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【PR】新筐体でスマートに,Windows 7でパワフルに。新世代「NEXTGEAR」完全解剖
マウスコンピューターのゲーマー向けPCブランド「G-Tune」で中核を担う製品シリーズ「NEXTGEAR」(ネクストギア)が,Windows 7の一般PCユーザー向け発売に合わせて一新された。一言で説明すると,モデルナンバーの表記ルールを変え,プリインストールOSを最新世代のものに切り替え,さらにPCケースを,スマートなシルエットのものに変更してきたのだが,では実際のところ,それによって,NEXTGEARはどう進化したのだろうか?
今回は,2-way NVIDIA SLI仕様となるハイクラスモデル,「NEXTGEAR i500PA1」のテストを通じて,新世代NEXTGEARのポイントを明らかにしてみたい。
NEXTGEAR i500PA1(以下,i500PA1)は,新世代NEXTGEARに当たる製品だ。BTO(Build To Order,受注生産方式)の標準構成では,「Core i7-860/2.80GHz」とメインメモリ容量8GBをベースに,「GeForce GTX 275」のNVIDIA SLI(以下,SLI)構成が採用されている。
意外に思うかもしれないが,ミドルクラス〜ハイエンド市場をターゲットにするNEXTGEARシリーズで,2枚のグラフィックスカードによるマルチGPU構成を採用してきたのは,今回が初めてなのだ。
これは,従来のNEXTGEARシリーズで採用していたPCケースが,シングルグラフィックスカード構成に最適化した内部デザインをとっていたことに由来する。要するに,ハイエンドクラスのグラフィックスカードを搭載しようとすると,セカンダリ(=2枚め)が,物理的に差さらなかったのである。
これに対して,新世代NEXTGEARの採用するPCケースでは,HDDベイの向きを,以前のものから水平方向に90°回転させることにより,筐体内のスペースを広く確保。これにより,余裕を持って,2枚のグラフィックスカードを搭載できるようになっている。
PCケースという観点では,本体前面に“小窓”のような部分が設けられ,内蔵LEDの光が漏れ出すようなデザインになっているのもトピックだ。
オープンタイプのドライブベイを覆う扉のすぐ下,前面パネルの両端に配された銀色のボタンは,向かって左側がLEDのカラー変更用(※右はATX電源スイッチ)になっており,押すごとに,「ブルー」「レッド」「シアン」「イエロー」「マゼンタ」の順で切り替わる。
冷却周りでは,従来,Intelのリファレンスモデルを採用していたCPUクーラーが,G-Tuneオリジナルのものに切り替わっていることが目を引く。搭載するCPUが,クーラーの冷却能力によって,負荷状況に合わせた自動オーバークロック機能,「Intel Turbo Boost Technology」の効果に変化が出てくるCore i7-860なだけに,この変更点は見逃せないところだ。
一方,従来製品で搭載されていたPCケース前面のファンは省略された。静音性の向上が期待できる一方,PCケース全体の冷却能力には多少なりともマイナスに作用するはずで,このあたりは少々気になる部分でもある。
以上を踏まえ,まずは新しくなったPCケース周りからチェックを始めていくことにしよう。
今回のテストに当たっては,i500PA1とスペックの近い従来モデル,「NEXTGEAR L600XV1-WS64」(以下,L600XV1-WS64)を用意した。両者のスペックは表にまとめたとおりだが,CPUやチップセット,メインメモリ容量は完全に同じで,違いはグラフィックスカードの枚数とOS,HDD(※新旧NEXTGEARで,回転数は同じだが,メーカーは異なっている),電源ユニット容量となる。
ただこのままだと,グラフィックスカードの枚数が異なるため,さすがに直接の比較には適さない。そこで,GeForce GTX 275搭載グラフィックスカード1枚の構成,かつ,電源容量が580Wとなるi500PA1の下位モデル,「NEXTGEAR i500GA1」(以下,i500GA1)相当のスペックでも,テストを行うことにした。
