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  • 発表日:2003/10/23
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Release 185初の公式版「GeForce Driver 185.85」がXP,Vista,7向けで登場。ノートPC向けも同時公開
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印刷2009/05/08 11:31

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Release 185初の公式版「GeForce Driver 185.85」がXP,Vista,7向けで登場。ノートPC向けも同時公開

中身はデスクトップPC用ドライバと同じだが,IONプラットフォーム用ドライバは,今回新たに「ION Driver 185.85」と名づけられた
画像集#001のサムネイル/Release 185初の公式版「GeForce Driver 185.85」がXP,Vista,7向けで登場。ノートPC向けも同時公開
 Release 185世代初の公式ドライバは,Windows XP/Vista/7完全対応でWHQL認証済み。デスクトップPCとノートPCの両プラットフォームで(ほぼ)同時公開のおまけ付きだ。

 北米時間2009年5月7日,NVIDIAは,GeForce 6以降のデスクトップPC向け単体GPUおよびグラフィックス機能統合型チップセットをサポートする「GeForce Driver 185.85」,そして,GeForce 8M以降のノートPC向け単体GPUおよびグラフィックス機能統合型チップセットをサポートする「GeForce Driver 185.85 for Notebooks」をリリースした。

 統合されているPhysXソフトウェアは,デスクトップPC向けが「PhysX System Software 9.09.0408」,ノートPC向けが同9.09.0203。すぐに入手したい人は,下に示したダウンロードページへのリンク,入手手順を確認しながらダウンロード作業を進めたい人は,4Gamerの最新ドライバリンクページからどうぞ。

Windows XP用GeForce Driver 185.85(105MB)
32bit版Windows Vista用GeForce Driver 185.85(106MB)
64bit版Windows Vista用GeForce Driver 185.85(123MB)
32bit版Windows 7用GeForce Driver 185.85(106MB)
64bit版Windows 7用GeForce Driver 185.85(124MB)

Windows XP用GeForce Driver 185.85 for Notebooks(110MB)
32bit版Windows Vista用GeForce Driver 185.85 for Notebooks(113MB)
64bit版Windows Vista用GeForce Driver 185.85 for Notebooks(135MB)
32bit版Windows 7用GeForce Driver 185.85 for Notebooks(124MB)
64bit版Windows 7用GeForce Driver 185.85 for Notebooks(136MB)

最新ドライバへのリンクページ

 記念すべきポイントの多い今回のアップデートだが,新要素と変更点を順に見ていこう。


GeForce Driver 185.85


 Release 185世代の開幕から1か月強で登場した初のデスクトップPC向け公式最新版は,一言でまとめるなら,「5月1日に公開された『GeForce Driver 185.81 Beta』と同じ」である。ただ,Release 185世代のβ版ドライバ第1弾である「GeForce Driver 185.65/185.66 Beta」と比較してみると,Windows 7(のドライバモデルであるWDDM 1.1)サポートの追加という最大のトピックも含め,いくつか改訂も入っているので,ここであらためてその内容を確認しておきたい。謳われる新要素とパフォーマンス向上は以下のとおりだ。

●GeForce Driver Release 185世代における新要素
1.NVIDIAコントロールパネル周り
◆Ambient Occlusionサポート(※Windows Vista/7のみ。詳細は4月2日の記事を参照してほしい)
◆SLI Antialiasingサポート(※Windows Vista/7のみ。Windows XPでは以前から対応済み)
◆ディスプレイ関連のアップデート
  • SLI構成内にある,プライマリではないグラフィックスカードとつながったディスプレイを,SLIマルチディスプレイ接続時に選択できるようになった
    *クローンモードでは利用不可
    *Quad SLI構成時に利用できるディスプレイは2台まで
    *2台のディスプレイを使う場合,プライマリのグラフィックスカードに両方とも接続することが推奨される
  • 各アプリケーションからデスクトップカラー設定を制御できるようになった(※Windows Vista/7のみ)
◆ビデオ出力関連のアップデート
  • NVIDIAコントロールパネルからHDCPステータスを確認できるようになった
  • 各アプリケーションからビデオカラー設定を制御できるようになった(※Windows Vista/7のみ)

