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「Catalyst 11.3」登場。小粒ながらゲーム&ビデオ再生周りの修正が目立つ
対応製品は下記のとおりで,「Catalyst 11.2」と同じ。ただ,2011年2月版の登場後に発表された「Radeon HD 6990」の正式サポートが追加されている点はトピックといえそうだ。
- デスクトップPC向けRadeon HD 6000〜2000シリーズ
- ノートPC向けRadeon HD 6900M・6800・6300MおよびATI Mobility Radeon HD 5000〜2000シリーズ
- Fusion APU E&Cシリーズ
- 「AMD 740G」を除くAMD 7〜8世代のデスクトップPC向けチップセット
- 「ATI PowerXpress」対応のノートPC用チップセット
ドライバの入手先は以下のとおり。「Catalyst Mobility」というのはノートPC用となる。Catalystはコンポーネントが多岐に及んでいて少々分かりづらいので,どれを入手すべきか悩んだ人は,4Gamerの最新ドライバリンクページを利用してみてほしい。
→32bit版Windows 7&Vista用Catalyst 11.3
→64bit版Windows 7&Vista用Catalyst 11.3
→Windows XP用Catalyst 11.3
→32bit版Windows 7&Vista用Catalyst Mobility 11.3
→64bit版Windows 7&Vista用Catalyst Mobility 11.3
→4Gamer最新ドライバリンクページ
AMDは,Catalyst 11.3に先だって,“2011年4月号”における大規模アップデートを予告済み。こうした場合,大規模アップデートの直前に行われる月例アップデートは小粒になるというのがAMDの慣例だが,今回のアップデート内容はまさしくそんな感じである。
ただ,ゲームやビデオといった,4Gamer読者に身近な部分が重点的に修正されている点は見逃せないところ。英文リリースノートの内容を例によって以下のとおり和訳してみたが,そのなかに1つでも気になるポイントがあれば,自己責任で導入してみても損はしないだろう。
●Catalyst 11.3の新要素
・シームレスなGPUコンピューティング対応
- Accelerated Parallel Processing(APP)のOpenCLランタイムがドライバ標準で有効化(※従来はAPP付きのバージョンが特別版として提供されていたが,Catalyst 11.3では,APPを削除したものが特別版扱いとなっている)。OpenCLの活用にGPUを用いるアプリケーションでは,ユーザー側でとくに何もしなくても性能向上の恩恵にあずかれる
●Catalyst 11.3で解決した問題(Windows 7)
- 3D Blu-rayコンテンツを再生すると,無作為にフレームが失われる問題
- いくつかのOpenGLアプリケーションにおいて8xアンチエイリアシングが選択肢として表示されない問題(※「アプリケーション側のメニューに表示されない」という意味だと思われるが詳細は不明。原文は「The 8x Anti-Aliasing is now correctly listed in some OpenGL applications.」)
- 720pのWMVビデオファイルを再生すると,システム全体の応答が遅くなる問題
- V-syncとMLAA(Morphological Anti-Aliasing)をともに有効化した状態で「BioShock」を実行すると,無作為にティアリングが発生する問題
●Catalyst 11.3で解決した問題(Windows Vista)
- Radeon HD 6990による4-way CrossFireX構成時に「3DMark 11」を実行すると,アプリケーションがハングする問題
- Radeon HD 6990搭載環境で,「World of Warcraft」の実行時に[Alt]+[Tab]でいったんゲームを抜け,その後再びゲームに戻ると,ゲームクライアントが応答しなくなる問題
- 「Windows Media Player」および「Windows Media Center」から,MPEG-2ビデオ再生時のGPUアクセラレーションを利用できない問題
- Flash形式のYouTube HDムービーを正常に描画できない問題
- アンチエイリアシングを有効化して「Medal of Honor」のシングルプレイモードを実行すると,人体の輪郭が明るく表示される問題
●Catalyst 11.3で解決した問題(Windows XP)
- 「Need for Speed: SHIFT」のゲーム中,無作為にゲームアプリケーションがクラッシュする問題
●ノートPC向けとなるCatalyst Mobility 11.3の制限事項
- 本バージョンのリリース後に発表されたノートPCは非対応
- Intel製チップセットを搭載し,Switchable Graphicsを採用したノートPCは非対応
- 東芝製ノートPC,ソニー製「VAIO」シリーズのノートPC,パナソニック製ノートPCは非対応(※従来同様,ドライバはPCメーカーから提供される)
- 関連タイトル:
AMD Software
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