なお,BTO標準構成価格13万4820円(税込)となるi500GA1が搭載する電源ユニットは,「L600XV1と同じ製品」(マウスコンピューター)。そこで仮想i500GA1のテストに当たっては,L600XV1-WS64の電源ユニットを用いることにする。
さて,まずは温度測定からだ。
温度測定に用いたソフトウェアは,「HWMonitor Pro」(Version 1.07)。OSの起動後,30分放置した状態を「アイドル時」,「3DMark Vantage」(Build 1.0.1)の「Performance」プリセットで「CPU Test」を10回ループ実行した時点を「CPU高負荷時」,同じく「GPU Test」を10回ループ実行した時点を「GPU高負荷時」として,各時点の温度を計測することにしている。
テスト時の室温は19℃。テスト時,PCは床の上に置いた状態だ。この環境で,CPU温度は4コアの平均値を小数点以下1桁まで,GPU温度はプライマリグラフィックスカードのものをそれぞれスコアとして採用することにし,テスト結果をまとめたのがグラフ1,2となる。
端的に述べて,CPU温度は3台ともほぼ同じレベルにあると述べていい。新旧NEXTGEARのPCケースは,いずれも側面パネルに用意されたエアダクトから外気を直接取り入れる仕様なので,妥当な結果になったと述べていいだろう。
対するGPU温度は,アイドル時を見る限り,SLI構成のi500PA1,シングルカード構成のi500GA1とも,本体前面にファンを搭載しない影響が多少は見て取れるものの,GPU高負荷時も含めて,少なくとも大きな問題にはなっていない。
ちなみに,GPU高負荷時にi500PA1の温度が低めなのは,GPUファンが1ランク高く回ったためだ。当然,動作音も一段高くなるが,側面パネル横から耳をすませば違いが分かる程度の差なので,とくに気にする必要はないだろう。
……とはいえ,「広告企画記事で,印象だけ書かれても信用ならない」という人はいると思うので,今回は3台の動作音を,マイクで録音してみた。下に示したファイルは,i500PA1やi500GA1,L600XV1-WS64の本体正面30cm,床からの高さ25cmのところにマイクを設置し,電源投入から,Windowsのデスクトップが表示されるまでの音を,別のPCから録音したものだ。ぜひ順番に再生してみてほしい。
もともとNEXTGEARシリーズは特別にうるさいというわけでもなかったので,そう大きな違いはないのだが,それでも聞いてみると,「新世代NEXTGEARたるi500PA1は,SLI構成でもL600XV1-WS64より静かで,かつ,シングルGPU構成だとさらに静か」ということを確認できるはずだ。
- 00〜07秒:暗騒音
- 07秒:電源オン
- 11秒:扉を閉める
- 11〜20秒:POST
- 20秒〜:Windows Vista起動
→デスクトップ画面
電源ボタンを押すためには扉を開ける必要があるので,電源オン後,扉を閉じている。動作音は,POST後いったん下がるが,67秒からGPUクーラーの回転数が1ランク上がり,動作音はやや大きくなった
新型PCケースのメリットが見えたところで,もう一つの注目点である,「Windows 7がプリインストールされることの影響」のチェックに移ろう。
テストには,先ほどもその名を挙げた3DMark Vantageと,4Gamerのハードウェアベンチマークレギュレーション8.2から,FPS「Crysis Warhead」「Call of Duty 4: Modern Warfare」(以下,Call of Duty 4),TPS「バイオハザード5」,レース「Race Driver: GRID」(以下,GRID)を取り上げる。
計5タイトルで検証することになるわけだが,まず3DMark Vantageのテストでは,解像度1280×1024ドットで実行する「Performance」プリセットと,マルチGPU環境を想定し,解像度1920×1200ドットで実行する「Extreme」プリセットを用いることにした。
また,ゲームタイトルの検証に当たっては,解像度を1680×1050/1920×1200ドットの二つに絞り,それぞれで,アンチエイリアシングやテクスチャフィルタリングを適用しない「標準設定」(※バイオハザード5のみ「低負荷設定」)と,4xアンチエイリアシングおよび16x異方性フィルタリングを適用した「高負荷設定」とでテストを行っていく。
