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ノートPC向けGTX 10対応の「GeForce 372.54 Driver」登場。複数のゲームタイトルに向けた最適化と,小さくない規模のバグ修正もトピック
Release 370世代の幕開けを告げるWHQL
また同時に,「The Witcher 3: Wild Hunt」での「Ansel」利用に対応した初のドライバという位置づけにもなっている。
すぐに入手したい人は,GeForce Experienceか,下に示したリンクを利用してもらえればと思う。
→64bit版Windows 10用GeForce 372.54 Driver(351MB)
→32bit版Windows 10用GeForce 372.54 Driver(281MB)
→64bit版Windows 8.x・7用GeForce 372.54 Driver(346MB)
→32bit版Windows 8.x・7用GeForce 372.54 Driver(279MB)
→ノートPC向けの64bit版Windows 10用GeForce 372.54 Driver(351MB)
→ノートPC向けの32bit版Windows 10用GeForce 372.54 Driver(281MB)
→ノートPC向けの64bit版Windows 8.x・7用GeForce 372.54 Driver(346MB)
→ノートPC向けの32bit版Windows 8.x・7用GeForce 372.54 Driver(279MB)
→4Gamerの最新ドライバリンクページ
GeForce.comの当該記事とリリースノートの内容は和訳を試み,本稿の最後にまとめてあるが,3か月近く続いたRelease 367世代からのジャンプアップということで,今回のアップデート規模はなかなかに大きい。
The Witcher 3: Wild HuntにおけるAnsel対応を除くと,新要素は数の割りにゲーマー目線でのインパクトがあまり大きくなかったりもするが,バグ修正では「GeForce Hot Fix driver 368.95」で暫定対応となっていた「Pascal搭載環境で性能が出ないことがある」問題への対処が正式に入るなど,過去のドライバが抱えていた大きめの問題へ重点的に取り組んでいる印象を受ける。
新しい世代のリリースということで,新要素の追加に伴って未知の問題が出てはいないかと,若干の不安を覚える読者もいるのではないかと思う。ただ,アップデート内容を見る限り,対象製品のユーザーであれば,自己責任での導入を検討する価値があるのも確かだ。
## 以下,GeForce.comの関連記事および英文リリースノートまとめ ##
●GeForce 372.54 Driverの対応製品
- NVIDIA TITAN X
- デスクトップPC向けGeForce GTX 10シリーズ
- デスクトップPC向けGeForce GTX TITANシリーズ
- デスクトップPC向けGeForce GTX 900シリーズ
- デスクトップPC向けGeForce GTX 700〜400シリーズ
- ノートPC向けGeForce GTX 10シリーズ
- ノートPC向けGeForce 900M〜400Mシリーズ
●GeForce 372.54 Driverが統合するソフトウェアモジュール
(※比較対象はGeForce 365.69 Driver)
- GeForce Experience:2.11.4.0
- HD Audio Driver:1.3.34.15
- PhysX System Software:9.16.0318
- Vulkan RT:記載なし
- CUDA:8.0(←記載なし)
- nView:148.03
●GeForce 372.54 Driverにおける最適化
- 「No Man’s Sky」「Deus Ex: Mankind Divided」「Obduction」「F1 2016」「Paragon」最適化済み(※Obductionへの最適化自体は一度「GeForce 368.81 Driver」で告知済み。詳細は明らかになっていないが,再度の最適化が入ったのだと考えられる)
●GeForce 372.54 Driverの新要素
・GPU対応の拡張
- ノートPC向けGeForce GTX 10に新規対応し,同シリーズの新機能である新世代「Battery Boost」なども利用可能になった。ノートPC向けGeForce GTX 10の詳細は8月16日掲載の記事を参照してほしい
・Ansel対応の拡張
- 「The Witcher 3: Wild Hunt」でAnselを利用可能に(※Anselの詳細は7月14日掲載の記事を参照してほしい)
・G-SYNCの拡張
- 垂直リフレッシュレート144Hz対応のG-SYNCディスプレイにおいて,MCLK(マスタークロック)のスイッチを有効化。これにより,マルチディスプレイ構成時の省電力化が可能になった
・対応APIの拡張
- WindowsにおけるOpenGL VR SDK 1.4新規対応
- WindowsにおいてVulkanとDirectX 11の両APIをつなぐクロスAPIを追加。DirectX 11ベースのヘッドマウントディスプレイ用ランタイムとVulkanベースのアプリケーションの共存を可能にした
- DXGI 2 VR新規対応。DXGIアプリのVR対応ヘッドマウントディスプレイ対応を実現した
・SLIの拡張
- 「Deus Ex: Mankind Divided」「Space Engineers」のDirectX 11モード用SLIプロファイルを追加
- 「No Man’s Sky」用のβ版SLIプロファイルを追加
・3D Visionの拡張
