウトの遠距離攻撃には耐性ありとなっており,近づいて直接攻撃を加えないとダメージを与えることは難しい。
「バリスタの生産に必要なクリスタルは,今のところ10個以上ですが,召喚獣生産時よりも少ない数を予定しています。またバリスタは強力なユニットですから,数が多いとバランスが崩れるおそれがありますので,同時生産できる数を2〜3台に限定しています。したがって,どこに配置すればより効果的かということも考えなければなりません」(李氏)
「これまでは設置したアロータワーを越えて押し込まれてしまうと,なかなか反撃できませんでしたが,バリスタは移動できますから,従来とは違った戦略/戦術が生まれることでしょう。一つの運用例としては,キャッスルとアロータワーの中間あたりにバリスタを配置することが考えられますが,もっと効果的な配置があるかもしれませんね」(林氏)
バリスタ実装に合わせて作り直された生産ウィンドウ。一部はまだ仮の状態である |
バリスタの使用可能スキルは高ダメージを与える「ヘビィショット」と,ダメージに加えてノックバック効果を与える「ブラストショット」の2種類。いずれも矢が飛んでいくように直線的な攻撃で,かつ貫通効果を持つ。しかし,効果が強力な半面,消費パワーが多く,クールタイムも長め,さらにはバリスタ自体の旋回もプレイヤーの移動速度より遅いので,単体で多数のプレイヤーと対峙するのは難しい。すなわち,プレイヤーとの連携があってこそ,生かせる性能なのである。
なお,バリスタは,実装当初,主にクロニクルズの任務戦争にて使用可能になるという。そうなると気になるのが,はたしてどれだけのプレイヤーが実際にバリスタに触れることができるのかという点だ。というのも,任務戦争は,召集システムの存在により,プレイヤーが意図的に発生させることができないからである。
林氏いわく,そうしたバリスタ運用の件も含めて,2013年2月には,クロニクルズの大規模なリニューアルを予定しているとのことだ。このリニューアルでは,戦場におけるルールの変更はないが,まず召集システムが廃止され,例えばバリスタの使える砦戦に参加したければ,プレイヤー自身が直接選択できるようになる。そのほか,遊びやすくなるような改善がなされる予定だ。
「クロニクルズ実装以降,遊びたいのに,戦場が成立しなくて遊べないという声を本当にたくさんいただきました。それは大きなストレスになりますし,また遊んでみないと分からないことがあったり,もらえない勲章があったりするのに,それを知るきっかけすらないというのも問題です。これまでも調整をかけてきましたが,今回は,根本的な改善を施すことにしました」(李氏)
「無論,バリスタは,いずれ通常マップでも使えるようになります。しかし,こうした新要素は,実装後のバランス調整がほぼ必須となります。また通常戦争のマップは,それぞれ形状が大きく異なるという事情もあります。そこで,まずはクロニクルズの任務戦争のみに実装し,どのような運用方法が見られるのかを確認しようと考えました」(林氏)
最後に,6周年を迎えてなお,さらなる飛躍を狙う今後のFEZについて,両氏から意気込みなどを語ってもらったので,以下に掲載して本稿の締めとしよう。
林氏:
おかげさまでFEZも6周年を迎えることができました。これも,支えてくださったお客様があってこそのことです。2012年は,プレイしやすい環境や,休止しても復帰しやすい環境作りに努めた結果,遊んでくださるお客様も非常に増え,数字的にも好調でした。今後も引き続き注力してまいります。また,近日実装のバリスタにもご期待いただきたいのですが,2013年はそのほかにも積極的なアップデートを図り,新しい楽しみ方をお客様に提供していく予定です。
李氏:
数年前は,FEZがこうして6周年をいい形で迎えられると,予想していた人はあまり多くなかったと思います。2012年は継続して遊んでくださる方,新規に入ってくださった方,復帰してくださった方と,すべてのお客様がいつでもゲームを楽しんでいただけるよう,努めてきましたし,これからも継続していきます。また2012年は,スクウェア・エニックスの「戦国IXA」「BRAVELY DEFAULT」とのコラボレーションも,社内外ともに非常に大きな反響をいただきました。2013年は7年目のFEZとして新しい遊び方を提供するとともに,初心を忘れず,頑張っていきます。
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