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Release 275世代初の公式最新版ドライバ「GeForce Driver 275.33」。275.27 Betaからバグフィックスが進む
対応GPUは,デスクトップPC向けとなる前者がGeForce 6〜500で,ノートPC向けがGeForce 8M以降のGeForceとDirectX 10以降に対応した後者がQuadro NVSおよびQuadro FX。5月30日発表の「GeForce GTX 560M」がサポートされた最初のリリースとなる。
すでに「NVIDIA Update」で通知を受けた読者も多いだろうが,念のためダウンロード先を下記のとおり紹介しておきたい。なお,統合されるHD Audio DriverとPhysX System Softwareのバージョンは順に1.2.23.3,9.10.0514で,これはRelease 275世代の第1弾となった「GeForce Driver 275.27 Beta」と同じだ。
→32bit版Windows 7&Vista用GeForce Driver 275.33(137MB)
→64bit版Windows 7&Vista用GeForce Driver 275.33(173MB)
→Windows XP用GeForce Driver 275.33(120MB)
→32bit版Windows 7&Vista用Verde Driver 275.33(143MB)
→64bit版Windows 7&Vista用Verde Driver 275.33(178MB)
→4Gamer最新ドライバリンクページ
ここ最近,大規模アップデートにあたって,公式最新版ドライバを公開するとき,先行するβ版にあまり手を入れてこなかったNVIDIAだが,今回は違う。Release 275.27 Betaを導入したとき,特定条件下で「The Witcher 2: Assassins of Kings」のフレームレートが低下する問題など,ゲーム関連の大きな問題がいくつか潰されているのだ。
具体的な内容は本稿の最後にまとめたので,興味のある人は参照してほしい。Release 257.27 Betaを導入済みという人も,あらためて導入し直す必要がありそうである。
もちろん,β版を導入しないポリシーの人にとっては,4月の「GeForce Driver 270.61」以来,NVIDIA UpdateとNVIDIAコントロールの拡張に性能の最適化がなされた重要なドライバアップデートとなる。対応製品を使っているなら自己責任で更新する価値のあるリリースといえるだろう。
●Release 275.33における3Dゲーム性能の向上(Windows 7・Vista・XP)
(パフォーマンス向上率は64bit版Windows 7環境においてRelease 270.61と比べたときのもので,対象となるGPUはGeForce 500&400シリーズとのこと。なお,アンチエイリアシングは「AA」と表記する)
※Release 275.27 Betaから基本的には変更なし。ただし,「対象GPU全般における例」に,Windows XP用の1項目が追加されている
・GeForce GTX 580搭載環境の例
- 「Crysis 2」で最大4%
- SLI構成時に「Sid Meier's Civilization V」で最大5%
- アンチエイリアシング有効時に「Bulletstorm」で最大13%
- PhysX設定を「High」とした「Batman: Arkham Asylum」で最大15%
- 「Portal 2」で最大9%
- 「Crysis 2」で最大6%
- 「Portal 2」で最大8%
- アンチエイリアシング有効時に「Bulletstorm」で最大15%
- PhysX設定を「High」とした「Batman: Arkham Asylum」で最大14%
- デュアルコアCPU搭載環境においてCPUボトルネックが発生するゲームで最大15%
- 「World of Warcraft」におけるアンチエイリアシングの適用時,メモリに多大な負荷がかかっている局面において,最大100%
●Release 275.33における新要素
※Release 275.27 Betaから変更なし
・NVIDIA Updateの拡張
- 新しいドライバが登場すると通知してくれるNVIDIA Updateに,SLIおよびアンチエイリアシングのプロファイルの自動アップデート機能が搭載された
- 新しい「デスクトップのサイズと位置の調整」用ユーザーインタフェースを採用。画面の拡大表示やアスペクト固定などの設定がプレビューウインドウを見ながら行えるようになった
- 接続先のディスプレイインタフェースによらない,一括したデスクトップ表示設定が可能に
- HDMI出力時のオーバースキャン無効化機能を搭載
- ドライバ側で1:1ピクセルマッピングの解像度を作り出すことにより,カスタム解像度設定に対応しないゲームでも解像度変更ができるようになった
- グラフィックスドライバ側に3D Visionコントローラドライバが統合され,単体インストールが不要に
- ウインドウモードでの3D立体視に対応。「3D Vision Photo Viewer」もウインドウモードで動作するようになった
- 3D Visionエミッタとメガネの同期周りを改善
- NEC製のプロジェクタ「NP-300X」を新規にサポート
- 「Age of Empires Online」「Assassin's Creed Brotherfood」「Battlefield Play4Free」「Duke Nukem Forever」「Dungeon Siege III」「Super Street Fighter IV」「World of Tanks」向け3D Visionプロファイルの新規追加
- 「Portal 2」「The Witcher 2」向け3D Visionプロファイルのアップデート
●Release 275.33で解決した問題(32bit版Windows 7&Vista)
- GeForce GTX 580・560・460・285搭載環境で「Empire: Total War」を実行すると,キャンペーンやバトルマップで建物とキャラクターが表示されなくなる問題
- GeForce GTX 590搭載環境で「Pirate King Online」を実行すると,画面内で一部のテキストが表示されなくなる問題
- GeForce 400シリーズとデュアルコアCPUを搭載したシステムにおいて,いくつかのゲームタイトルでフレームレートが低下する問題
- 3D VisionドライバがセットアップされたGeForce GTX 460搭載環境で,NVIDIAコントロールパネルから3D立体視を無効化すると,「The Witcher 2: Assassins of Kings」のフレームレートが低下する問題
- Optimus対応のノートPCで「Heroes of Newerth」を実行すると「K2 Exception」エラーが発生する問題
●Release 275.33で解決した問題(64bit版Windows 7&Vista)
- GeForce GTX 580・560・460・285搭載環境で「Empire: Total War」を実行すると,キャンペーンやバトルマップで建物とキャラクターが表示されなくなる問題
- GeForce GTX 590搭載環境で「Pirate King Online」を実行すると,画面内で一部のテキストが表示されなくなる問題
- GeForce 400シリーズとデュアルコアCPUを搭載したシステムにおいて,いくつかのゲームタイトルでフレームレートが低下する問題
- GeForce 500&400シリーズのSLI構成時に,NVIDIAコントロールパネル内「Configure SLI/PhysX/Surround」ページにある「Avtivate all Displays」が機能しない問題
- Optimus対応のノートPCで「Heroes of Newerth」を実行すると「K2 Exception」エラーが発生する問題
●Release 275.33で解決した問題(Windows XP)
- リリースノートに記載なし(※正確を期せば,Release 275.27 Betaにおける修正内容がそのまま記載されている)
●Verde Driver 275.33に関する注意事項
- ドライバのアップデートに先立ち,システムのバックアップ取得を推奨
- Intel製チップセットを搭載し,HybridPowerに対応したノートPCはサポート対象外
- ソニー製ノートPCは,GeForce GT 425M,GeForce GT 335およびGeForce 310M搭載のVAIO Fシリーズのみ対応(※それ以外のソニー製ノートPCで,グラフィックスドライバはソニーから提供される)
- 富士通製ノートPCは非対応(※Fujitsu Siemens製ノートPCは対応)
- Dell製ノートPC「Inspiron 1420」「XPS M1330」「XPS M1530」「Latitude D630&D630c」のユーザーには,ドライバのアップデートに先立って「Recommended Software Update」の導入を強く推奨
- 関連タイトル:
GeForce Driver
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