- 「Deus Ex: Mankind Divided(Fair)」「F1 2016(Not Recommended)」「Obduction(Excellent)」「Riptide GP: Renegade(Excellent)」用プロファイルの追加または更新
※タイトル名の後ろにある( )書きはレーティング - 「World of Warcraft」用のβ版実行ファイルをアップデート(※よく分からないが,World of Warcraftにおける何らかのβ版でも3D Visionを利用できるようにしたということなのではなかろうか。原文は「World of Warcraft - updated Beta EXEs」)
- 「Mirror's Edge Catalyst(Excellent)」「Overwatch(Good)」「Total War: WARHAMMER(Good)」用3D Compatibility Modeプロファイルの追加または更新
※タイトル名の後ろにある( )書きはレーティング
●GeForce 372.54 Driverで解決した問題
- GP104コアのGPUを採用する環境で「GeForce 368.69 Driver」を導入すると,DPC(Delayed Procedural Call,遅延プロシージャル呼び出し)の遅延が大きくなる問題(※「GeForce Hot Fix driver 368.95」における修正が正式版に昇格したという理解でいいだろう)
- 「Space Engineers」のDirectX 11版でSLIが有効にならない問題(※と意訳したが,意味合いとしてはこれで正解のはずだ。原文は「[Space Engineers] Need SLI profile for DirectX 11 version.」
- Mac OS X環境をRetina Displayと接続していると,CUDAのアイコンがみすぼらしく見える問題(※こちらも意訳。やはり意味はこれで正しいはずである。原文は「{Mac OS X] Higher quality CUDA icon needed to take advantage of Retina display.」)
- 368.69ドライバを導入したGeForce GTX 1080搭載艦橋で,CUDA 7.5とCUDA 8.0公開候補版の帯域幅テストが失敗する問題
- SLI構成時に「The Witcher 3: Wild Hunt」を実行すると,影の強度がゲーム中を通じてでたらめに変わる問題
- 368.81ドライバを導入した64bit版Windows 10環境でストアアプリ版「Netflix」を実行すると,フルスクリーン表示時にスタッター(Stutter,カク付き)が発生する問題
- 64bit版Windows 10環境でGeForce GTX 980 TiのSLI構成時に3画面出力を行うと,「Guild Wars 2」でGPU使用率が低く抑えられ,フレームレートが出ない問題
- NVIDIA製ハードウェアを搭載する環境で「Call of Duty: Black Ops III」を実行すると,Illegal instruction(=カーネルから許可されていない命令をプロセスが実行しようとすること)が発生して(アプリケーションが)クラッシュする問題(※ということだと思われる。原文は「[Call of Duty: Black Ops III] Illegal instruction crashes occur on NVIDIA hardware.」)
- Quadro K5000を搭載する64bit版Windows 10環境で(Quadro用ドライバである)354.56よりも新しいグラフィックスドライバを導入すると,CPU側における「Hyper-Threading Technology」の性能が従来比で4〜16倍遅くなる問題
- 「GeForce 364.51 Driver Beta」を導入したWindows 10環境で,「Steam Controller」用のオンスクリーンキーボードが真っ白に描画されてしまう問題
- GeForce GTX 1080の(2-way)SLI環境に,もう1枚別のグラフィックスカードを差したシステムへ「GeForce 368.39 Driver」を導入すると,SLI動作を有効にできない問題
- DisplayPort接続で2台のディスプレイとつないでいると,アイドル時のGPUコアクロックが規定よりも高くなる問題
- HTC製のVR対応ヘッドマウントディスプレイ「Vive」に付属するLink Boxのmini DisplayPortを使っているとき,システムをスリープしたりレジュームしたり,あるいはケーブルをホットプラグ/アンプラグしたりすると,Link Boxがシステムから見えなくなる問題
- Vulkanベースのアプリでボーダレスウインドウからフルスクリーンに切り換えるとアプリがクラッシュする問題(※意訳したが,おそらくこういうことなのではないかと思われる。原文は「RFE: Vulkan ability to auto-promote border-less full screen to full-screen exclusive.」)
- Windows 10もしくはWindows 8が動作するOptimusベースのノートPCへ368.39ドライバを導入すると,同じ環境でWindows 7が動作する場合と比べて,小さなスタッターが発生し,また,OpenGLの性能が低く出る問題
- 関連タイトル:
GeForce Driver
- 関連タイトル:
GeForce GTX 10
- 関連タイトル:
No Man’s Sky
- 関連タイトル:
デウスエクス マンカインド・ディバイデッド
- 関連タイトル:
F1 2016
- 関連タイトル:
Paragon
- 関連タイトル:
Obduction
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