2.ドライバの挙動周り
◆「EDID-like」(※原文ママ,詳細不明)なデバイスのサポートを追加
◆マルチディスプレイ接続時に,ホットプラグ/ホットアンプラグを行ったとき,問題なく動作するよう,過去の接続情報を基に,ディスプレイドライバ側で自動的に調整するようになった。接続情報がない場合は,デフォルト設定を適用させたうえで,ポップアップメッセージを表示する(※Windows Vistaのみ)

6.ビデオ周り
◆「Compute-based」DVDアップスケーリングに対応(※Compute-basedは,「アップスケールに関する補間処理をシェーダで行う」とか,そんな意味ではないかと思われるが詳細不明)

7.CUDA周り
◆CUDA 2.2の新規サポート(※概要は4月3日の記事を参照してほしい)
◆「CUDA Video Encoder 1.1」追加
  • Streaming Processor数が32基以下のGPUにおいても,CUDAベースのビデオエンコードアクセラレーションが利用可能に

8.OpenGL周り
◆OpenGL 3.0のサポート
◆OpenGLシェーディング言語に「NVX_shader_buffer_load」を実装
◆OpenGLマルチディスプレイのサポート(※Windows XPのみ)


●GeForce Driver Release 185世代におけるパフォーマンス向上
 (※比較対象はRelease 182)
  • 「The Chronicles of Riddick: Assault on Dark Athena」で最大25%
  • アンチエイリアシングを適用した状態の「Crysis Warhead」で最大22%
  • アンチエイリアシングを適用した状態の「Fallout 3」で最大11%
  • 「Far Cry 2」で最大14%
  • アンチエイリアシングを適用した状態の「Mirror's Edge」で最大45%
  • 3-way/Quad SLI構成時に,アンチエイリアシングを適用した状態の「Source Engine」採用タイトル(※原文では「Half-Life 2 engine games」)で最大30%

 バグフィックスの詳細は,リリースノートを見る限り,GeForce Driver 185.81 Betaと完全に同一のため,割愛する。興味のある人は5月1日の記事を参照してもらえれば幸いだ。
 なお,リリースノートには,バグフィックスに関する項目とは別に,「185.85版ドライバをインストールすると,PhysX System Software 9.09.0408が正常にセットアップされるが,NVIDIAコントロールパネルは,PhysX System Softwareのバージョンを9.09.0203であると誤ってレポートするので要注意」という旨の断り書きがあったので,念のため付記しておきたい。

※お詫びと訂正
 初出時,PhysX System Softwareに関する注意書きについて,“『PhysX System Software 9.09.0203』がインストールされていると,NVIDIAコントロールパネルがエラーを返すので,185.85版ドライバを使う場合には,9.09.0408へアップデートするように」という旨の注意書きがあった”としていましたが,これは誤訳です。お詫びして訂正いたします。


GeForce Driver 185.85 for Notebooks


 バージョンが同じということもあり,追加されている新要素は基本的にデスクトップPC向けと同じ。以前のバージョンがRelease 179世代だったこともあって,「GeForce 3D Vision」のサポートがトピックとして加わっているが,逆にいうと,違いはそれくらいである。
 一方,対応GPUが異なるため,バグフィックス内容は独自のものになっている。185.85版ドライバまでに行われた修正は,リリースノートによると下記のとおりだ。