というわけでグラフ3は,3DMark Vantageのテスト結果となる。SLI動作するi500PA1のスコアは,さすがに圧巻の一言といったところだ。シングルカード構成となるi500GA1と比べると,Performanceプリセットでは60%,Extremeプリセットでは79%も高いスコアを叩き出している。
一方,Windows 7プリインストールのi500GA1と,Windows VistaプリインストールのL600XV1-WS64との間に,スコアの差はほとんどない。
続いて,2009年秋の時点で最も描画負荷の高いFPSの一つであるCrysis Warheadのスコアをまとめたのがグラフ4になる。
ここで注目したいのは,低解像度を中心に,i500GA1とL600XV1-WS64との間で,スコアの違いが表れていること。また,SLI動作となるi500PA1が,高負荷設定の1920×1200ドットで,ベンチマークレギュレーションがプレイアブルと規定する平均25fpsを大きく上回るスコアを示している点にも注目しておきたい。
描画負荷が比較的低いFPSとしてピックアップしたCall of Duty 4だと,全体的には3DMark Vantageと似た傾向になった(グラフ5)。i500PA1は,SLI構成であることの威力を存分に発揮している。
同時に,シングルカード構成のi500GA1も,Call of Duty 4をプレイに当たって,高負荷設定の高解像度まで,まったく申し分のないスコアを示した。
GPU負荷もさることながら,CPU性能もスコアを左右しやすいバイオハザード5のテスト結果がグラフ6だ。グラフィックス負荷が高くなればなるほど,SLI構成を採用したi500PA1の強みが浮き彫りになってくるのが分かる。
シングルカード構成の2機種だと,体感できない2〜3%程度の差ではあるものの,「Windows 7プリインストールとなるi500GA1のほうが,Windows VistaプリインストールのL600XV1-WS64よりスコアが高い」というのはトピックといえるだろう。
この傾向は,GRIDでも同じだ(グラフ7)。SLIの効果は,本タイトルのほうがバイオハザード5より高く出ている。また,シングルカード構成の2モデルで比較すると,i500GA1とL600XV1-WS64の差は2〜4%で,バイオハザードより若干大きめだ。
検証の最後は,システム全体の消費電力テストになる。ここでは,消費電力変化のログを取得できるワットチェッカー,「Watts up? PRO」を利用。OSの起動後,30分放置した時点をアイドル時,各アプリケーションベンチマークを実行したとき,最も高い消費電力値を記録した時点を,各タイトルごとの実行時としている。
その結果をまとめたのがグラフ8で,スコアは妥当なところに収まった。SLI構成を採用していることもあって,i500PA1の消費電力はアプリケーション実行時に400Wを超えるスコアを示すが,PC自作市場で定評のあるCorsair製850W電源ユニット,「CMPSU-850TXJP」を採用しているため,電源周りの不安はないといってよさそうだ。
なお,i500GA1とL600XV1-WS64のスコアを比較する限り,消費電力に関していうと,Windows 7とWindows Vistaの間に,大きな違いはない。
従来のNEXTGEARと比べて,より小型で,より拡張性が高く,より静かなPCケースを採用し,そこに,ゲームのパフォーマンスではWindows Vistaと同等以上の新世代OSを搭載してきたNEXTGEAR i500PA1。17万4930円(税込)からというBTO標準構成価格で,一般的なミドルタワーPCサイズのまま,とことん3D性能を追求できるというのは,相当に衝撃的だ。
「ただPCケースの外観が変わっただけ」「ただプリインストールOSが変わっただけ」にはまったく留まらないNEXTGEAR i500PA1は,3Dパフォーマンス最重視の人だけでなく,どの側面からもオススメできる。これぞ新世代のハイエンドPCであると評することができるだろう。
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G-Tune,NEXTGEAR
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