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テーマは「くつろぎの中の冒険」。「エミル・クロニクル・オンライン」大型アップデート「SAGA9」先行体験レポート
どこもかしこもとにかく広い! 戦闘のない大型リゾート「ECOタウン」でくつろごう
SAGA9の舞台となるのは,タイタニア世界にありながら,同時にタイタニア世界に存在しないという不思議な都市「ECOタウン」だ。明確にどこかの世界にあるというよりは,タイタニア/エミル/ドミニオンそれぞれの境界にあるような,曖昧な存在と捉えたほうがいいのかもしれない。
ECOタウンに降り立ったプレイヤーを待ち受けるのはビーチだ。目の前に広がる水平線,美しく澄んだ青空,広大な砂浜が描き出す風景は非常に爽やか! ……となるはずなのだが,残念ながらテストプレイではガチガチに衣装を着込んだ筆者のキャラクターしかいなかったので,妙に物寂しい感じになってしまった。これが実際に水着姿のプレイヤーで賑わうようになると,非常にワイワイとした楽しい雰囲気が出ることだろう。
青い海,白い砂浜,照りつける太陽! でも一人だとただ広いだけなので,少し悲しく見えてしまうかも |
海を背にすると,そこにはさも入ってくださいといわんばかりの巨大なリゾート施設が! ECOタウンは何もかもが大きい |
一人ぼっちで海面を眺めているうちに,小石でも投げて「バカヤロー」とか無性に叫びたくなってきたので,涙を拭いて振り返ると,そこにはいかにもリゾート然とした施設がある。中に入ってみると広いフロアに高い天井,大きなガラス窓と観葉植物,そして巨大なカウンターに受付嬢と,一見,高級リゾートホテル風。しまった,これは富裕層向けの施設に迷い込んだか,チェックアウト時の請求が……などと考えてしまうかもしれないが,ウサギが風船を配っていたり,スパのロビーがスーパー銭湯や健康ランド風だったりと案外庶民的なので,心配は無用だ。
これまた巨大なカウンターに,ポツンと佇む受付のお姉さん。落ち着いた雰囲気なのは高級会員向けだからか |
その一方で,かつてさまざまな憶測を呼んだウサギの着ぐるみ(?)が再登場。実は庶民的なリゾート? |
スパのロビー。こちらも庶民的な雰囲気に溢れており,非常にリラックスした気分に浸れるだろう |
ショーケースの前で悩む女の子を発見。風呂上りといえば牛乳だが,イチゴ牛乳やフルーツ牛乳も捨てがたい |
スパのロビーや脱衣所は,テストプレイなので例によって閑散としている。しかしビーチと違い,無駄とも思えるほどの広さと,配置されているNPCの少なさが,むしろ良好なリゾートスパ気分を醸し出している。近所の銭湯ではないのだから,プレイヤーでひしめき合っている光景はあまり似合わないだろう,と個人的に思う次第。
肝心の大浴場は,これまた大変広い作り。口から滝のようにお湯を吐き出す巨大な「キリオン」,ジャグジー風の設備といった,いかにもな仕掛けはもちろんのこと,傍らに配置されているシャワー設備やキープアウトの看板など,細かいオブジェクトもチェックしよう。
脱衣所の壁に空いた謎の穴。まあ女性が着替えるところにある穴といえば,お約束のアレだが詳細は秘密 |
せっかくなので入浴。うしろに控えるマーライオンのような像は,タイタニアで大人気の「キリオン」だ |
ジャグジー風のオブジェクト。静止画だと分かりにくいが,水面や湯気の処理がかなり美しい |
非常に銭湯っぽい一角。凝ったオブジェクトが多数配置されており,スクリーンショット撮影のネタには困らない |
ショップエリアでは,ECOタウン限定のアイテムを販売している。手桶やタオルなど,浴場でのスクリーンショット撮影には欠かせないアイテムのほか,お土産用のスイカも売っているので,記念に購入しておきたいところ。
またリゾート地の夜といえば,カジノだ。ここではecoinを賭けて大富豪を楽しめる。現在ecoinと交換できる景品は,カジノ限定のものばかりなので,ガッチリ稼いで面白いアイテムを揃えるのもいいだろう。
謎の「くじら岩」内部は幻想的かつ最高難度のダンジョン! そして三世界の今後は?
