Microsoft，マルチタッチ対応のワイヤレスマウス「TOUCH MOUSE」を発表。9月2日発売

　2011年8月2日，Microsoftの日本法人である日本マイクロソフトは，一般PCユーザー向けのマルチタッチ対応ワイヤレスマウス「TOUCH MOUSE」を発表した。9月2日発売予定で，価格は7980円（税込）となっている。
　同日には，タッチセンサーを搭載した5ボタン仕様のワイヤレスマウス「Explorer Touch mouse」も4935円（税込）で発売予定だ。

TOUCH MOUSE

Explorer Touch mouse

ボタンと一体化したセンサー部の

利用が前提となるTOUCH MOUSE

　TOUCH MOUSEは，Windows 7のマルチタッチAPIを活用し，マウスレベルでのマルチタッチ操作に対応した，Windows 7専用のマウスだ。Webブラウジングやムービーの観賞など，Microsoftが「Contents Consumption」（コンテンツ消費）と呼ぶ用途向けの最上位製品と位置づけられている。

初回限定版製品ボックスを持つ日本マイクロソフトの五十嵐 章 コンシューマ＆パートナーグループ リテールビジネス統括本部長 執行役（左）。氏によると，Microsoftが2009年に発表した次世代マウスコンセプト「Mouse 2.0」に基づく製品の1つが，今回のTOUCH MOUSEという。「手元で，タッチセンサーを使いたいというニーズがWindows 7ユーザーには多い」そうだ

　マウスの表面，従来なら左右メインボタンやスクロールホイールが置かれるところにはセンサーが広がっており，ここを1/2/3本指で触れて動かすと，ウインドウ内の上下左右スクロールや，ウインドウの最大化など，Windowsの基本操作を行えるというのが，TOUCH MOUSEが持つ最大の特徴となっている。

本体を覆うタッチセンサー。センサーの数や，データを受け取る回数は多いほど消費電力が増し，少ないほど精度が下がる。また，そもそもセンサーからのデータ量はかなりの量で，それをファームウェア側で解析してポイントを抜き出し，圧縮してPCへ転送しなければならなかったり，ユーザーの指の太さや，タッチにかかる力の違いをドライバソフトウェアで吸収する必要があったりと，開発にはかなりの試行錯誤を要したそうだ

本体底面。小型のレシーバーを内蔵できる。バッテリーは単3形乾電池×2

森 洋孝氏

　マウスのボタンは1個しか用意されず，左右どちらのクリックが行われたかは，センサー側で判断されるというくらいなので，とにかくセンサーの利用が前提になっているのが分かる。

　2日に都内の日本マイクロソフト本社で開催された製品発表会では，実際にどのようにセンサーを使うのかは，日本マイクロソフト Windows本部の森 洋孝氏が行ったデモのムービーを見てもらうほうが早いだろう。

森氏が示していたTOUCH MOUSE使い方イメージ。徹頭徹尾，Windows 7の基本操作用といった印象である

　一般ユーザー向けの最上位向けと明確に位置づけられていることもあって，我々PCゲーマーからすると，遠い世界の製品のような印象だ。「発表会の後，1〜2分触っただけで，ゲーマー目線でのレビューを行ったところで誰も幸せにならないのが直感的に分かった」と書けば，どういう製品なのか想像してもらえるのではなかろうか。
　そんなわけで細かく使い勝手を述べたりはしないが，4Gamer読者の周囲にWindows 7ユーザーがいて，その人がMacやタブレット風のタッチ操作にあこがれているのであれば，勧めてあげるといいかもしれない。

　なお，本体カラーは「ブラック」のみだ。

●TOUCH MOUSEの主なスペック

• 基本仕様：光学センサー搭載ワイヤレスタイプ（BlueTrack Technologyベース）
• ボタン数：1（※左右メインボタン＋タッチセンサーとして利用できる。上下スクロール以外のタッチ操作には「IntelliPoint 8.x」が必要）
• イメージ処理能力：未公開
• トラッキング速度：未公開
• フレームレート：8000fps
• 最大加速度：未公開
• トラッキング解像度：1000DPI
• スリープモード：あり
• マクロ登録機能：未公開
• オンボードフラッシュメモリ：なし
• 無線周波数帯：2.4GHz
• 無線伝達距離：最大3m
• バッテリー駆動時間：約3か月
• バッテリー仕様：単3形乾電池×2
• 本体サイズ：62（W）×120（D）×37（H）mm
• 重量：約133g（※電池，内蔵可能なレシーバーユニットを含む）
• マウスソール：未公開
• 接続インタフェース：USB
• 対応OS：Windows 7

上下左右センサー部がボタンとしても

機能するExplorer Touch mouse

　一方，TOUCH MOUSEの下位モデルとして訴求されるのが，「Touch Scroll Strip」（タッチ スクロール ストリップ）と呼ばれる帯状のタッチセンサーを搭載したExplorer Touch mouseである。
　この説明でピンときた人もいると思われるが，Touch Scroll Stripは，1月発売の「Arc Touch mouse」で採用されている「Touch Strip」の拡張版。Touch Stripはスクロールホイール＋3ボタン機能を提供していたが，Touch Scroll Stripではこれにチルト機能も追加されているのが特徴だ。

本体底面と，底面のバッテリーカバーを外したところ

　Arc Touch mouseから，平たくして運べる機能を省いて低価格化しつつ，本体を若干横に膨らませたといったところ。やはりこちらもコンテンツ消費用途向けであり，ゲーム用途向けではないという理解をしておくのが正解と思われる。
　本体カラーは「ブラック」「ストーム グレー」「サングリア レッド」「テラコッタ」の4色。テラコッタはビックカメラとヨドバシカメラでのみ販売されるという。

●TOUCH MOUSEの主なスペック

• 基本仕様：光学センサー搭載ワイヤレスタイプ（BlueTrack Technologyベース）
• ボタン数：2（※左右メイン。Touch Scroll Stripも3ボタンとして利用可能）
• イメージ処理能力：未公開
• トラッキング速度：未公開
• フレームレート：8000fps
• 最大加速度：未公開
• トラッキング解像度：1000DPI
• スリープモード：あり
• マクロ登録機能：未公開
• オンボードフラッシュメモリ：なし
• 無線周波数帯：2.4GHz
• 無線伝達距離：最大5m
• バッテリー駆動時間：約18か月
• バッテリー仕様：単3形乾電池×2
• 本体サイズ：61（W）×109（D）×34（H）mm
• 重量：約115g（※電池含む）
• マウスソール：未公開
• 接続インタフェース：USB
• 対応OS：Windows 7・Vista＆XP（Windows XPは32bit版のみ），Mac OS X 10.4.x〜10.7.x

日本マイクロソフトのTouchシリーズ製品情報ページ（Silverlight必須）