●GeForce Driver 185.85 for Notebooksまでに解決した問題(Windows XP)
  • GeForce GT 130M搭載環境のDualView構成時,プライマリディスプレイを切り替えると,「HD format」を変更できない問題(※「HD format」が何を指すのかは不明)
  • GeForce 9800M GTX搭載環境で,「フラットパネルスケーリングの変更」にある選択肢のうち,「固定された縦横比のNVIDIAスケーリングを使用する」および「スケールしない」が,解像度設定の変更前には正常に適用されない問題
  • GeForce 8700M GTのSLI構成時に,SLI動作の有効/無効を切り替えると,デスクトップが正常にリサイズされない問題

●GeForce Driver 185.85 for Notebooksまでに解決した問題(32bit版Windows Vista)
  • DirectX 10版「Company of Heroes」の実行時に,高いフレームレートを維持していても,カメラを大きく動かすと,画面スクロールが引っかかるような挙動を見せる問題
  • GeForce 9500M/9400M搭載環境で,DualView構成時に,セカンダリディスプレイの解像度やスケーリング設定を変更すると,シングルディスプレイモードに切り替わる問題
  • GeForce 8800M GTX搭載環境で,HDMI接続した外付けのテレビをシングルディスプレイモードで利用できず,クローンモードやDualViewモードのプライマリディスプレイとしても利用できない問題
  • GeForce 8800M GTXのSLI構成時に,解像度1920×1200ドットの環境で「BioShock」を実行した状態から,[Alt]+[Tab]キーでフルスクリーンモードへ切り替えると,画面に何も表示されないまま,ゲームがハングアップする問題(※フルスクリーンモードへ切り替える前の状態に関する記述はない。デスクトップから,だとは思うが……)

●GeForce Driver 185.85 for Notebooksまでに解決した問題(64bit版Windows Vista)
  • GeForce 8800M GTX搭載環境で,高解像度テレビとコンポーネント接続し,それをシングルディスプレイモードで利用した状態からスリープ,もしくは休止状態に入れると,復帰時,ディスプレイがLVDS(※液晶ディスプレイ側のインタフェース。ここではノートPC側のディスプレイを指すと思われる)に切り替わる問題

●GeForce Driver 185.85 for Notebooksまでに解決した問題(32bit版Windows 7)
  • リリースノートに記載なし

●GeForce Driver 185.85 for Notebooksまでに解決した問題(64bit版Windows 7)
  • リリースノートに記載なし

 なお,GeForce Driver 185.85 for Notebooksに関しては,下記のとおり,いくつか注意事項がある。ゲーマー向けノートPCはとくに当てはまらないはずだが,国内で流通する大手メーカー製品だと,けっこうな割合で非対応だったりするので,この点は注意しておいてほしい。

●GeForce Driver 185.85 for Notebooksに関する注意事項
  • Hybrid SLI仕様の製品は非対応
  • ソニー「VAIO」シリーズは非対応
  • 富士通製品は非対応(※富士通シーメンス製品には対応)
  • Lenovo「ThinkPad」シリーズは非対応
  • 本バージョンのリリース日以降に発表されたすべての製品は非対応
  • ドライバのアップデート前には,システムのバックアップを取ることを推奨
  • Dell製ノートPC「Inspiron 420」「XPS M1330」「XPS 1530」のユーザーには,ドライバアップデートに先立って,NVIDIAから提供される「Recommended Software Update」の適用を強く推奨


 ……というわけで,185.85版の評価は,人によって変わってくるはずだ。デスクトップPCユーザーの場合,ゲームにおける最適化の進行を期待するなどして,β版を積極的に導入するタイプの人にとっては,今回の公式最新版は「185.81 Betaをベースに,細かなバグを潰すなどして,WHQLを通したバージョン」に過ぎない。一方,公式最新版以外は導入しないというポリシーの人にとっては,Release 185世代の特徴を享受可能な初の公式最新版として,自己責任で導入するに足るバージョンであると評価できるだろう。
 また,ノートPCユーザーにとっては,ついにバージョンがデスクトップPCと並んだ,記念すべきリリースである。こちらも,自己責任で導入する価値は,大いにあるといえそうだ。
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