一方,SAGA9はリゾート気分を満喫するためだけのものではない。海岸には切り立った崖があり,その上には巨大な「くじら岩」がそびえ立っているのだ。ちょっと見るとリゾートにふさわしいオブジェクトのようだが,それは外観だけ。内部は異世界に繋がる迷宮となっており,見た目も構造も従来のダンジョンとはやや異なる,幻想的で,摩訶不思議な雰囲気を湛えている。これまでのECOに登場したモチーフや,オブジェクトの一部などがそこかしこに散見されるが,くじら岩には世界のあらゆるものを飲み込んできた存在という設定があるとのこと。すなわち,SAGA8までに出揃ったECO世界の要素を集約するものであり,ここからまた新たな展開が始まるという意味も持っているのだ。
配置されたモンスターは現時点における最高レベルで,最深部に控えるボスを倒して得られる報酬も最高クラスの「LV99武器」の素材と,非常に挑戦しがいのあるものとなっている。
崖下には,くじら岩に続く1本のロープが下がっている。ゲーム的には登ってみるしかないでしょうな |
くじら岩内部。うしろに見える隙間は,くじらの口の隙間から見える空だ。ここから先は最高難度ダンジョンである |
ダンジョン導入部。天の川のような星の流れに沿ってダンジョン内部へと向かう。非常に幻想的な演出である |
さて,なぜ年の瀬も押し迫ったタイミングで南国リゾート風コンテンツの実装なのかという疑問もあるだろうが,そもそもSAGA9は2008年夏に実装予定だったもの。ガンホー・オンライン・エンターテインメントでECOの担当責任者を務める淺間達雄氏によれば,SAGA8で発生した混乱によりSAGA9のスケジュールも遅れたが,その分煮詰まった良い内容となっているという。
「今回はSAGA8と対になる内容で,“くつろぎの中の冒険”をテーマにしています。くつろぎの場としてはECOタウンとビーチ,そして僕が以前からずっと言っていた温泉を実装しました。そこから派生するものとして,最高難度のくじらダンジョンとLV99武器。LV99武器は,ECOにおける一種のコンセプト武器という位置付けで,各職業系統における最高クラスのものですから,それを入手する楽しみを提供しています。また今回は,5本の新BGMも用意していますので,新マップと合わせてお楽しみいただければと思います」(淺間氏)
また今回のテストプレイでは実際に触れることは出来なかったのだが,SAGA8の最後で分岐した三つのストーリーそれぞれにも大きな展開があるとのこと。
「それぞれDEMに絡むストーリーが進行します。エミルとルルイエのパートでは,正体不明のシュタイン博士から出された指示に基づいて冒険を繰り広げます。またベリアルは真面目なタイプなので,彼のパートでは王道RPG風のストーリーを楽しめるでしょう。最後のマーシャのパートでは,彼女がエミル世界の重鎮達を動かす大きな働きをします。
それぞれのキャラクターが立った良いイベントですし,新たなエフェクトを使った演出も盛り込まれていますので,今までのECOとはちょっと違った面白さもあると思います。1アカウントで3キャラまで作成できますので,まだ見ていないパートがあれば別キャラを作ってSAGA8から振り返っていただけると,より楽しめるんじゃないでしょうか」(淺間氏)
SAGA8が「争いの中の安らぎ」,SAGA9が「くつろぎの中の冒険」と対になるテーマを掲げてきた2008年のECOだが,続くSAGA10ではDEMの正体と目的が明らかになっていく。この流れはすでに2007年にユーザーカンファレンスなどで発表されたとおりのもので,多少の変更やスケジュール遅延はあるにしても,基本的にはブレることなく進行している。
SAGA10で,ECO全体の流れの大きな節目を迎えたあと,SAGA11以降は新システムの導入も予定しているとのこと。ECOタウンやくじら岩の設定に見られるように,三つの世界にまたがる要素/仕組みも増えていくそうだ。その中には気になる「LV99防具」の実装はもちろんのこと,「ネコマタ」関連にもそろそろ一段落つける予定もあるそうで,プレイヤーは2009年以降もECOから目が離せない状況となりそうだ。
※画像は開発中のものであり,変更になる可能性があります。
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